現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
訴えの利益(国家賠償請求訴訟との関係)
自動車等運転免許証の有効期間の更新にあたり、一般運転者として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は、当該更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するか 最二小判平成21年2月27日
概要
自動車等運転免許証の有効期間の更新に当たり、一般運転者として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は、上記記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、当該更新処分の取消しを求める訴えの利益を有する。
判例
事案:自動車等運転免許証の有効期間の更新に当たり、一般運転者として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者が提起した当該処分の取消訴訟において、当該更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するかが問題となった。
判旨:「道路交通法は、優良運転者の実績を賞揚し、優良な運転へと免許証保有者を誘導して交通事故の防止を図る目的で、優良運転者であることを免許証に記載して公に明らかにすることとするとともに、優良運転者に対し更新手続上の優遇措置を講じているのである。このことに、優良運転者の制度の上記沿革等を併せて考慮すれば、同法は、客観的に優良運転者の要件を満たす者に対しては優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して更新処分を行うということを、単なる事実上の措置にとどめず、その者の法律上の地位として保障するとの立法政策を、交通事故の防止を図るという制度の目的を全うするため、特に採用したものと解するのが相当である。 確かに、免許証の更新処分において交付される免許証が優良運転者である旨の記載のある免許証であるかそれのないものであるかによって、当該免許証の有効期間等が左右されるものではない。また、上記記載のある免許証を交付して更新処分を行うことは、免許証の更新の申請の内容を成す事項ではない。しかしながら、上記のとおり、客観的に優良運転者の要件を満たす者であれば優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を有することが肯定される以上、一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。 本件更新処分は、被上告人に対し優良運転者である旨の記載のない免許証を交付してされた免許証の更新処分であるから、被上告人は、上記記載のある免許証を交付して行う免許証の更新処分を受ける法律上の地位を回復するため、本件更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するということができ、本件更新処分取消しの訴えは適法であることとなる。」
判旨:「道路交通法は、優良運転者の実績を賞揚し、優良な運転へと免許証保有者を誘導して交通事故の防止を図る目的で、優良運転者であることを免許証に記載して公に明らかにすることとするとともに、優良運転者に対し更新手続上の優遇措置を講じているのである。このことに、優良運転者の制度の上記沿革等を併せて考慮すれば、同法は、客観的に優良運転者の要件を満たす者に対しては優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して更新処分を行うということを、単なる事実上の措置にとどめず、その者の法律上の地位として保障するとの立法政策を、交通事故の防止を図るという制度の目的を全うするため、特に採用したものと解するのが相当である。 確かに、免許証の更新処分において交付される免許証が優良運転者である旨の記載のある免許証であるかそれのないものであるかによって、当該免許証の有効期間等が左右されるものではない。また、上記記載のある免許証を交付して更新処分を行うことは、免許証の更新の申請の内容を成す事項ではない。しかしながら、上記のとおり、客観的に優良運転者の要件を満たす者であれば優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を有することが肯定される以上、一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。 本件更新処分は、被上告人に対し優良運転者である旨の記載のない免許証を交付してされた免許証の更新処分であるから、被上告人は、上記記載のある免許証を交付して行う免許証の更新処分を受ける法律上の地位を回復するため、本件更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するということができ、本件更新処分取消しの訴えは適法であることとなる。」
過去問・解説
(H23 司法 第29問 ア)
運転免許証(以下「免許証」という。)の有効期間の更新に当たり、一般運転者(優良運転者又は違反運転者等以外の者)として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者が、当該更新処分中の同人を一般運転者とする部分の取消し等を求めた事案において、訴えの利益の有無について判断を示した最高裁判所平成21年2月27日第二小法廷判決(民集63巻2号299頁)の次の判示を読み、以下の記述について、正しい場合には〇を、誤っている場合には×を選びなさい。
【判示】
「確かに、免許証の更新処分において交付される免許証が優良運転者である旨の記載のある免許証であるかそれのないものであるかによって、当該免許証の有効期間等が左右されるものではない。また、上記記載のある免許証を交付して更新処分を行うことは、免許証の更新の申請の内容を成す事項ではない。しかしながら、上記のとおり、客観的に優良運転者の要件を満たす者であれば優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を有することが肯定される以上、一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」
(注)道路交通法第101条の2の2第1項及び第108条の2第1項第11号並びに道路交通法施行規則(平成18年内閣府令第4号による改正前のもの)第38条第12項によれば、免許証の更新の申請等に関する優良運転者の特例として、①免許証の更新を受けようとする者のうち当該更新を受ける日において優良運転者に該当するものは、更新申請書の提出を、住所地を管轄する公安委員会以外の公安委員会を経由して行うことができ、また、②更新時講習は、優良運転者、一般運転者又は違反運転者等の区分に応じて行うものとされているところ、優良運転者に対する講習は、「道路交通の現状及び交通事故の実態」等の講習事項につき教材を用いた講習方法により30分行うこととされているのに対し、一般運転者に対する講習は、「自動車等の運転について必要な適性」の講習事項が加わり、筆記検査に基づく指導を含む講習方法によって1時間行うこととされている。
【記述】
本判決は、優良運転者による更新処分の申請の内容について、優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して更新処分を行うことを求めるものであると解している。
運転免許証(以下「免許証」という。)の有効期間の更新に当たり、一般運転者(優良運転者又は違反運転者等以外の者)として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者が、当該更新処分中の同人を一般運転者とする部分の取消し等を求めた事案において、訴えの利益の有無について判断を示した最高裁判所平成21年2月27日第二小法廷判決(民集63巻2号299頁)の次の判示を読み、以下の記述について、正しい場合には〇を、誤っている場合には×を選びなさい。
【判示】
「確かに、免許証の更新処分において交付される免許証が優良運転者である旨の記載のある免許証であるかそれのないものであるかによって、当該免許証の有効期間等が左右されるものではない。また、上記記載のある免許証を交付して更新処分を行うことは、免許証の更新の申請の内容を成す事項ではない。しかしながら、上記のとおり、客観的に優良運転者の要件を満たす者であれば優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を有することが肯定される以上、一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」
(注)道路交通法第101条の2の2第1項及び第108条の2第1項第11号並びに道路交通法施行規則(平成18年内閣府令第4号による改正前のもの)第38条第12項によれば、免許証の更新の申請等に関する優良運転者の特例として、①免許証の更新を受けようとする者のうち当該更新を受ける日において優良運転者に該当するものは、更新申請書の提出を、住所地を管轄する公安委員会以外の公安委員会を経由して行うことができ、また、②更新時講習は、優良運転者、一般運転者又は違反運転者等の区分に応じて行うものとされているところ、優良運転者に対する講習は、「道路交通の現状及び交通事故の実態」等の講習事項につき教材を用いた講習方法により30分行うこととされているのに対し、一般運転者に対する講習は、「自動車等の運転について必要な適性」の講習事項が加わり、筆記検査に基づく指導を含む講習方法によって1時間行うこととされている。
【記述】
本判決は、優良運転者による更新処分の申請の内容について、優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して更新処分を行うことを求めるものであると解している。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平21.2.27)は、「優良運転者である旨の記載…のある免許証を交付して更新処分を行うことは、免許証の更新の申請の内容を成す事項ではない。」としている。
したがって、本判決は、優良運転者による更新処分の申請の内容について、優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して更新処分を行うことを求めるものであると解していない。
判例(最判平21.2.27)は、「優良運転者である旨の記載…のある免許証を交付して更新処分を行うことは、免許証の更新の申請の内容を成す事項ではない。」としている。
したがって、本判決は、優良運転者による更新処分の申請の内容について、優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して更新処分を行うことを求めるものであると解していない。
(H23 司法 第29問 イ)
運転免許証(以下「免許証」という。)の有効期間の更新に当たり、一般運転者(優良運転者又は違反運転者等以外の者)として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者が、当該更新処分中の同人を一般運転者とする部分の取消し等を求めた事案において、訴えの利益の有無について判断を示した最高裁判所平成21年2月27日第二小法廷判決(民集63巻2号299頁)の次の判示を読み、以下の記述について、正しい場合には〇を、誤っている場合には×を選びなさい。
*【判示】は、(H23 司法 第29問 ア)を参照。
【記述】
本判決は、更新処分において一般運転者として扱われ優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されることが、優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を損なう不利益に当たり得ることを認めたものである。
運転免許証(以下「免許証」という。)の有効期間の更新に当たり、一般運転者(優良運転者又は違反運転者等以外の者)として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者が、当該更新処分中の同人を一般運転者とする部分の取消し等を求めた事案において、訴えの利益の有無について判断を示した最高裁判所平成21年2月27日第二小法廷判決(民集63巻2号299頁)の次の判示を読み、以下の記述について、正しい場合には〇を、誤っている場合には×を選びなさい。
*【判示】は、(H23 司法 第29問 ア)を参照。
【記述】
本判決は、更新処分において一般運転者として扱われ優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されることが、優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を損なう不利益に当たり得ることを認めたものである。
(正答)〇
(解説)
判例(最判平21.2.27)は、「客観的に優良運転者の要件を満たす者であれば優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を有することが肯定される以上、一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」とした上で、「被上告人は、上記記載のある免許証を交付して行う免許証の更新処分を受ける法律上の地位を回復するため、本件更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するということができ、本件更新処分取消しの訴えは適法であることとなる。」としている。
判例(最判平21.2.27)は、「客観的に優良運転者の要件を満たす者であれば優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を有することが肯定される以上、一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」とした上で、「被上告人は、上記記載のある免許証を交付して行う免許証の更新処分を受ける法律上の地位を回復するため、本件更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するということができ、本件更新処分取消しの訴えは適法であることとなる。」としている。
(H23 司法 第29問 ウ)
運転免許証(以下「免許証」という。)の有効期間の更新に当たり、一般運転者(優良運転者又は違反運転者等以外の者)として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者が、当該更新処分中の同人を一般運転者とする部分の取消し等を求めた事案において、訴えの利益の有無について判断を示した最高裁判所平成21年2月27日第二小法廷判決(民集63巻2号299頁)の次の判示を読み、以下の記述について、それぞれ正しい場合には〇を、誤っている場合には×を選びなさい。
*【判示】は、(H23 司法 第29問 ア)を参照。
【記述】
本判決によれば、優良運転者に区分されるべき者に対して優良運転者である旨の記載のない免許証を交付して更新処分を行うことは、その者の名誉、信用等を損なうものであるから、訴えの利益を根拠付ける不利益に当たることになる。
運転免許証(以下「免許証」という。)の有効期間の更新に当たり、一般運転者(優良運転者又は違反運転者等以外の者)として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者が、当該更新処分中の同人を一般運転者とする部分の取消し等を求めた事案において、訴えの利益の有無について判断を示した最高裁判所平成21年2月27日第二小法廷判決(民集63巻2号299頁)の次の判示を読み、以下の記述について、それぞれ正しい場合には〇を、誤っている場合には×を選びなさい。
*【判示】は、(H23 司法 第29問 ア)を参照。
【記述】
本判決によれば、優良運転者に区分されるべき者に対して優良運転者である旨の記載のない免許証を交付して更新処分を行うことは、その者の名誉、信用等を損なうものであるから、訴えの利益を根拠付ける不利益に当たることになる。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平21.2.27)は、「客観的に優良運転者の要件を満たす者であれば優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を有することが肯定される以上、一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」として、客観的な利益として、優良運転者である旨の記載のある免許証の交付を受けるという法律上の地位を認めている。
もっとも、これは、その者の名誉や信用を根拠としたものではなく、更新手続上の優遇措置等を根拠として法律上の地位を認めたものであると解されている。
判例(最判平21.2.27)は、「客観的に優良運転者の要件を満たす者であれば優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を有することが肯定される以上、一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」として、客観的な利益として、優良運転者である旨の記載のある免許証の交付を受けるという法律上の地位を認めている。
もっとも、これは、その者の名誉や信用を根拠としたものではなく、更新手続上の優遇措置等を根拠として法律上の地位を認めたものであると解されている。
(H23 司法 第29問 エ)
運転免許証(以下「免許証」という。)の有効期間の更新に当たり、一般運転者(優良運転者又は違反運転者等以外の者)として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者が、当該更新処分中の同人を一般運転者とする部分の取消し等を求めた事案において、訴えの利益の有無について判断を示した最高裁判所平成21年2月27日第二小法廷判決(民集63巻2号299頁)の次の判示を読み、以下の記述について、正しい場合には〇を、誤っている場合には×を選びなさい。
*【判示】は、(H23 司法 第29問 ア)を参照。
【記述】
本判決によっても、申請の段階で一般運転者に区分されたことを知った上で優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は、同更新処分の取消しを求めることはできず、当該免許証に優良運転者である旨の記載をすることの義務付けを求める訴えを提起すべきことになる。
運転免許証(以下「免許証」という。)の有効期間の更新に当たり、一般運転者(優良運転者又は違反運転者等以外の者)として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者が、当該更新処分中の同人を一般運転者とする部分の取消し等を求めた事案において、訴えの利益の有無について判断を示した最高裁判所平成21年2月27日第二小法廷判決(民集63巻2号299頁)の次の判示を読み、以下の記述について、正しい場合には〇を、誤っている場合には×を選びなさい。
*【判示】は、(H23 司法 第29問 ア)を参照。
【記述】
本判決によっても、申請の段階で一般運転者に区分されたことを知った上で優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は、同更新処分の取消しを求めることはできず、当該免許証に優良運転者である旨の記載をすることの義務付けを求める訴えを提起すべきことになる。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平21.2.27)は、「被上告人は、上記記載のある免許証を交付して行う免許証の更新処分を受ける法律上の地位を回復するため、本件更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するということができ、本件更新処分取消しの訴えは適法であることとなる。」としている。
判例(最判平21.2.27)は、「被上告人は、上記記載のある免許証を交付して行う免許証の更新処分を受ける法律上の地位を回復するため、本件更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するということができ、本件更新処分取消しの訴えは適法であることとなる。」としている。
(H25 司法 第30問 エ)
自動車運転免許証の有効期間の更新処分は、申請を認容して利益を付する処分であり、更新によって交付される免許証が優良運転者である旨の記載のあるものか一般運転者である旨の記載のあるものかによって当該免許証の有効期間等に差異はないから、一般運転者として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者が、自分は優良運転者に当たるとして当該更新処分の取消しを求める利益はない。
自動車運転免許証の有効期間の更新処分は、申請を認容して利益を付する処分であり、更新によって交付される免許証が優良運転者である旨の記載のあるものか一般運転者である旨の記載のあるものかによって当該免許証の有効期間等に差異はないから、一般運転者として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者が、自分は優良運転者に当たるとして当該更新処分の取消しを求める利益はない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平21.2.27)は、「確かに、免許証の更新処分において交付される免許証が優良運転者である旨の記載のある免許証であるかそれのないものであるかによって、当該免許証の有効期間等が左右されるものではない。」とした上で、「一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」としている。
判例(最判平21.2.27)は、「確かに、免許証の更新処分において交付される免許証が優良運転者である旨の記載のある免許証であるかそれのないものであるかによって、当該免許証の有効期間等が左右されるものではない。」とした上で、「一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」としている。
(H28 予備 第19問 イ)
道路交通法は、優良運転者の実績を賞揚し、優良な運転をするように自動車運転免許証の保有者を誘導して交通事故の防止を図る目的で、優良運転者であることを免許証に記載して公に明らかにするとともに、優良運転者に対し更新手続上の優遇措置を講じていることなどに照らせば、免許証の有効期間の更新に当たり、一般運転者として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は、上記記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、当該更新処分の取消しを求める訴えの利益を有する。
道路交通法は、優良運転者の実績を賞揚し、優良な運転をするように自動車運転免許証の保有者を誘導して交通事故の防止を図る目的で、優良運転者であることを免許証に記載して公に明らかにするとともに、優良運転者に対し更新手続上の優遇措置を講じていることなどに照らせば、免許証の有効期間の更新に当たり、一般運転者として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は、上記記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、当該更新処分の取消しを求める訴えの利益を有する。
(正答)〇
(解説)
判例(最判平21.2.27)は、「道路交通法は、優良運転者の実績を賞揚し、優良な運転へと免許証保有者を誘導して交通事故の防止を図る目的で、優良運転者であることを免許証に記載して公に明らかにすることとするとともに、優良運転者に対し更新手続上の優遇措置を講じているのである。このことに、優良運転者の制度の上記沿革等を併せて考慮すれば、同法は、客観的に優良運転者の要件を満たす者に対しては優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して更新処分を行うということを、単なる事実上の措置にとどめず、その者の法律上の地位として保障するとの立法政策を、交通事故の防止を図るという制度の目的を全うするため、特に採用したものと解するのが相当である。」とした上で、「一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」としている。
判例(最判平21.2.27)は、「道路交通法は、優良運転者の実績を賞揚し、優良な運転へと免許証保有者を誘導して交通事故の防止を図る目的で、優良運転者であることを免許証に記載して公に明らかにすることとするとともに、優良運転者に対し更新手続上の優遇措置を講じているのである。このことに、優良運転者の制度の上記沿革等を併せて考慮すれば、同法は、客観的に優良運転者の要件を満たす者に対しては優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して更新処分を行うということを、単なる事実上の措置にとどめず、その者の法律上の地位として保障するとの立法政策を、交通事故の防止を図るという制度の目的を全うするため、特に採用したものと解するのが相当である。」とした上で、「一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」としている。
(R6 予備 第19問 ウ)
自動車等運転免許証の有効期間の更新に当たり、一般運転者として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は、上記記載の有無により免許証の有効期間に差異がないことから、自己が優良運転者に当たる旨主張して当該更新処分の取消しを求める訴えの利益を有しない。
自動車等運転免許証の有効期間の更新に当たり、一般運転者として扱われ、優良運転者である旨の記載のない免許証を交付されて更新処分を受けた者は、上記記載の有無により免許証の有効期間に差異がないことから、自己が優良運転者に当たる旨主張して当該更新処分の取消しを求める訴えの利益を有しない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平21.2.27)は、「免許証の更新処分において交付される免許証が優良運転者である旨の記載のある免許証であるかそれのないものであるかによって、当該免許証の有効期間等が左右されるものではない。」とした上で、「しかしながら、上記のとおり、客観的に優良運転者の要件を満たす者であれば優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を有することが肯定される以上、一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」としている。
判例(最判平21.2.27)は、「免許証の更新処分において交付される免許証が優良運転者である旨の記載のある免許証であるかそれのないものであるかによって、当該免許証の有効期間等が左右されるものではない。」とした上で、「しかしながら、上記のとおり、客観的に優良運転者の要件を満たす者であれば優良運転者である旨の記載のある免許証を交付して行う更新処分を受ける法律上の地位を有することが肯定される以上、一般運転者として扱われ上記記載のない免許証を交付されて免許証の更新処分を受けた者は、上記の法律上の地位を否定されたことを理由として、これを回復するため、同更新処分の取消しを求める訴えの利益を有するというべきものである。」としている。
総合メモ
取消訴訟の出訴期間経過後に国家賠償請求訴訟を提起した処分の違法性を主張することの可否 最二小判昭和36年4月21日
概要
①行政処分無効確認訴訟は国家賠償請求の目的で提起されたものであるからといって、処分庁が右処分を取り消した後においても、なおその法律上の利益があるということはできない。
②あらかじめ処分の取消訴訟を提起していなくても、取消訴訟の出訴期間経過後の国家賠償請求訴訟において、当該処分の違法性を主張することができる。
②あらかじめ処分の取消訴訟を提起していなくても、取消訴訟の出訴期間経過後の国家賠償請求訴訟において、当該処分の違法性を主張することができる。
判例
事案: 行政処分無効確認訴訟において、①その対象となっている処分が取り消された場合に、訴えの利益が失われるか、②取消訴訟の出訴期間経過後の国家賠償請求訴訟において、当該処分の違法性を主張することができるかが問題となった。
判旨:①「本件買収計画は、買収申請の取下により瑕疵を帯びるに至り、右瑕疵を理由とする取消により、初めに遡りその存在を失うに至ったものと解すべきであるから、上告人は、右計画の無効確認を求めるにつき法律上の利益を欠くに至ったものと解すべきである。」
②「行政処分が違法であることを理由として国家賠償の請求をするについては、あらかじめ右行政処分につき取消又は無効確認の判決を得なければならないものではないから、本訴が被上告人委員会の不法行為による国家賠償を求める目的に出たものであるということだけでは、本件買収計画の取消後においても、なおその無効確認を求めるにつき法律上の利益を有するということの理由とするに足りない。」
判旨:①「本件買収計画は、買収申請の取下により瑕疵を帯びるに至り、右瑕疵を理由とする取消により、初めに遡りその存在を失うに至ったものと解すべきであるから、上告人は、右計画の無効確認を求めるにつき法律上の利益を欠くに至ったものと解すべきである。」
②「行政処分が違法であることを理由として国家賠償の請求をするについては、あらかじめ右行政処分につき取消又は無効確認の判決を得なければならないものではないから、本訴が被上告人委員会の不法行為による国家賠償を求める目的に出たものであるということだけでは、本件買収計画の取消後においても、なおその無効確認を求めるにつき法律上の利益を有するということの理由とするに足りない。」
過去問・解説
(H29 予備 第20問 ウ)
処分があったことを知った日から6か月を経過したとき又は処分の日から1年を経過したときは、正当な理由がない限り、処分の取消しの訴えを提起して当該処分の効力を争うことができなくなるとともに、国家賠償請求訴訟を提起して当該処分の違法性を主張することもできなくなる。
処分があったことを知った日から6か月を経過したとき又は処分の日から1年を経過したときは、正当な理由がない限り、処分の取消しの訴えを提起して当該処分の効力を争うことができなくなるとともに、国家賠償請求訴訟を提起して当該処分の違法性を主張することもできなくなる。
(正答)✕
(解説)
行訴法14条は、1項本文において、「取消訴訟は、処分又は裁決があったことを知った日から6箇月を経過したときは、提起することができない。」と規定し、2項本文において、「取消訴訟は、処分又は裁決の日から1年を経過したときは、提起することができない。」と規定している。
これについて、判例(最判昭36.4.21)は、「行政処分が違法であることを理由として国家賠償の請求をするについては、あらかじめ右行政処分につき取消又は無効確認の判決を得なければならないものではないから、本訴が被上告人委員会の不法行為による国家賠償を求める目的に出たものであるということだけでは、本件買収計画の取消後においても、なおその無効確認を求めるにつき法律上の利益を有するということの理由とするに足りない。」として、取消訴訟の出訴期間経過後であっても、当該処分の違法性を主張して国家賠償請求訴訟を提起することも可能であることを示している。
したがって、取消訴訟の出訴期間経過後であっても、国家賠償請求訴訟において当該処分の違法性を主張することができる。
行訴法14条は、1項本文において、「取消訴訟は、処分又は裁決があったことを知った日から6箇月を経過したときは、提起することができない。」と規定し、2項本文において、「取消訴訟は、処分又は裁決の日から1年を経過したときは、提起することができない。」と規定している。
これについて、判例(最判昭36.4.21)は、「行政処分が違法であることを理由として国家賠償の請求をするについては、あらかじめ右行政処分につき取消又は無効確認の判決を得なければならないものではないから、本訴が被上告人委員会の不法行為による国家賠償を求める目的に出たものであるということだけでは、本件買収計画の取消後においても、なおその無効確認を求めるにつき法律上の利益を有するということの理由とするに足りない。」として、取消訴訟の出訴期間経過後であっても、当該処分の違法性を主張して国家賠償請求訴訟を提起することも可能であることを示している。
したがって、取消訴訟の出訴期間経過後であっても、国家賠償請求訴訟において当該処分の違法性を主張することができる。