②裁判官が積極的に政治運動をすることを禁止する裁判所法52条1号の規定は、憲法21条1項に違反しない。
③Xの本件言動は、本件法案を廃案に追い込むことを目的として共同して行動している諸団体の組織的、計画的、継続的な反対運動を拡大、発展させ、右目的を達成させることを積極的に支援しこれを推進するものであり、裁判官の職にある者として厳に避けなければならない行為というべきであって、裁判所法52条1号が禁止している「積極的に政治運動をすること」に該当するものといわざるを得ない。
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(H23 共通 第7問 イ)
裁判官による積極的な政治運動の禁止の目的は、裁判官の独立及び中立・公正の確保に対する国民の信頼の維持、そして司法と立法・行政とのあるべき関係を規律することであるので、その要請は、一般職の国家公務員に対する政治的行為の禁止の要請よりも強いものというべきである。
(R3 司法 第1問 ウ)
職権行使の独立が保障され、単独で又は合議体の一員として司法権を行使する主体として、国に対する訴訟を含めて中立・公正な立場から裁判を行うことが強く期待される裁判官に対する政治運動禁止の要請は、議会制民主主義の政治過程を経て決定された政策を、政治的偏向を排し組織の一員として忠実に遂行すべき立場にある一般職の国家公務員に対する政治的行為の禁止の要請ほどには強くないというべきである。
(正答) ✕
(解説)
寺西事件決定(最大決平10.12.1)は、「裁判所法52条1号が裁判官の積極的な政治運動を禁止しているのは…裁判官の独立及び中立・公正を確保し、裁判に対する国民の信頼を維持するとともに、三権分立主義の下における司法と立法、行政とのあるべき関係を規律することにその目的があると解されるのであり…裁判官に対する政治運動禁止の要請は、一般職の国家公務員に対する政治的行為禁止の要請より強いものというべきである」としている。したがって、本肢における「裁判官に対する政治運動禁止の要請は…一般職の国家公務員に対する政治的行為の禁止の要請ほどには強くない」という部分は、寺西事件決定における「一般職の国家公務員に対する政治的行為禁止の要請より強い」との部分と矛盾する。