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行政法 公有水面埋立法2条の埋立免許及び同法22条の竣功認可がされた当該公用水面の周辺の水面において漁業権を有する者 最三小判昭和60年12月17日
概要
公有水面埋立法(昭和48年法律第84号による改正前のもの)2条の埋立免許及び同法22条の竣功認可の取消訴訟において、当該公有水面の周辺の水面において漁業を営む権利を有する者は原告適格を有する。
判例
事案:公有水面埋立法(昭和48年法律第84号による改正前のもの)2条に基づく埋立免許及び同法22条の竣功認可の取消訴訟において、当該公有水面の周辺の水面において漁業を営む権利を有する者は原告適格を有するかが問題となった。
判旨:「行政処分の取消訴訟は、その取消判決の効力によって処分の法的効果を遡及的に失わしめ、処分の法的効果として個人に生じている権利利益の侵害状態を解消させ、右権利利益の回復を図ることをその目的とするものであり、行政事件訴訟法9条が処分の取消しを求めるについての法律上の利益といっているのも、このような権利利益の回復を指すものである。したがって、処分の法的効果として自己の権利利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者に限って、行政処分の取消訴訟の原告適格を有するものというべきであるが、処分の法律上の影響を受ける権利利益は、処分がその本来的効果として制限を加える権利利益に限られるものではなく、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより保障されている権利利益もこれに当たり、右の制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者も、当該処分の取消しを訴求することができると解すべきである。そして、右にいう行政法規による行政権の行使の制約とは、明文の規定による制約に限られるものではなく、直接明文の規定はなくとも、法律の合理的解釈により当然に導かれる制約を含むものである。
これを本件についてみるに、旧埋立法に基づく公有水面の埋立免許は、一定の公有水面の埋立てを排他的に行って土地を造成すべき権利を付与する処分であり、埋立工事の竣功認可は、埋立免許を受けた者に認可の日をもって埋立地の所有権を取消させる処分であるから、当該公有水面に関し権利利益を有する者は、右の埋立免許及び竣功認可により当該権利利益を直接奪われる関係にあり、その取消しを訴求することができる。しかしながら、原審の認定した前記事実関係に照らせば、上告人らは、本件公有水面に関し権利利益を有する者とはいえないのである。この点に関し、論旨は、漁業権変更の議決については、漁業法8条3項及び5項の規定により、特定区画漁業又は第1種共同漁業を営む者で地元地区又は関係地区の区域内に住所を有するものの3分の2以上の書面による事前の同意を必要とするところ、伊達漁協の前記漁業権変更の議決は右同意を欠き無効であるから、伊達漁協は本件公有水面において依然漁業権を有し、したがって上告人佐々木弘も本件公有水面において漁業を営む権利を有するというが、漁業権の変更につき漁業法8条3項及び5項の規定の適用はなく、また、これを類推適用すべきものともいうことができないから、伊達漁協の前記漁業権変更の議決を無効とすることはできない。さらに、論旨は、上告人野呂光男の所属する有珠漁協は、本件公有水面に近接する水面において漁業権を有しているから、本件公有水面から引水をなしこれに排水をなす者又はこれに準ずる者であるというが、近接する水面において漁業権を用しているからといって本件公有水面に関し引水又は排水の権利利益を有するとは到底いうことができない。 そうすると、上告人らは、本件公有水面の周辺の水面において漁業を営む権利を有するにすぎない者というべきであるが、本件埋立免許及び本件竣功認可が右の権利に対し直接の法律上の影響を与えるものでないことは明らかである。そして、旧埋立法には、当該公有水面の周辺の水面において漁業を営む者の権利を保護することを目的として埋立免許権又は竣功認可権の行使に制約を課している明文の規定はなく、また、同法の解釈からかかる制約を導くことも困難である。 以上のとおりであるから、上告人らは、本件埋立免許又は本件竣功認可の法的効果として自己の権利利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者ということができず、その取消しを訴求する原告適格を有していないといわざるをえない。」
判旨:「行政処分の取消訴訟は、その取消判決の効力によって処分の法的効果を遡及的に失わしめ、処分の法的効果として個人に生じている権利利益の侵害状態を解消させ、右権利利益の回復を図ることをその目的とするものであり、行政事件訴訟法9条が処分の取消しを求めるについての法律上の利益といっているのも、このような権利利益の回復を指すものである。したがって、処分の法的効果として自己の権利利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者に限って、行政処分の取消訴訟の原告適格を有するものというべきであるが、処分の法律上の影響を受ける権利利益は、処分がその本来的効果として制限を加える権利利益に限られるものではなく、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより保障されている権利利益もこれに当たり、右の制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者も、当該処分の取消しを訴求することができると解すべきである。そして、右にいう行政法規による行政権の行使の制約とは、明文の規定による制約に限られるものではなく、直接明文の規定はなくとも、法律の合理的解釈により当然に導かれる制約を含むものである。
これを本件についてみるに、旧埋立法に基づく公有水面の埋立免許は、一定の公有水面の埋立てを排他的に行って土地を造成すべき権利を付与する処分であり、埋立工事の竣功認可は、埋立免許を受けた者に認可の日をもって埋立地の所有権を取消させる処分であるから、当該公有水面に関し権利利益を有する者は、右の埋立免許及び竣功認可により当該権利利益を直接奪われる関係にあり、その取消しを訴求することができる。しかしながら、原審の認定した前記事実関係に照らせば、上告人らは、本件公有水面に関し権利利益を有する者とはいえないのである。この点に関し、論旨は、漁業権変更の議決については、漁業法8条3項及び5項の規定により、特定区画漁業又は第1種共同漁業を営む者で地元地区又は関係地区の区域内に住所を有するものの3分の2以上の書面による事前の同意を必要とするところ、伊達漁協の前記漁業権変更の議決は右同意を欠き無効であるから、伊達漁協は本件公有水面において依然漁業権を有し、したがって上告人佐々木弘も本件公有水面において漁業を営む権利を有するというが、漁業権の変更につき漁業法8条3項及び5項の規定の適用はなく、また、これを類推適用すべきものともいうことができないから、伊達漁協の前記漁業権変更の議決を無効とすることはできない。さらに、論旨は、上告人野呂光男の所属する有珠漁協は、本件公有水面に近接する水面において漁業権を有しているから、本件公有水面から引水をなしこれに排水をなす者又はこれに準ずる者であるというが、近接する水面において漁業権を用しているからといって本件公有水面に関し引水又は排水の権利利益を有するとは到底いうことができない。 そうすると、上告人らは、本件公有水面の周辺の水面において漁業を営む権利を有するにすぎない者というべきであるが、本件埋立免許及び本件竣功認可が右の権利に対し直接の法律上の影響を与えるものでないことは明らかである。そして、旧埋立法には、当該公有水面の周辺の水面において漁業を営む者の権利を保護することを目的として埋立免許権又は竣功認可権の行使に制約を課している明文の規定はなく、また、同法の解釈からかかる制約を導くことも困難である。 以上のとおりであるから、上告人らは、本件埋立免許又は本件竣功認可の法的効果として自己の権利利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者ということができず、その取消しを訴求する原告適格を有していないといわざるをえない。」
過去問・解説
(H18 司法 第34問 ア)
最高裁判所昭和60年12月17日第三小法廷判決(伊達火力発電所訴訟判決)の次の判示に関する記述について、正しい場合には○を、誤っている場合には✕を選びなさい。
【判示】
「行政処分の取消訴訟は、その取消判決の効力によって処分の法的効果を遡及的に失わしめ、処分の法的効果として個人に生じている権利利益の侵害状態を解消させ、右権利利益の回復を図ることをその目的とするものであり、行政事件訴訟法9条が処分の取消しを求めるについての法律上の利益といっているのも、このような権利利益の回復を指すものである。したがつて、処分の法的効果として自己の権利利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者に限って、行政処分の取消訴訟の原告適格を有するものというべきであるが、処分の法律上の影響を受ける権利利益は、処分がその本来的効果として制限を加える権利利益に限られるものではなく、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより保障されている権利利益もこれに当たり、右の制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者も、当該処分の取消しを訴求することができると解すべきである」。
【記述】この判示は、行政処分の取消訴訟に関し、処分の本来的効果として権利利益を制限される者にのみ原告適格を認め、それ以外の者には原告適格を認めないという立場をとるものである。
最高裁判所昭和60年12月17日第三小法廷判決(伊達火力発電所訴訟判決)の次の判示に関する記述について、正しい場合には○を、誤っている場合には✕を選びなさい。
【判示】
「行政処分の取消訴訟は、その取消判決の効力によって処分の法的効果を遡及的に失わしめ、処分の法的効果として個人に生じている権利利益の侵害状態を解消させ、右権利利益の回復を図ることをその目的とするものであり、行政事件訴訟法9条が処分の取消しを求めるについての法律上の利益といっているのも、このような権利利益の回復を指すものである。したがつて、処分の法的効果として自己の権利利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者に限って、行政処分の取消訴訟の原告適格を有するものというべきであるが、処分の法律上の影響を受ける権利利益は、処分がその本来的効果として制限を加える権利利益に限られるものではなく、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより保障されている権利利益もこれに当たり、右の制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者も、当該処分の取消しを訴求することができると解すべきである」。
【記述】この判示は、行政処分の取消訴訟に関し、処分の本来的効果として権利利益を制限される者にのみ原告適格を認め、それ以外の者には原告適格を認めないという立場をとるものである。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭60.12.17)は、「処分の法律上の影響を受ける権利利益は、処分がその本来的効果として制限を加える権利利益に限られるものではなく、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより保障されている権利利益もこれに当たり、右の制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者も、当該処分の取消しを訴求することができると解すべきである。」としている。
したがって、本判例は、処分の本来的効果として権利利益を制限される者以外の者には原告適格を認めないという立場をとるものではない。
判例(最判昭60.12.17)は、「処分の法律上の影響を受ける権利利益は、処分がその本来的効果として制限を加える権利利益に限られるものではなく、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより保障されている権利利益もこれに当たり、右の制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者も、当該処分の取消しを訴求することができると解すべきである。」としている。
したがって、本判例は、処分の本来的効果として権利利益を制限される者以外の者には原告適格を認めないという立場をとるものではない。
(H18 司法 第34問 イ)
最高裁判所昭和60年12月17日第三小法廷判決(伊達火力発電所訴訟判決)の次の判示に関する記述について、正しい場合には○を、誤っている場合には✕を選びなさい。
*【判示】は、(H18 司法 第34問 ア)を参照。
【記述】
この判示によれば、行政庁がある事業者の一定の行為について許可処分をした場合において、当該行為がされることにより不利益を受ける第三者が存在するとしても、事業者が当該行為を必ず行うとは限らないから、その第三者は、許可処分により自己の権利利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者には当たらず、許可処分の取消訴訟の原告適格は認められない。
最高裁判所昭和60年12月17日第三小法廷判決(伊達火力発電所訴訟判決)の次の判示に関する記述について、正しい場合には○を、誤っている場合には✕を選びなさい。
*【判示】は、(H18 司法 第34問 ア)を参照。
【記述】
この判示によれば、行政庁がある事業者の一定の行為について許可処分をした場合において、当該行為がされることにより不利益を受ける第三者が存在するとしても、事業者が当該行為を必ず行うとは限らないから、その第三者は、許可処分により自己の権利利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者には当たらず、許可処分の取消訴訟の原告適格は認められない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭60.12.17)は、「処分の法律上の影響を受ける権利利益は、処分がその本来的効果として制限を加える権利利益に限られるものではなく、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより保障されている権利利益もこれに当たり、右の制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者も、当該処分の取消しを訴求することができると解すべきである。」として、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課しているのにそれに違反して処分が行われた場合に行政法規による権利利益の制約があることに着目して、そのような者に原告適格を認めている。
そうすると、事業者が当該行為を行うかどうかは関係なく、当該行為がされることにより不利益を受ける第三者は、許可処分の取消訴訟において、原告適格が認められる。
判例(最判昭60.12.17)は、「処分の法律上の影響を受ける権利利益は、処分がその本来的効果として制限を加える権利利益に限られるものではなく、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより保障されている権利利益もこれに当たり、右の制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者も、当該処分の取消しを訴求することができると解すべきである。」として、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課しているのにそれに違反して処分が行われた場合に行政法規による権利利益の制約があることに着目して、そのような者に原告適格を認めている。
そうすると、事業者が当該行為を行うかどうかは関係なく、当該行為がされることにより不利益を受ける第三者は、許可処分の取消訴訟において、原告適格が認められる。
(H18 司法 第34問 ウ)
最高裁判所昭和60年12月17日第三小法廷判決(伊達火力発電所訴訟判決)の次の判示に関する記述について、正しい場合には○を、誤っている場合には✕を選びなさい。
*【判示】は、(H18 司法 第34問 ア)を参照。
【記述】
この判示は、法律の規定に基づく処分の効果として権利利益を制限される者はもちろん、法律の規定に基づかない処分により、その効果として重大な権利利益を制限される者にも、当該処分の取消訴訟の原告適格を肯定するという立場をとるものである。
最高裁判所昭和60年12月17日第三小法廷判決(伊達火力発電所訴訟判決)の次の判示に関する記述について、正しい場合には○を、誤っている場合には✕を選びなさい。
*【判示】は、(H18 司法 第34問 ア)を参照。
【記述】
この判示は、法律の規定に基づく処分の効果として権利利益を制限される者はもちろん、法律の規定に基づかない処分により、その効果として重大な権利利益を制限される者にも、当該処分の取消訴訟の原告適格を肯定するという立場をとるものである。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭60.12.17)は、「処分の法的効果として自己の権利利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者に限って、行政処分の取消訴訟の原告適格を有するものというべきであるが、処分の法律上の影響を受ける権利利益は、処分がその本来的効果として制限を加える権利利益に限られるものではなく、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより保障されている権利利益もこれに当たり、右の制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者も、当該処分の取消しを訴求することができると解すべきである。」として、制限を受ける権利利益の重大性には言及していない。
したがって、本判決は、法律の規定に基づかない処分により、その効果として重大な権利利益を制限される者にも、当該処分の取消訴訟の原告適格を肯定するという立場をとるものではない。
判例(最判昭60.12.17)は、「処分の法的効果として自己の権利利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者に限って、行政処分の取消訴訟の原告適格を有するものというべきであるが、処分の法律上の影響を受ける権利利益は、処分がその本来的効果として制限を加える権利利益に限られるものではなく、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより保障されている権利利益もこれに当たり、右の制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者も、当該処分の取消しを訴求することができると解すべきである。」として、制限を受ける権利利益の重大性には言及していない。
したがって、本判決は、法律の規定に基づかない処分により、その効果として重大な権利利益を制限される者にも、当該処分の取消訴訟の原告適格を肯定するという立場をとるものではない。
(H18 司法 第34問 エ)
最高裁判所昭和60年12月17日第三小法廷判決(伊達火力発電所訴訟判決)の次の判示に関する記述について、正しい場合には○を、誤っている場合には✕を選びなさい。
*【判示】は、(H18 司法 第34問 ア)を参照。
【記述】
この判示からは、行政庁の許可に基づく事業者の行為によって第三者が不利益を受け、それが処分の法的効果としての権利利益の侵害に当たると解される場合に、その第三者は当該事業者に対してその行為の差止めを訴求することができることから許可処分の取消しを求める法律上の利益を有しないとの結論は導かれない。
最高裁判所昭和60年12月17日第三小法廷判決(伊達火力発電所訴訟判決)の次の判示に関する記述について、正しい場合には○を、誤っている場合には✕を選びなさい。
*【判示】は、(H18 司法 第34問 ア)を参照。
【記述】
この判示からは、行政庁の許可に基づく事業者の行為によって第三者が不利益を受け、それが処分の法的効果としての権利利益の侵害に当たると解される場合に、その第三者は当該事業者に対してその行為の差止めを訴求することができることから許可処分の取消しを求める法律上の利益を有しないとの結論は導かれない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭60.12.17)は、「処分の法的効果として自己の権利利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者に限って、行政処分の取消訴訟の原告適格を有するものというべきであるが、処分の法律上の影響を受ける権利利益は、処分がその本来的効果として制限を加える権利利益に限られるものではなく、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより保障されている権利利益もこれに当たり、右の制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者も、当該処分の取消しを訴求することができると解すべきである。」としている。
したがって、行政庁の許可に基づく事業者の行為によって第三者が不利益を受けた場合であっても、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的とする制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者に当たるのであれば、原告適格を有するといえ、その行為の差止めを訴求することができるかどうかには言及していない。
判例(最判昭60.12.17)は、「処分の法的効果として自己の権利利益を侵害され又は必然的に侵害されるおそれのある者に限って、行政処分の取消訴訟の原告適格を有するものというべきであるが、処分の法律上の影響を受ける権利利益は、処分がその本来的効果として制限を加える権利利益に限られるものではなく、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的として行政権の行使に制約を課していることにより保障されている権利利益もこれに当たり、右の制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者も、当該処分の取消しを訴求することができると解すべきである。」としている。
したがって、行政庁の許可に基づく事業者の行為によって第三者が不利益を受けた場合であっても、行政法規が個人の権利利益を保護することを目的とする制約に違反して処分が行われ行政法規による権利利益の保護を無視されたとする者に当たるのであれば、原告適格を有するといえ、その行為の差止めを訴求することができるかどうかには言及していない。