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処分性(通達)
通達の処分性 最三小判昭和43年12月24日
概要
通達は、法規としての性質を持つものではなく、一般国人は直接これに拘束されるものではないから、国民の権利義務や法律上の地位に直接具体的な影響を及ぼすものではなく、処分性が認められない。
判例
事案:上告人が、本件通達中、宗教団体の経営する墓地についてその管理者が、埋葬又は埋蔵の請求者が他の宗教団体の信者であることを理由に、これを拒むことは「正当の理由」(墓地、埋葬等に関する法律13条)とは認められないであろうという趣旨の取消しを求めた事例において、通達に処分性が認められるか問題となった。
判旨:「元来、通達は、原則として、法規の性質をもつものではなく、上級行政機関が関係下級行政機関および職員に対してその職務権限の行使を指揮し、職務に関して命令するために発するものであり、このような通達は右機関および職員に対する行政組織内部における命令にすぎないから、これらのものがその通達に拘束されることはあっても、一般の国民は直接これに拘束されるものではなく、このことは、通達の内容が、法令の解釈や取扱いに関するもので、国民の権利義務に重大なかかわりをもつようなものである場合においても別段異なるところはない。このように、通達は、元来、法規の性質をもつものではないから、行政機関が通達の趣旨に反する処分をした場合においても、そのことを理由として、その処分の効力が左右されるものではない。また、裁判所がこれらの通達に拘束されることのないことはもちろんで、裁判所は、法令の解釈適用にあたっては、通達に示された法令の解釈とは異なる独自の解釈をすることができ、通達に定める取扱いが法の趣旨に反するときは独自にその違法を判定することもできる筋合である。
このような通達一般の性質、前述した本件通達の形式、内容および原判決の引用する1審判決認定の事実…その他原審の適法に確定した事実ならびに墓地、埋葬等に関する法律の規定を併せ考えれば、本件通達は従来とられていた法律の解釈や取扱いを変更するものではあるが、それはもっぱら知事以下の行政機関を拘束するにとどまるもので、これらの機関は右通達に反する行為をすることはできないにしても、国民は直接これに拘束されることはなく、従って、右通達が直接に上告人の所論墓地経営権、管理権を侵害したり、新たに埋葬の受忍義務を課したりするものとはいいえない。また、墓地、埋葬等に関する法律21条違反の有無に関しても、裁判所は本件通達における法律解釈等に拘束されるものではないのみならず、同法13条にいわゆる正当の理由の判断にあたっては、本件通達に示されている事情以外の事情をも考慮すべきものと解せられるから、本件通達が発せられたからといって直ちに上告人において刑罰を科せられるおそれがあるともいえず、さらにまた、原審において上告人の主張するような損害、不利益は、原判示のように、直接本件通達によって被ったものということもできない。
そして、現行法上行政訴訟において取消の訴の対象となりうるものは、国民の権利義務、法律上の地位に直接具体的に法律上の影響を及ぼすような行政処分等でなければならないのであるから、本件通達中所論の趣旨部分の取消を求める本件訴は許されないものとして却下すべきものである。」
判旨:「元来、通達は、原則として、法規の性質をもつものではなく、上級行政機関が関係下級行政機関および職員に対してその職務権限の行使を指揮し、職務に関して命令するために発するものであり、このような通達は右機関および職員に対する行政組織内部における命令にすぎないから、これらのものがその通達に拘束されることはあっても、一般の国民は直接これに拘束されるものではなく、このことは、通達の内容が、法令の解釈や取扱いに関するもので、国民の権利義務に重大なかかわりをもつようなものである場合においても別段異なるところはない。このように、通達は、元来、法規の性質をもつものではないから、行政機関が通達の趣旨に反する処分をした場合においても、そのことを理由として、その処分の効力が左右されるものではない。また、裁判所がこれらの通達に拘束されることのないことはもちろんで、裁判所は、法令の解釈適用にあたっては、通達に示された法令の解釈とは異なる独自の解釈をすることができ、通達に定める取扱いが法の趣旨に反するときは独自にその違法を判定することもできる筋合である。
このような通達一般の性質、前述した本件通達の形式、内容および原判決の引用する1審判決認定の事実…その他原審の適法に確定した事実ならびに墓地、埋葬等に関する法律の規定を併せ考えれば、本件通達は従来とられていた法律の解釈や取扱いを変更するものではあるが、それはもっぱら知事以下の行政機関を拘束するにとどまるもので、これらの機関は右通達に反する行為をすることはできないにしても、国民は直接これに拘束されることはなく、従って、右通達が直接に上告人の所論墓地経営権、管理権を侵害したり、新たに埋葬の受忍義務を課したりするものとはいいえない。また、墓地、埋葬等に関する法律21条違反の有無に関しても、裁判所は本件通達における法律解釈等に拘束されるものではないのみならず、同法13条にいわゆる正当の理由の判断にあたっては、本件通達に示されている事情以外の事情をも考慮すべきものと解せられるから、本件通達が発せられたからといって直ちに上告人において刑罰を科せられるおそれがあるともいえず、さらにまた、原審において上告人の主張するような損害、不利益は、原判示のように、直接本件通達によって被ったものということもできない。
そして、現行法上行政訴訟において取消の訴の対象となりうるものは、国民の権利義務、法律上の地位に直接具体的に法律上の影響を及ぼすような行政処分等でなければならないのであるから、本件通達中所論の趣旨部分の取消を求める本件訴は許されないものとして却下すべきものである。」
過去問・解説
(H18 司法 第26問 ア)
通達は上級機関が関係下級機関・職員に対してその職務権限の行使を指揮する等のために発するものであるから、当該職務権限の行使を規律する法令の中に通達を発することができる旨の規定がない場合には、上級機関はこれを発することはできない。
通達は上級機関が関係下級機関・職員に対してその職務権限の行使を指揮する等のために発するものであるから、当該職務権限の行使を規律する法令の中に通達を発することができる旨の規定がない場合には、上級機関はこれを発することはできない。
(正答)✕
(解説)
法律の留保原則は、国民の権利を制約したり、義務を課したりする場合に法律の根拠を要求するものであるところ、通達は、国民の法的地位に直接影響を及ぼすものではなく、下級行政機関の権限行使に制限を加えるのみである。
したがって、当該職務権限の行使を規律する法令の中に通達を発することができる旨の規定がない場合であっても、上級機関はこれを発することができる。
法律の留保原則は、国民の権利を制約したり、義務を課したりする場合に法律の根拠を要求するものであるところ、通達は、国民の法的地位に直接影響を及ぼすものではなく、下級行政機関の権限行使に制限を加えるのみである。
したがって、当該職務権限の行使を規律する法令の中に通達を発することができる旨の規定がない場合であっても、上級機関はこれを発することができる。
(H18 司法 第26問 イ)
裁判所は、法令の解釈適用に際しては、通達に示された法令の解釈に拘束されない。
裁判所は、法令の解釈適用に際しては、通達に示された法令の解釈に拘束されない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭43.12.24)は、「裁判所がこれらの通達に拘束されることのないことはもちろんで、裁判所は、法令の解釈適用にあたっては、通達に示された法令の解釈とは異なる独自の解釈をすることができ、通達に定める取扱いが法の趣旨に反するときは独自にその違法を判定することもできる筋合である。」としている。
したがって、裁判所は、法令の解釈適用に際しては、通達に示された法令の解釈に拘束されない。
判例(最判昭43.12.24)は、「裁判所がこれらの通達に拘束されることのないことはもちろんで、裁判所は、法令の解釈適用にあたっては、通達に示された法令の解釈とは異なる独自の解釈をすることができ、通達に定める取扱いが法の趣旨に反するときは独自にその違法を判定することもできる筋合である。」としている。
したがって、裁判所は、法令の解釈適用に際しては、通達に示された法令の解釈に拘束されない。
(H20 司法 第26問 ウ)
墓地、埋葬等に関する法律第13条に関して、他の宗教団体信者であることだけを理由とする埋葬拒否は「正当の理由」によるものとは認められないと解釈した通達について、この解釈を誤りと考える寺院は、通達に従わず、同条違反を理由に起訴された後に、刑事訴訟で通達の適法性を争うことができるが、それでは公訴を提起され、有罪判決を受ける危険を負わざるを得ないため、取消訴訟で当該通達の適法性を争うことができる。
【参照条文】墓地、埋葬等に関する法律
第13条 墓地、納骨堂又は火葬場の管理者は、埋葬、埋蔵、収蔵又は火葬の求めを受けたときは、正当の理由がなければこれを拒んではならない。
第21条 左の各号の一に該当する者は、これを1000円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
一 第3条、第4条、第5条第1項又は第12条から第17条までの規定に違反した者
二 (略)
墓地、埋葬等に関する法律第13条に関して、他の宗教団体信者であることだけを理由とする埋葬拒否は「正当の理由」によるものとは認められないと解釈した通達について、この解釈を誤りと考える寺院は、通達に従わず、同条違反を理由に起訴された後に、刑事訴訟で通達の適法性を争うことができるが、それでは公訴を提起され、有罪判決を受ける危険を負わざるを得ないため、取消訴訟で当該通達の適法性を争うことができる。
【参照条文】墓地、埋葬等に関する法律
第13条 墓地、納骨堂又は火葬場の管理者は、埋葬、埋蔵、収蔵又は火葬の求めを受けたときは、正当の理由がなければこれを拒んではならない。
第21条 左の各号の一に該当する者は、これを1000円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
一 第3条、第4条、第5条第1項又は第12条から第17条までの規定に違反した者
二 (略)
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭43.12.24)は、「本件通達は従来とられていた法律の解釈や取扱いを変更するものではあるが、それはもっぱら知事以下の行政機関を拘束するにとどまるもので、これらの機関は右通達に反する行為をすることはできないにしても、国民は直接これに拘束されることはなく、従って、右通達が直接に上告人の所論墓地経営権、管理権を侵害したり、新たに埋葬の受忍義務を課したりするものとはいいえない。」とした上で、「現行法上行政訴訟において取消の訴の対象となりうるものは、国民の権利義務、法律上の地位に直接具体的に法律上の影響を及ぼすような行政処分等でなければならないのであるから、本件通達中所論の趣旨部分の取消を求める本件訴は許されないものとして却下すべきものである。」としている。
したがって、通達に処分性は認められないから、取消訴訟で当該通達の適法性を争うことはできない。
判例(最判昭43.12.24)は、「本件通達は従来とられていた法律の解釈や取扱いを変更するものではあるが、それはもっぱら知事以下の行政機関を拘束するにとどまるもので、これらの機関は右通達に反する行為をすることはできないにしても、国民は直接これに拘束されることはなく、従って、右通達が直接に上告人の所論墓地経営権、管理権を侵害したり、新たに埋葬の受忍義務を課したりするものとはいいえない。」とした上で、「現行法上行政訴訟において取消の訴の対象となりうるものは、国民の権利義務、法律上の地位に直接具体的に法律上の影響を及ぼすような行政処分等でなければならないのであるから、本件通達中所論の趣旨部分の取消を求める本件訴は許されないものとして却下すべきものである。」としている。
したがって、通達に処分性は認められないから、取消訴訟で当該通達の適法性を争うことはできない。
(H27 予備 第13問 ウ)
下級行政機関は上級行政機関の発する通達に拘束されるから、行政機関が通達に反する処分をした場合、当該処分は権限を逸脱して行われたものとして無効となる。
下級行政機関は上級行政機関の発する通達に拘束されるから、行政機関が通達に反する処分をした場合、当該処分は権限を逸脱して行われたものとして無効となる。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭43.12.24)は、「通達は、元来、法規の性質をもつものではないから、行政機関が通達の趣旨に反する処分をした場合においても、そのことを理由として、その処分の効力が左右されるものではない。」としている。
したがって、行政機関が通達に反する処分をした場合も、当該処分は有効である。
判例(最判昭43.12.24)は、「通達は、元来、法規の性質をもつものではないから、行政機関が通達の趣旨に反する処分をした場合においても、そのことを理由として、その処分の効力が左右されるものではない。」としている。
したがって、行政機関が通達に反する処分をした場合も、当該処分は有効である。
(R3 予備 第13問 ウ)
各省大臣の発する通達は、その機関の所掌事務についての所管の諸機関及び職員に対する拘束力を有する命令又は示達であり、法規としての性質を有する。
各省大臣の発する通達は、その機関の所掌事務についての所管の諸機関及び職員に対する拘束力を有する命令又は示達であり、法規としての性質を有する。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭43.12.24)は、「通達は、原則として、法規の性質をもつものではなく、上級行政機関が関係下級行政機関および職員に対してその職務権限の行使を指揮し、職務に関して命令するために発するものであり、このような通達は右機関および職員に対する行政組織内部における命令にすぎない…。」としている。
したがって、通達は、法規としての性質を有しない。
判例(最判昭43.12.24)は、「通達は、原則として、法規の性質をもつものではなく、上級行政機関が関係下級行政機関および職員に対してその職務権限の行使を指揮し、職務に関して命令するために発するものであり、このような通達は右機関および職員に対する行政組織内部における命令にすぎない…。」としている。
したがって、通達は、法規としての性質を有しない。
総合メモ
通知の処分性 最一小判平成16年4月26日
概要
検疫所長が食品等の輸入の届出をした者に対して行う当該食品等が同法に違反する旨の通知は、(改正前)食品衛生法16条に基づくものであるといえる。また、同通知により、当該食品について、関税法70条2項の「検査の完了又は条件の具備」を税関に証明し、その確認を受けることができなくなり、その結果、同条3項により輸入の許可も受けられなくなるという法的効力を有することから、同通知は抗告訴訟の対象となる行政処分に当たる。
判例
事案:Xが冷凍スモークマグロ切り身100kgを輸入しようとしたところ、検疫所長から食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの。)6条に違反する旨の通知(以下「本件通知」という。)を受けたため、その取消しを求めた事案において、本件通知が抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるか問題となった。
判旨:「法は、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止することなどを目的とし、この目的を達成するために、厚生労働大臣に対し、食品等に関し、基準及び規格の設定、販売等の禁止、検査命令及び廃棄命令の発令等についての権限を付与している(法4条の2、7条、10条、15条、平成14年法律第104号による改正前の食品衛生法22条等)。このように、法は厚生労働大臣に対して食品等の安全を確保する責任と権限を付与しているところ、法16条は、販売の用に供し、又は営業上使用する食品等を輸入しようとする者は、厚生労働省令の定めるところにより、その都度厚生労働大臣に輸入届出をしなければならないと規定しているのであるから、同条は、厚生労働大臣に対し輸入届出に係る食品等が法に違反するかどうかを認定判断する権限を付与していると解される。そうであるとすれば、法16条は、厚生労働大臣が、輸入届出をした者に対し、その認定判断の結果を告知し、これに応答すべきことを定めていると解するのが相当である。
ところで、食品衛生法施行規則15条は、法16条の輸入届出は所轄の検疫所長に対して輸入届出書を提出して行うべきことを規定しているが、検疫所において実施する法に基づく輸入食品等監視指導業務の取扱基準を定めた前記輸入食品等監視指導業務基準によると、検疫所長は、食品等を輸入しようとする者に対し、当該食品等が、法の規定に適合すると判断したときは食品等輸入届出済証を交付し、これに違反すると判断したときは食品衛生法違反通知書を交付することとされている。このような食品等輸入届出済証の交付は厚生労働大臣の委任を受けて検疫所長が行う当該食品等が法に違反しない旨の応答であり、食品衛生法違反通知書の交付はこれに違反する旨の応答であって、これらは、前記…の法16条が定める輸入届出をした者に対する応答が具体化されたものであると解される。
一方、関税法70条2項は、『他の法令の規定により輸出又は輸入に関して検査又は条件の具備を必要とする貨物については、第67条(輸出又は輸入の許可)の検査その他輸出申告又は輸入申告に係る税関の審査の際、当該法令の規定による検査の完了又は条件の具備を税関に証明し、その確認を受けなければならない。』と規定しているところ、ここにいう『当該法令の規定による検査の完了又は条件の具備』は、食品等の輸入に関していえば、法16条の規定による輸入届出を行い、法の規定に違反しないとの厚生労働大臣の認定判断を受けて、輸入届出の手続を完了したことを指すと解され、税関に対して同条の輸入届出の手続が完了したことを証明し、その確認を受けなければ、関税法70条3項の規定により、当該食品等の輸入は許可されないものと解される。関税法基本通達70-3-1が、関税法70条2項の規定の適用に関し、法6条等の規定については、『第16条の規定により厚生労働省、食品衛生監視員が交付する "食品等輸入届出書" の届出済証』により、関税法70条2項に規定する『検査の完了又は条件の具備』を証明させるとし、関税法基本通達67-3-6、67-1-9が、輸入申告書に食品等輸入届出済証等の証明書類の添付がないときは、輸入申告書の受理を行わず、申告者に返却すると規定しているのも、上記解釈と同じ趣旨を明らかにしたものである。
そうすると、食品衛生法違反通知書による本件通知は、法16条に根拠を置くものであり、厚生労働大臣の委任を受けた被上告人が、上告人に対し、本件食品について、法6条の規定に違反すると認定し、したがって輸入届出の手続が完了したことを証する食品等輸入届出済証を交付しないと決定したことを通知する趣旨のものということができる。そして、本件通知により、上告人は、本件食品について、関税法70条2項の『検査の完了又は条件の具備』を税関に証明し、その確認を受けることができなくなり、その結果、同条3項により輸入の許可も受けられなくなるのであり、上記関税法基本通達に基づく通関実務の下で、輸入申告書を提出しても受理されずに返却されることとなるのである。したがって、本件通知は、上記のような法的効力を有するものであって、取消訴訟の対象となると解するのが相当である。」
判旨:「法は、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止することなどを目的とし、この目的を達成するために、厚生労働大臣に対し、食品等に関し、基準及び規格の設定、販売等の禁止、検査命令及び廃棄命令の発令等についての権限を付与している(法4条の2、7条、10条、15条、平成14年法律第104号による改正前の食品衛生法22条等)。このように、法は厚生労働大臣に対して食品等の安全を確保する責任と権限を付与しているところ、法16条は、販売の用に供し、又は営業上使用する食品等を輸入しようとする者は、厚生労働省令の定めるところにより、その都度厚生労働大臣に輸入届出をしなければならないと規定しているのであるから、同条は、厚生労働大臣に対し輸入届出に係る食品等が法に違反するかどうかを認定判断する権限を付与していると解される。そうであるとすれば、法16条は、厚生労働大臣が、輸入届出をした者に対し、その認定判断の結果を告知し、これに応答すべきことを定めていると解するのが相当である。
ところで、食品衛生法施行規則15条は、法16条の輸入届出は所轄の検疫所長に対して輸入届出書を提出して行うべきことを規定しているが、検疫所において実施する法に基づく輸入食品等監視指導業務の取扱基準を定めた前記輸入食品等監視指導業務基準によると、検疫所長は、食品等を輸入しようとする者に対し、当該食品等が、法の規定に適合すると判断したときは食品等輸入届出済証を交付し、これに違反すると判断したときは食品衛生法違反通知書を交付することとされている。このような食品等輸入届出済証の交付は厚生労働大臣の委任を受けて検疫所長が行う当該食品等が法に違反しない旨の応答であり、食品衛生法違反通知書の交付はこれに違反する旨の応答であって、これらは、前記…の法16条が定める輸入届出をした者に対する応答が具体化されたものであると解される。
一方、関税法70条2項は、『他の法令の規定により輸出又は輸入に関して検査又は条件の具備を必要とする貨物については、第67条(輸出又は輸入の許可)の検査その他輸出申告又は輸入申告に係る税関の審査の際、当該法令の規定による検査の完了又は条件の具備を税関に証明し、その確認を受けなければならない。』と規定しているところ、ここにいう『当該法令の規定による検査の完了又は条件の具備』は、食品等の輸入に関していえば、法16条の規定による輸入届出を行い、法の規定に違反しないとの厚生労働大臣の認定判断を受けて、輸入届出の手続を完了したことを指すと解され、税関に対して同条の輸入届出の手続が完了したことを証明し、その確認を受けなければ、関税法70条3項の規定により、当該食品等の輸入は許可されないものと解される。関税法基本通達70-3-1が、関税法70条2項の規定の適用に関し、法6条等の規定については、『第16条の規定により厚生労働省、食品衛生監視員が交付する "食品等輸入届出書" の届出済証』により、関税法70条2項に規定する『検査の完了又は条件の具備』を証明させるとし、関税法基本通達67-3-6、67-1-9が、輸入申告書に食品等輸入届出済証等の証明書類の添付がないときは、輸入申告書の受理を行わず、申告者に返却すると規定しているのも、上記解釈と同じ趣旨を明らかにしたものである。
そうすると、食品衛生法違反通知書による本件通知は、法16条に根拠を置くものであり、厚生労働大臣の委任を受けた被上告人が、上告人に対し、本件食品について、法6条の規定に違反すると認定し、したがって輸入届出の手続が完了したことを証する食品等輸入届出済証を交付しないと決定したことを通知する趣旨のものということができる。そして、本件通知により、上告人は、本件食品について、関税法70条2項の『検査の完了又は条件の具備』を税関に証明し、その確認を受けることができなくなり、その結果、同条3項により輸入の許可も受けられなくなるのであり、上記関税法基本通達に基づく通関実務の下で、輸入申告書を提出しても受理されずに返却されることとなるのである。したがって、本件通知は、上記のような法的効力を有するものであって、取消訴訟の対象となると解するのが相当である。」
過去問・解説
(H22 司法 第30問 ア)
食品会社であるXが、食品を輸入しようとしたところ、検疫所長Yから食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの。以下「法」という。)第6条に違反する旨の通知(以下「本件通知」という。)を受けたため、その取消しを求めた事案において、本件通知が抗告訴訟の対象となる処分に当たるかどうかについて判断を示した最高裁判所平成16年4月26日第一小法廷判決(民集58巻4号989頁)の次の判示を読み、後記の正誤を答えなさい。
【判示】
「食品衛生法違反通知書による本件通知は、法16条に根拠を置くものであり、厚生労働大臣の委任を受けたYが、Xに対し、本件食品について、法6条の規定に違反すると認定し、したがって輸入届出の手続が完了したことを証する食品等輸入届出済証を交付しないと決定したことを通知する趣旨のものということができる。そして、本件通知により、Xは、本件食品について、関税法70条2項の「検査の完了又は条件の具備」を税関に証明し、その確認を受けることができなくなり、その結果、同条3項により輸入の許可も受けられなくなるのであり、(中略)関税法基本通達に基づく通関実務の下で、輸入申告書を提出しても受理されずに返却されることとなるのである。」
【参照条文】食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの)
第6条 人の健康を損なうおそれのない場合として厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定める場合を除いては、添加物(天然香料及び一般に食品として飲食に供されている物であつて添加物として使用されるものを除く。)並びにこれを含む製剤及び食品は、これを販売し、又は販売の用に供するために、製造し、輸入し、加工し、使用し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。
第16条 販売の用に供し、又は営業上使用する食品、添加物、器具又は容器包装を輸入しようとする者は、厚生労働省令の定めるところにより、そのつど厚生労働大臣に届け出なければならない。
【参照条文】関税法
第67条 貨物を輸出し、又は輸入しようとする者は、政令で定めるところにより、当該貨物の品名並びに数量及び価格(中略)その他必要な事項を税関長に申告し、貨物につき必要な検査を経て、その許可を受けなければならない。
第70条 (略)
2 他の法令の規定により輸出又は輸入に関して検査又は条件の具備を必要とする貨物については、第67条(輸出又は輸入の許可)の検査その他輸出申告又は輸入申告に係る税関の審査の際、当該法令の規定による検査の完了又は条件の具備を税関に証明し、その確認を受けなければならない。
3 第1項の証明がされず、又は前項の確認を受けられない貨物については、輸出又は輸入を許可しない。
【記述】
この判決は、行政庁の行為は、法律の根拠を有しない場合であっても抗告訴訟の対象となる処分に当たり得ることを明らかにしたものである。
食品会社であるXが、食品を輸入しようとしたところ、検疫所長Yから食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの。以下「法」という。)第6条に違反する旨の通知(以下「本件通知」という。)を受けたため、その取消しを求めた事案において、本件通知が抗告訴訟の対象となる処分に当たるかどうかについて判断を示した最高裁判所平成16年4月26日第一小法廷判決(民集58巻4号989頁)の次の判示を読み、後記の正誤を答えなさい。
【判示】
「食品衛生法違反通知書による本件通知は、法16条に根拠を置くものであり、厚生労働大臣の委任を受けたYが、Xに対し、本件食品について、法6条の規定に違反すると認定し、したがって輸入届出の手続が完了したことを証する食品等輸入届出済証を交付しないと決定したことを通知する趣旨のものということができる。そして、本件通知により、Xは、本件食品について、関税法70条2項の「検査の完了又は条件の具備」を税関に証明し、その確認を受けることができなくなり、その結果、同条3項により輸入の許可も受けられなくなるのであり、(中略)関税法基本通達に基づく通関実務の下で、輸入申告書を提出しても受理されずに返却されることとなるのである。」
【参照条文】食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの)
第6条 人の健康を損なうおそれのない場合として厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定める場合を除いては、添加物(天然香料及び一般に食品として飲食に供されている物であつて添加物として使用されるものを除く。)並びにこれを含む製剤及び食品は、これを販売し、又は販売の用に供するために、製造し、輸入し、加工し、使用し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。
第16条 販売の用に供し、又は営業上使用する食品、添加物、器具又は容器包装を輸入しようとする者は、厚生労働省令の定めるところにより、そのつど厚生労働大臣に届け出なければならない。
【参照条文】関税法
第67条 貨物を輸出し、又は輸入しようとする者は、政令で定めるところにより、当該貨物の品名並びに数量及び価格(中略)その他必要な事項を税関長に申告し、貨物につき必要な検査を経て、その許可を受けなければならない。
第70条 (略)
2 他の法令の規定により輸出又は輸入に関して検査又は条件の具備を必要とする貨物については、第67条(輸出又は輸入の許可)の検査その他輸出申告又は輸入申告に係る税関の審査の際、当該法令の規定による検査の完了又は条件の具備を税関に証明し、その確認を受けなければならない。
3 第1項の証明がされず、又は前項の確認を受けられない貨物については、輸出又は輸入を許可しない。
【記述】
この判決は、行政庁の行為は、法律の根拠を有しない場合であっても抗告訴訟の対象となる処分に当たり得ることを明らかにしたものである。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平16.4.26)は、「食品衛生法違反通知書による本件通知は、法16条に根拠を置くものであり、厚生労働大臣の委任を受けた被上告人が、上告人に対し、本件食品について、法6条の規定に違反すると認定し、したがって輸入届出の手続が完了したことを証する食品等輸入届出済証を交付しないと決定したことを通知する趣旨のものということができる。…したがって、本件通知は、上記のような法的効力を有するものであって、取消訴訟の対象となると解するのが相当である。」として、本件通知について法律上の根拠を示したうえで処分性を認定している。
したがって、本判例は、法律の根拠を有しない場合であっても抗告訴訟の対象となる処分に当たり得ることを明らかにしたとはいえない。
判例(最判平16.4.26)は、「食品衛生法違反通知書による本件通知は、法16条に根拠を置くものであり、厚生労働大臣の委任を受けた被上告人が、上告人に対し、本件食品について、法6条の規定に違反すると認定し、したがって輸入届出の手続が完了したことを証する食品等輸入届出済証を交付しないと決定したことを通知する趣旨のものということができる。…したがって、本件通知は、上記のような法的効力を有するものであって、取消訴訟の対象となると解するのが相当である。」として、本件通知について法律上の根拠を示したうえで処分性を認定している。
したがって、本判例は、法律の根拠を有しない場合であっても抗告訴訟の対象となる処分に当たり得ることを明らかにしたとはいえない。
(H22 司法 第30問 イ)
食品会社であるXが、食品を輸入しようとしたところ、検疫所長Yから食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの。以下「法」という。)第6条に違反する旨の通知(以下「本件通知」という。)を受けたため、その取消しを求めた事案において、本件通知が抗告訴訟の対象となる処分に当たるかどうかについて判断を示した最高裁判所平成16年4月26日第一小法廷判決(民集58巻4号989頁)の次の判示を読み、後記の正誤を答えなさい。
*【判示】【記述】は、(H22 司法 第30問 ア)を参照。
【記述】
この判決によれば、法第16条は、「届け出なければならない」と規定しているが、厚生労働大臣に法第6条違反の有無を認定判断する権限を付与していることになる。
食品会社であるXが、食品を輸入しようとしたところ、検疫所長Yから食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの。以下「法」という。)第6条に違反する旨の通知(以下「本件通知」という。)を受けたため、その取消しを求めた事案において、本件通知が抗告訴訟の対象となる処分に当たるかどうかについて判断を示した最高裁判所平成16年4月26日第一小法廷判決(民集58巻4号989頁)の次の判示を読み、後記の正誤を答えなさい。
*【判示】【記述】は、(H22 司法 第30問 ア)を参照。
【記述】
この判決によれば、法第16条は、「届け出なければならない」と規定しているが、厚生労働大臣に法第6条違反の有無を認定判断する権限を付与していることになる。
(正答)〇
(解説)
判例(最判平16.4.26)は、「法は厚生労働大臣に対して食品等の安全を確保する責任と権限を付与しているところ、法16条は、販売の用に供し、又は営業上使用する食品等を輸入しようとする者は、厚生労働省令の定めるところにより、その都度厚生労働大臣に輸入届出をしなければならないと規定しているのであるから、同条は、厚生労働大臣に対し輸入届出に係る食品等が法に違反するかどうかを認定判断する権限を付与している…。」としている。
判例(最判平16.4.26)は、「法は厚生労働大臣に対して食品等の安全を確保する責任と権限を付与しているところ、法16条は、販売の用に供し、又は営業上使用する食品等を輸入しようとする者は、厚生労働省令の定めるところにより、その都度厚生労働大臣に輸入届出をしなければならないと規定しているのであるから、同条は、厚生労働大臣に対し輸入届出に係る食品等が法に違反するかどうかを認定判断する権限を付与している…。」としている。
(H22 司法 第30問 ウ)
食品会社であるXが、食品を輸入しようとしたところ、検疫所長Yから食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの。以下「法」という。)第6条に違反する旨の通知(以下「本件通知」という。)を受けたため、その取消しを求めた事案において、本件通知が抗告訴訟の対象となる処分に当たるかどうかについて判断を示した最高裁判所平成16年4月26日第一小法廷判決(民集58巻4号989頁)の次の判示を読み、後記の正誤を答えなさい。
*【判示】【記述】は、(H22 司法 第30問 ア)を参照。
【記述】
この判決は、検疫所長による本件通知に法的効力を認めたものである。
食品会社であるXが、食品を輸入しようとしたところ、検疫所長Yから食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの。以下「法」という。)第6条に違反する旨の通知(以下「本件通知」という。)を受けたため、その取消しを求めた事案において、本件通知が抗告訴訟の対象となる処分に当たるかどうかについて判断を示した最高裁判所平成16年4月26日第一小法廷判決(民集58巻4号989頁)の次の判示を読み、後記の正誤を答えなさい。
*【判示】【記述】は、(H22 司法 第30問 ア)を参照。
【記述】
この判決は、検疫所長による本件通知に法的効力を認めたものである。
(正答)〇
(解説)
判例(最判平16.4.26)は、「本件通知により、上告人は、本件食品について、関税法70条2項の『検査の完了又は条件の具備』を税関に証明し、その確認を受けることができなくなり、その結果、同条3項により輸入の許可も受けられなくなるのであり、上記関税法基本通達に基づく通関実務の下で、輸入申告書を提出しても受理されずに返却されることとなるのである。したがって、本件通知は、上記のような法的効力を有するものであって、取消訴訟の対象となる…。」としている。
判例(最判平16.4.26)は、「本件通知により、上告人は、本件食品について、関税法70条2項の『検査の完了又は条件の具備』を税関に証明し、その確認を受けることができなくなり、その結果、同条3項により輸入の許可も受けられなくなるのであり、上記関税法基本通達に基づく通関実務の下で、輸入申告書を提出しても受理されずに返却されることとなるのである。したがって、本件通知は、上記のような法的効力を有するものであって、取消訴訟の対象となる…。」としている。
(H22 司法 第30問 エ)
食品会社であるXが、食品を輸入しようとしたところ、検疫所長Yから食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの。以下「法」という。)第6条に違反する旨の通知(以下「本件通知」という。)を受けたため、その取消しを求めた事案において、本件通知が抗告訴訟の対象となる処分に当たるかどうかについて判断を示した最高裁判所平成16年4月26日第一小法廷判決(民集58巻4号989頁)の次の判示を読み、後記の正誤を答えなさい。
*【判示】【記述】は、(H22 司法 第30問 ア)を参照。
【記述】
この判決によれば、税関長は、本件通知の時点で、関税法第70条第3項に基づき輸入を許可しないという処分をしたことになる。
食品会社であるXが、食品を輸入しようとしたところ、検疫所長Yから食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの。以下「法」という。)第6条に違反する旨の通知(以下「本件通知」という。)を受けたため、その取消しを求めた事案において、本件通知が抗告訴訟の対象となる処分に当たるかどうかについて判断を示した最高裁判所平成16年4月26日第一小法廷判決(民集58巻4号989頁)の次の判示を読み、後記の正誤を答えなさい。
*【判示】【記述】は、(H22 司法 第30問 ア)を参照。
【記述】
この判決によれば、税関長は、本件通知の時点で、関税法第70条第3項に基づき輸入を許可しないという処分をしたことになる。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平16.4.26)は、「食品衛生法違反通知書による本件通知は、法16条に根拠を置くものであり、厚生労働大臣の委任を受けた被上告人が、上告人に対し、本件食品について、法6条の規定に違反すると認定し、したがって輸入届出の手続が完了したことを証する食品等輸入届出済証を交付しないと決定したことを通知する趣旨のものということができる。」としている。
判例(最判平16.4.26)は、「食品衛生法違反通知書による本件通知は、法16条に根拠を置くものであり、厚生労働大臣の委任を受けた被上告人が、上告人に対し、本件食品について、法6条の規定に違反すると認定し、したがって輸入届出の手続が完了したことを証する食品等輸入届出済証を交付しないと決定したことを通知する趣旨のものということができる。」としている。
(H22 司法 第30問 オ)
食品会社であるXが、食品を輸入しようとしたところ、検疫所長Yから食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの。以下「法」という。)第6条に違反する旨の通知(以下「本件通知」という。)を受けたため、その取消しを求めた事案において、本件通知が抗告訴訟の対象となる処分に当たるかどうかについて判断を示した最高裁判所平成16年4月26日第一小法廷判決(民集58巻4号989頁)の次の判示を読み、後記の正誤を答えなさい。
*【判示】【記述】は、(H22 司法 第30問 ア)を参照。
【記述】
この判決の考え方に立っても、輸入申告に対する税関長の拒否行為について取消訴訟を提起することは許されると解し得るが、同訴訟においては、法第16条の届出の対象となる食品等が法第6条に適合するか否かについては争うことができないとされる可能性がある。
食品会社であるXが、食品を輸入しようとしたところ、検疫所長Yから食品衛生法(平成15年法律第55号による改正前のもの。以下「法」という。)第6条に違反する旨の通知(以下「本件通知」という。)を受けたため、その取消しを求めた事案において、本件通知が抗告訴訟の対象となる処分に当たるかどうかについて判断を示した最高裁判所平成16年4月26日第一小法廷判決(民集58巻4号989頁)の次の判示を読み、後記の正誤を答えなさい。
*【判示】【記述】は、(H22 司法 第30問 ア)を参照。
【記述】
この判決の考え方に立っても、輸入申告に対する税関長の拒否行為について取消訴訟を提起することは許されると解し得るが、同訴訟においては、法第16条の届出の対象となる食品等が法第6条に適合するか否かについては争うことができないとされる可能性がある。
(正答)〇
(解説)
判例(最判平16.4.26)は、「本件通知により、上告人は、本件食品について、関税法70条2項の『検査の完了又は条件の具備』を税関に証明し、その確認を受けることができなくなり、その結果、同条3項により輸入の許可も受けられなくなる…。」としており、この輸入拒否処分についても取消訴訟を提起しうる。
他方で、取消訴訟の排他的管轄により、輸入拒否処分の取消訴訟において、通知の違法性を主張できなくなる可能性がある。
判例(最判平16.4.26)は、「本件通知により、上告人は、本件食品について、関税法70条2項の『検査の完了又は条件の具備』を税関に証明し、その確認を受けることができなくなり、その結果、同条3項により輸入の許可も受けられなくなる…。」としており、この輸入拒否処分についても取消訴訟を提起しうる。
他方で、取消訴訟の排他的管轄により、輸入拒否処分の取消訴訟において、通知の違法性を主張できなくなる可能性がある。