現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
国家賠償制度(国家賠償法1条1項 | 「国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員」)
都道府県警察の警察官が交通犯罪の捜査において違法に他人に加えた損害について国家賠償責任を負う国家機関(国か都道府県か) 最三小判昭和54年7月10日
概要
都道府県警察の警察官がいわゆる交通犯罪の捜査を行うにつき違法に他人に加えた損害について賠償責任を負うのは、原則として都道府県のみであり、国は、原則として国家賠償法1条1項による賠償責任を負わない。
判例
事案:都道府県警察の警察官がいわゆる交通犯罪の捜査を行うについて違法に他人に加えた損害について、国が国家賠償法1条1項による賠償責任を負うかが問題となった。
判旨:「都道府県警察の警察官がいわゆる交通犯罪の捜査を行うにつき故意又は過失によって違法に他人に損害を加えた場合において国家賠償法1条1項によりその損害の賠償の責めに任ずるのは、原則として当該都道府県であり、国は原則としてその責めを負うものではない、と解するのが相当である。けだし、警察法及び地方自治法は、都道府県に都道府県警察を置き、警察の管理及び運営に関することを都道府県の処理すべき事務と定めている(警察法36条1項、地方自治法2条6項2号(昭和44年法律第2号による改正前は同条5項2号)等参照)ものと解されるから、都道府県警察の警察官が警察の責務の範囲に属する交通犯罪の捜査を行うこと(警察法2条1項参照)は、検察官が自ら行う犯罪の捜査の補助に係るものであるとき(刑訴法193条3項参照)のような例外的な場合を除いて、当該都道府県の公権力の行使にほかならないものとみるべきであるからである。都道府県警察の警察官の行う捜査が司法警察職員としての職務にあたるものであることは、前記警察法及び地方自治法の規定の趣旨にかんがみると、その捜査が国の事務にあたるものとすべき根拠とするには足りず、また、検察官の一般的指示権又は一般的指揮権(刑訴法193条1項、2項参照)は公訴の遂行を全うするため又は捜査の協力を求めるためにされるものであるにとどまるものと解すべきであるから、このような権限が国の公務員である検察官に認められているからといって、都道府県警察の警察官の行う捜査を国の公権力の行使であるとすることはできない。公権力を違法に行使した警察官が警視正以上の階級にある者ではない場合、その者の任免及びその者に対する指揮監督の権限が国家公安委員会によって任免され法制上国家公務員の身分を有する警視総監又は道府県警察本部長によって行使されるものであることは、所論の指摘するとおりであるが、右の権限は、都道府県警察の職員として都道府県に置かれる警視総監又は道府県警察本部長(地方自治法180条の9第2項、第4項、警察法48条、55条1項、2項等参照)が、都道府県公安委員会の管理の下にある都道府県警察(警察法38条1項、3項参照)の本部の長として、その所属の警察職員につき行使するもの(警察法48条、55条3項参照)にほかならないものというべく、したがって、所論指摘のことがあるからといって、前記のように都道府県の処理すべき事務にかかる警察の事務を都道府県警察の警察官において執行すること(警察法63条参照)自体までが国の公権力の行使にあたることになるものと解すべきではない。」
判旨:「都道府県警察の警察官がいわゆる交通犯罪の捜査を行うにつき故意又は過失によって違法に他人に損害を加えた場合において国家賠償法1条1項によりその損害の賠償の責めに任ずるのは、原則として当該都道府県であり、国は原則としてその責めを負うものではない、と解するのが相当である。けだし、警察法及び地方自治法は、都道府県に都道府県警察を置き、警察の管理及び運営に関することを都道府県の処理すべき事務と定めている(警察法36条1項、地方自治法2条6項2号(昭和44年法律第2号による改正前は同条5項2号)等参照)ものと解されるから、都道府県警察の警察官が警察の責務の範囲に属する交通犯罪の捜査を行うこと(警察法2条1項参照)は、検察官が自ら行う犯罪の捜査の補助に係るものであるとき(刑訴法193条3項参照)のような例外的な場合を除いて、当該都道府県の公権力の行使にほかならないものとみるべきであるからである。都道府県警察の警察官の行う捜査が司法警察職員としての職務にあたるものであることは、前記警察法及び地方自治法の規定の趣旨にかんがみると、その捜査が国の事務にあたるものとすべき根拠とするには足りず、また、検察官の一般的指示権又は一般的指揮権(刑訴法193条1項、2項参照)は公訴の遂行を全うするため又は捜査の協力を求めるためにされるものであるにとどまるものと解すべきであるから、このような権限が国の公務員である検察官に認められているからといって、都道府県警察の警察官の行う捜査を国の公権力の行使であるとすることはできない。公権力を違法に行使した警察官が警視正以上の階級にある者ではない場合、その者の任免及びその者に対する指揮監督の権限が国家公安委員会によって任免され法制上国家公務員の身分を有する警視総監又は道府県警察本部長によって行使されるものであることは、所論の指摘するとおりであるが、右の権限は、都道府県警察の職員として都道府県に置かれる警視総監又は道府県警察本部長(地方自治法180条の9第2項、第4項、警察法48条、55条1項、2項等参照)が、都道府県公安委員会の管理の下にある都道府県警察(警察法38条1項、3項参照)の本部の長として、その所属の警察職員につき行使するもの(警察法48条、55条3項参照)にほかならないものというべく、したがって、所論指摘のことがあるからといって、前記のように都道府県の処理すべき事務にかかる警察の事務を都道府県警察の警察官において執行すること(警察法63条参照)自体までが国の公権力の行使にあたることになるものと解すべきではない。」
過去問・解説
(H26 共通 第36問 ア)
A県警察の警察官がいわゆる交通犯罪の捜査を行うにつき故意又は過失によって違法に他人に損害を加えた場合においては、A県だけではなく、原則として、国もまた、国家賠償法第1条第1項に基づいて損害賠償責任を負う。
A県警察の警察官がいわゆる交通犯罪の捜査を行うにつき故意又は過失によって違法に他人に損害を加えた場合においては、A県だけではなく、原則として、国もまた、国家賠償法第1条第1項に基づいて損害賠償責任を負う。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭54.7.10)は、「都道府県警察の警察官がいわゆる交通犯罪の捜査を行うにつき故意又は過失によって違法に他人に損害を加えた場合において国家賠償法1条1項によりその損害の賠償の責めに任ずるのは、原則として当該都道府県であり、国は原則としてその責めを負うものではない、と解するのが相当である。」としている。
したがって、本肢のような場合に責任を負うのは、A県のみであり、国は原則として国家賠償責任を負わない。
判例(最判昭54.7.10)は、「都道府県警察の警察官がいわゆる交通犯罪の捜査を行うにつき故意又は過失によって違法に他人に損害を加えた場合において国家賠償法1条1項によりその損害の賠償の責めに任ずるのは、原則として当該都道府県であり、国は原則としてその責めを負うものではない、と解するのが相当である。」としている。
したがって、本肢のような場合に責任を負うのは、A県のみであり、国は原則として国家賠償責任を負わない。
総合メモ
指定確認検査機関の確認に係る建築物について確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体は、指定確認検査機関の当該確認につき行政事件訴訟法21条1項所定の「当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体」に当たるか 公立学校における教師の教育活動は「公権力の行使」に含まれるか 最二小判平成17年6月24日
概要
指定確認検査機関の確認に係る建築物について確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体は、指定確認検査機関の当該確認につき行政事件訴訟法21条1項所定の「当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体」に当たる。
判例
事案:建築物の周辺に居住する者が、建築物が建築されることによって生命、身体の安全等が害されるなどと主張して、建築確認の取消しを求める訴えを提起したが、その後、建築物に関する完了検査が終了し、上記訴えの利益が消滅したことから、行政事件訴訟法21条1項の規定に基づいて、上記訴えを、本件確認の違法を原因とする損害賠償を求める訴えに変更することの許可を申し立てた事案において、当該公共団体が行政事件訴訟法21条1項所定の「当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体」に当たるかが問題となった。
判旨:「建築基準法6条1項の規定は、建築主が同項1号から3号までに掲げる建築物を建築しようとする場合においてはその計画が建築基準関係規定に適合するものであることについて建築主事の確認を受けなければならない旨定めているところ、この規定は、建築物の計画が建築基準関係規定に適合するものであることを確保することが、住民の生命、健康及び財産の保護等住民の福祉の増進を図る役割を広く担う地方公共団体の責務であることに由来するものであって、同項の規定に基づく建築主事による確認に関する事務は、地方公共団体の事務であり(同法4条、地方自治法2条8項)、同事務の帰属する行政主体は、当該建築主事が置かれた地方公共団体である。そして、建築基準法は、建築物の計画が建築基準関係規定に適合するものであることについて、指定確認検査機関の確認を受け、確認済証の交付を受けたときは、当該確認は建築主事の確認と、当該確認済証は建築主事の確認済証とみなす旨定めている(6条の2第1項)。また、同法は、指定確認検査機関が確認済証の交付をしたときはその旨を特定行政庁(建築主事を置く市町村の区域については当該市町村の長をいう。2条32号)に報告しなければならない旨定めた(6条の2第3項)上で、特定行政庁は、この報告を受けた場合において、指定確認検査機関の確認済証の交付を受けた建築物の計画が建築基準関係規定に適合しないと認めるときは、当該建築物の建築主及び当該確認済証を交付した指定確認検査機関にその旨を通知しなければならず、この場合において、当該確認済証はその効力を失う旨定めて(同条4項)、特定行政庁に対し、指定確認検査機関の確認を是正する権限を付与している。
以上の建築基準法の定めからすると、同法は、建築物の計画が建築基準関係規定に適合するものであることについての確認に関する事務を地方公共団体の事務とする前提に立った上で、指定確認検査機関をして、上記の確認に関する事務を特定行政庁の監督下において行わせることとしたということができる。そうすると、指定確認検査機関による確認に関する事務は、建築主事による確認に関する事務の場合と同様に、地方公共団体の事務であり、その事務の帰属する行政主体は、当該確認に係る建築物について確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体であると解するのが相当である。
したがって、指定確認検査機関の確認に係る建築物について確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体は、指定確認検査機関の当該確認につき行政事件訴訟法21条1項所定の『当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体』に当たるというべきであって、抗告人は、本件確認に係る事務の帰属する公共団体に当たるということができる。」
判旨:「建築基準法6条1項の規定は、建築主が同項1号から3号までに掲げる建築物を建築しようとする場合においてはその計画が建築基準関係規定に適合するものであることについて建築主事の確認を受けなければならない旨定めているところ、この規定は、建築物の計画が建築基準関係規定に適合するものであることを確保することが、住民の生命、健康及び財産の保護等住民の福祉の増進を図る役割を広く担う地方公共団体の責務であることに由来するものであって、同項の規定に基づく建築主事による確認に関する事務は、地方公共団体の事務であり(同法4条、地方自治法2条8項)、同事務の帰属する行政主体は、当該建築主事が置かれた地方公共団体である。そして、建築基準法は、建築物の計画が建築基準関係規定に適合するものであることについて、指定確認検査機関の確認を受け、確認済証の交付を受けたときは、当該確認は建築主事の確認と、当該確認済証は建築主事の確認済証とみなす旨定めている(6条の2第1項)。また、同法は、指定確認検査機関が確認済証の交付をしたときはその旨を特定行政庁(建築主事を置く市町村の区域については当該市町村の長をいう。2条32号)に報告しなければならない旨定めた(6条の2第3項)上で、特定行政庁は、この報告を受けた場合において、指定確認検査機関の確認済証の交付を受けた建築物の計画が建築基準関係規定に適合しないと認めるときは、当該建築物の建築主及び当該確認済証を交付した指定確認検査機関にその旨を通知しなければならず、この場合において、当該確認済証はその効力を失う旨定めて(同条4項)、特定行政庁に対し、指定確認検査機関の確認を是正する権限を付与している。
以上の建築基準法の定めからすると、同法は、建築物の計画が建築基準関係規定に適合するものであることについての確認に関する事務を地方公共団体の事務とする前提に立った上で、指定確認検査機関をして、上記の確認に関する事務を特定行政庁の監督下において行わせることとしたということができる。そうすると、指定確認検査機関による確認に関する事務は、建築主事による確認に関する事務の場合と同様に、地方公共団体の事務であり、その事務の帰属する行政主体は、当該確認に係る建築物について確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体であると解するのが相当である。
したがって、指定確認検査機関の確認に係る建築物について確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体は、指定確認検査機関の当該確認につき行政事件訴訟法21条1項所定の『当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体』に当たるというべきであって、抗告人は、本件確認に係る事務の帰属する公共団体に当たるということができる。」
過去問・解説
(H22 司法 第36問 エ)
株式会社Aは、建築基準法第6条の2第1項にいう指定を受けた指定確認検査機関であり、その従業員であるBを確認検査員に選任している。C市内に建築する計画の建築物について、Bの実施する確認(以下「本件確認」という。)がされ、同建築物に関する完了検査が終了したが、同建築物の周辺に居住するDは、同建築物が建築されたことによって生命、身体の安全等が害されたなどと主張している。なお、C市には建築主事が置かれている。
Dが、建築工事の着工前に本件確認の取消訴訟を提起していたが、建築物に関する完了検査終了後、これを国家賠償請求訴訟に訴えを変更するとした場合、C市は、行政事件訴訟法第21条第1項の「事務の帰属する国又は公共団体」に当たる。
【参照条文】建築基準法
第6条 建築主は、第1号から第3号までに掲げる建築物を建築しようとする場合(中略)においては、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定(この法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定(以下「建築基準法令の規定」という。)その他建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定で政令で定めるものをいう。以下同じ。)に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。(以下略)
2~15 (略)
第6条の2 前条第1項各号に掲げる建築物の計画(中略)が建築基準関係規定に適合するものであることについて、(中略)国土交通大臣又は都道府県知事が指定した者の確認を受け、国土交通省令で定めるところにより確認済証の交付を受けたときは、当該確認は前条①の規定による確認と、当該確認済証は同項の確認済証とみなす。
2~12 (略)
第77条の24 指定確認検査機関は、確認検査を行うときは、確認検査員に確認検査を実施させなければならない。
2~4 (略)
株式会社Aは、建築基準法第6条の2第1項にいう指定を受けた指定確認検査機関であり、その従業員であるBを確認検査員に選任している。C市内に建築する計画の建築物について、Bの実施する確認(以下「本件確認」という。)がされ、同建築物に関する完了検査が終了したが、同建築物の周辺に居住するDは、同建築物が建築されたことによって生命、身体の安全等が害されたなどと主張している。なお、C市には建築主事が置かれている。
Dが、建築工事の着工前に本件確認の取消訴訟を提起していたが、建築物に関する完了検査終了後、これを国家賠償請求訴訟に訴えを変更するとした場合、C市は、行政事件訴訟法第21条第1項の「事務の帰属する国又は公共団体」に当たる。
【参照条文】建築基準法
第6条 建築主は、第1号から第3号までに掲げる建築物を建築しようとする場合(中略)においては、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定(この法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定(以下「建築基準法令の規定」という。)その他建築物の敷地、構造又は建築設備に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例の規定で政令で定めるものをいう。以下同じ。)に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。(以下略)
2~15 (略)
第6条の2 前条第1項各号に掲げる建築物の計画(中略)が建築基準関係規定に適合するものであることについて、(中略)国土交通大臣又は都道府県知事が指定した者の確認を受け、国土交通省令で定めるところにより確認済証の交付を受けたときは、当該確認は前条①の規定による確認と、当該確認済証は同項の確認済証とみなす。
2~12 (略)
第77条の24 指定確認検査機関は、確認検査を行うときは、確認検査員に確認検査を実施させなければならない。
2~4 (略)
(正答)〇
(解説)
判例(最判平17.6.24)は、「指定確認検査機関の確認に係る建築物について確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体は、指定確認検査機関の当該確認につき行政事件訴訟法21条1項所定の『当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体』に当たるというべきであって、抗告人は、本件確認に係る事務の帰属する公共団体に当たるということができる。」としている。
したがって、C市は、行政事件訴訟法第21条第1項の「事務の帰属する…公共団体」に当たるといえる。
判例(最判平17.6.24)は、「指定確認検査機関の確認に係る建築物について確認をする権限を有する建築主事が置かれた地方公共団体は、指定確認検査機関の当該確認につき行政事件訴訟法21条1項所定の『当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体』に当たるというべきであって、抗告人は、本件確認に係る事務の帰属する公共団体に当たるということができる。」としている。
したがって、C市は、行政事件訴訟法第21条第1項の「事務の帰属する…公共団体」に当たるといえる。
総合メモ
公立学校における教師の教育活動は「公権力の行使」に含まれるか 最二小判昭和62年2月6日
過去問・解説
(H25 予備 第22問 ア)
国家賠償法第1条第1項にいう「公権力の行使」には、公立学校における教師の教育活動も含まれる。
国家賠償法第1条第1項にいう「公権力の行使」には、公立学校における教師の教育活動も含まれる。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭62.2.26)は、「国家賠償法1条1項にいう『公権力の行使』には、公立学校における教師の教育活動も含まれるものと解するのが相当であ…る。」としている。
判例(最判昭62.2.26)は、「国家賠償法1条1項にいう『公権力の行使』には、公立学校における教師の教育活動も含まれるものと解するのが相当であ…る。」としている。
(R4 予備 第23問 ア)
中学校における教師の教育活動は、当該学校が市立学校であるとしても、国家賠償法1条1項にいう「公権力の行使」に該当しない。
中学校における教師の教育活動は、当該学校が市立学校であるとしても、国家賠償法1条1項にいう「公権力の行使」に該当しない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭62.2.26)は、「国家賠償法1条1項にいう『公権力の行使』には、公立学校における教師の教育活動も含まれるものと解するのが相当であ…る。」としている。
判例(最判昭62.2.26)は、「国家賠償法1条1項にいう『公権力の行使』には、公立学校における教師の教育活動も含まれるものと解するのが相当であ…る。」としている。
総合メモ
公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめたが具体的な加害行為を特定することができない場合 最一小判昭和57年4月1日
概要
国又は公共団体に属する1人又は数人の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに故意又は過失による違法行為があったのでなければ右の被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよ、これによる被害につき専ら国又は当該公共団体が国家賠償法上又は民法上賠償責任を負うべき関係が存在するときは、国又は当該公共団体は、加害行為の不特定の故をもって右損害賠償責任を免れることはできない。
判例
事案:公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめたが具体的な加害行為を特定することができない場合において、国又は公共団体は国家賠償責任を負うかが問題となった。
判旨:「国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ右の被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって国家賠償法又は民法上の損害賠償責任を免れることができないと解するのが相当であり、原審の見解は、右と趣旨を同じくする限りにおいて不当とはいえない。しかしながら、この法理が肯定されるのは、それらの一連の行為を組成する各行為のいずれもが国又は同一の公共団体の公務員の職務上の行為にあたる場合に限られ、一部にこれに該当しない行為が含まれている場合には、もとより右の法理は妥当しないのである。」
判旨:「国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ右の被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって国家賠償法又は民法上の損害賠償責任を免れることができないと解するのが相当であり、原審の見解は、右と趣旨を同じくする限りにおいて不当とはいえない。しかしながら、この法理が肯定されるのは、それらの一連の行為を組成する各行為のいずれもが国又は同一の公共団体の公務員の職務上の行為にあたる場合に限られ、一部にこれに該当しない行為が含まれている場合には、もとより右の法理は妥当しないのである。」
過去問・解説
(H18 司法 第21問 ア)
同一の地方公共団体に属する公務員による一連の職務行為の過程において他人に損害を生じさせる事態が発生した場合、一連の行為のうちのいずれかに過失による違法行為があったのでなければ当該損害が生ずることはなかったと認められるときは、どの公務員のどのような違法行為によるものかが特定されなくても、当該地方公共団体は、その不特定を理由として損害賠償責任を免れることができない。
同一の地方公共団体に属する公務員による一連の職務行為の過程において他人に損害を生じさせる事態が発生した場合、一連の行為のうちのいずれかに過失による違法行為があったのでなければ当該損害が生ずることはなかったと認められるときは、どの公務員のどのような違法行為によるものかが特定されなくても、当該地方公共団体は、その不特定を理由として損害賠償責任を免れることができない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭57.4.1)は、「国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ右の被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって国家賠償法又は民法上の損害賠償責任を免れることができないと解するのが相当であ…る。」としている。
したがって、本肢のような場合、どの公務員のどのような違法行為によるものかが特定される必要はない。
判例(最判昭57.4.1)は、「国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ右の被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって国家賠償法又は民法上の損害賠償責任を免れることができないと解するのが相当であ…る。」としている。
したがって、本肢のような場合、どの公務員のどのような違法行為によるものかが特定される必要はない。
(H22 司法 第37問 イ)
国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、当該一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ当該被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって損害賠償責任を免れることはできないと解されるが、この法理が肯定されるのは、それらの一連の行為を組成する各行為のいずれもが国又は同一の公共団体の公務員の職務上の行為に当たる場合に限られる。
国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、当該一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ当該被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって損害賠償責任を免れることはできないと解されるが、この法理が肯定されるのは、それらの一連の行為を組成する各行為のいずれもが国又は同一の公共団体の公務員の職務上の行為に当たる場合に限られる。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭57.4.1)は、「国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ右の被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって国家賠償法又は民法上の損害賠償責任を免れることができないと解するのが相当であり、原審の見解は、右と趣旨を同じくする限りにおいて不当とはいえない。しかしながら、この法理が肯定されるのは、それらの一連の行為を組成する各行為のいずれもが国又は同一の公共団体の公務員の職務上の行為にあたる場合に限られ、一部にこれに該当しない行為が含まれている場合には、もとより右の法理は妥当しないのである。」としている。
判例(最判昭57.4.1)は、「国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ右の被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって国家賠償法又は民法上の損害賠償責任を免れることができないと解するのが相当であり、原審の見解は、右と趣旨を同じくする限りにおいて不当とはいえない。しかしながら、この法理が肯定されるのは、それらの一連の行為を組成する各行為のいずれもが国又は同一の公共団体の公務員の職務上の行為にあたる場合に限られ、一部にこれに該当しない行為が含まれている場合には、もとより右の法理は妥当しないのである。」としている。
(R1 予備 第23問 イ)
国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、それらの一連の行為を組成する各行為のいずれもが国又は同一の公共団体の公務員の職務上の行為に当たるときには、国又は公共団体は、加害行為が不特定であることを理由に国家賠償法上の損害賠償責任を免れることはできない。
国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、それらの一連の行為を組成する各行為のいずれもが国又は同一の公共団体の公務員の職務上の行為に当たるときには、国又は公共団体は、加害行為が不特定であることを理由に国家賠償法上の損害賠償責任を免れることはできない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭57.4.1)は、「国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ右の被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって国家賠償法又は民法上の損害賠償責任を免れることができないと解するのが相当であ…る。」としている。
判例(最判昭57.4.1)は、「国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ右の被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって国家賠償法又は民法上の損害賠償責任を免れることができないと解するのが相当であ…る。」としている。
(R5 予備 第23問 イ)
国の公権力の行使に当たる複数の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生じさせた場合であっても、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができないときは、国が、国家賠償法第1条第1項による損害賠償責任を負うことはない。
国の公権力の行使に当たる複数の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生じさせた場合であっても、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができないときは、国が、国家賠償法第1条第1項による損害賠償責任を負うことはない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭57.4.1)は、「国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ右の被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって国家賠償法又は民法上の損害賠償責任を免れることができないと解するのが相当であ…る。」としている。
したがって、具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、国は国家賠償責任を負うことになる。
判例(最判昭57.4.1)は、「国又は公共団体の公務員による一連の職務上の行為の過程において他人に被害を生ぜしめた場合において、それが具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、右の一連の行為のうちのいずれかに行為者の故意又は過失による違法行為があったのでなければ右の被害が生ずることはなかったであろうと認められ、かつ、それがどの行為であるにせよこれによる被害につき行為者の属する国又は公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が存在するときは、国又は公共団体は、加害行為不特定の故をもって国家賠償法又は民法上の損害賠償責任を免れることができないと解するのが相当であ…る。」としている。
したがって、具体的にどの公務員のどのような違法行為によるものであるかを特定することができなくても、国は国家賠償責任を負うことになる。