現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
手形法・小切手法 手形の振出が法人のためにされたものであるとも代表者個人のためにされたものであるとも解しうる場合 最一小判昭和47年2月10日 - 解答モード
概要
判例
判旨:「法人の代表者が法人を代表して手形を振り出す場合には、手形に法人のためにする旨を表示して代表者自ら署名しなければならないが、手形上の表示から、その手形の振出が法人のためにされたものか、代表者個人のためにされたものか判定しがたい場合においても、手形の文言証券たる性質上、そのいずれであるかを手形外の証拠によつて決することは許されない。そして、手形の記載のみでは、その記載が法人のためにする旨の表示であるとも、また、代表者個人のためにする表示であるとも解しうる場合の生ずることを免れないが、このような場合には、手形取引の安全を保護するために、手形所持人は、法人および代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができ、請求を受けた者は、その振出が真実いずれの趣旨でなされたかを知っていた直接の相手方に対しては、その旨の人的抗弁を主張しうるものと解するのが相当である。」
過去問・解説
(H25 司法 第54問 ア)
手形上の記載からは、約束手形の振出しが法人のためにされたものであるとも、代表者個人のためにされたものであるとも解し得る場合には、手形所持人は、法人及び代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができるとの見解がある。
法人の代表者が法人のために手形行為をする場合の代表機関としての表示は、法人のためにされたものであることを認識し得る程度に手形上記載すれば足りることは、この見解と整合しない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭47.2.10)は、「手形の記載のみでは、その記載が法人のためにする旨の表示であるとも、また、代表者個人のためにする表示であるとも解しうる場合の生ずることを免れないが、このような場合には、手形取引の安全を保護するために、手形所持人は、法人および代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができ、請求を受けた者は、その振出が真実いずれの趣旨でなされたかを知っていた直接の相手方に対しては、その旨の人的抗弁を主張しうるものと解するのが相当である。」としており、本肢の見解はこれに当たる。
そして、本判例によれば、法人の代表者が法人のために手形行為をする場合の代表機関としての表示が、法人のためにされたものであることを認識し得る程度に手形上記載されていれば、法人及び代表者のいずれに対しても手形金の請求ができるのであるから、両見解は整合している。
(H25 司法 第54問 イ)
手形上の記載からは、約束手形の振出しが法人のためにされたものであるとも、代表者個人のためにされたものであるとも解し得る場合には、手形所持人は、法人及び代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができるとの見解がある。
手形上の記載を解釈するに当たっては、一般の社会通念に従ってその記載の趣旨を合理的に判断すべきであることは、この見解と整合しない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭47.2.10)は、「手形の記載のみでは、その記載が法人のためにする旨の表示であるとも、また、代表者個人のためにする表示であるとも解しうる場合の生ずることを免れないが、このような場合には、手形取引の安全を保護するために、手形所持人は、法人および代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができ、請求を受けた者は、その振出が真実いずれの趣旨でなされたかを知っていた直接の相手方に対しては、その旨の人的抗弁を主張しうるものと解するのが相当である。」としており、本肢の見解はこれに当たる。
そして、手形上の記載を解釈するに当たって、一般の社会通念に従ってその記載の趣旨を合理的に判断することで、法人及び代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができるという結論を導くことができるから、両見解は整合している。
(H25 司法 第54問 ウ)
手形上の記載からは、約束手形の振出しが法人のためにされたものであるとも、代表者個人のためにされたものであるとも解し得る場合には、手形所持人は、法人及び代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができるとの見解がある。
手形上、法人名と個人名とが併記されている場合には、法人の代表者である旨の記載がなくても、法人の代表者が法人のために手形行為をする場合の代表機関としての表示と解釈すべきであることは、この見解と整合しない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭47.2.10)は、「手形の記載のみでは、その記載が法人のためにする旨の表示であるとも、また、代表者個人のためにする表示であるとも解しうる場合の生ずることを免れないが、このような場合には、手形取引の安全を保護するために、手形所持人は、法人および代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができ、請求を受けた者は、その振出が真実いずれの趣旨でなされたかを知っていた直接の相手方に対しては、その旨の人的抗弁を主張しうるものと解するのが相当である。」としており、本肢の見解はこれに当たる。
そして、法人名と個人名とが併記されている場合に、法人の代表者である旨の記載がなくても、法人の代表者が法人のために手形行為をする場合の代表機関としての表示と解釈すると、法人及び代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができるという結論を導くことができないから、両見解は整合していない。
(H25 司法 第54問 エ)
手形上の記載からは、約束手形の振出しが法人のためにされたものであるとも、代表者個人のためにされたものであるとも解し得る場合には、手形所持人は、法人及び代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができるとの見解がある。
この手形金の請求を受けた者は、その振出しが真実いずれの趣旨でされたかを知っていた直接の相手方に対し、その旨の人的抗弁を主張することができることは、この見解と整合しない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭47.2.10)は、「手形の記載のみでは、その記載が法人のためにする旨の表示であるとも、また、代表者個人のためにする表示であるとも解しうる場合の生ずることを免れないが、このような場合には、手形取引の安全を保護するために、手形所持人は、法人および代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができ、請求を受けた者は、その振出が真実いずれの趣旨でなされたかを知っていた直接の相手方に対しては、その旨の人的抗弁を主張しうるものと解するのが相当である。」としており、本肢の見解はこれに当たる。
そして、手形金の請求を受けた者は、その振出しが真実いずれの趣旨でされたかを知っていた直接の相手方に対し、その旨の人的抗弁を主張することができるとすると、法人及び代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができるという結論を導くことができるから、両見解は整合している。
(H25 司法 第54問 オ)
手形上の記載からは、約束手形の振出しが法人のためにされたものであるとも、代表者個人のためにされたものであるとも解し得る場合には、手形所持人は、法人及び代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができるとの見解がある。
手形上の記載を解釈するに当たっては、手形外の証拠もしんしゃくすることができることは、この見解と整合しない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭47.2.10)は、「法人の代表者が法人を代表して手形を振り出す場合には、手形に法人のためにする旨を表示して代表者自ら署名しなければならないが、手形上の表示から、その手形の振出が法人のためにされたものか、代表者個人のためにされたものか判定しがたい場合においても、手形の文言証券たる性質上、そのいずれであるかを手形外の証拠によって決することは許されない。」とした上で、「手形の記載のみでは、その記載が法人のためにする旨の表示であるとも、また、代表者個人のためにする表示であるとも解しうる場合の生ずることを免れないが、このような場合には、手形取引の安全を保護するために、手形所持人は、法人および代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができ、請求を受けた者は、その振出が真実いずれの趣旨でなされたかを知っていた直接の相手方に対しては、その旨の人的抗弁を主張しうるものと解するのが相当である。」としている。
したがって、手形上の記載を解釈するに当たっては、手形外の証拠もしんしゃくすることができるとすると、法人及び代表者個人のいずれに対しても手形金の請求をすることができるとの結論を導くことができないから、両見解は整合しない。