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行政法 犯罪の被害者ないし告訴人からの捜査の不適正又は不起訴処分の違法を理由とする国家賠償請求 最三小判平成2年2月20日
概要
犯罪の被害者ないし告訴人は、捜査機関の捜査が適正を欠くこと又は検察官の不起訴処分の違法を理由として、国家賠償法の規定に基づく損害賠償請求をすることができない。
判例
事案:犯罪の被害者ないし告訴人からの捜査の不適正又は不起訴処分の違法を理由とする国家賠償請求をすることができるか。
判旨:「犯罪の捜査及び検察官による公訴権の行使は、国家及び社会の秩序維持という公益を図るために行われるものであって、犯罪の被害者の被侵害利益ないし損害の回復を目的とするものではなく、また、告訴は、捜査機関に犯罪捜査の端緒を与え、検察官の職権発動を促すものにすぎないから、被害者又は告訴人が捜査又は公訴提起によって受ける利益は、公益上の見地に立って行われる捜査又は公訴の提起によって反射的にもたらされる事実上の利益にすぎず、法律上保護された利益ではないというべきである。したがって、被害者ないし告訴人は、捜査機関による捜査が適正を欠くこと又は検察官の不起訴処分の違法を理由として、国家賠償法の規定に基づく損害賠償請求をすることはできないというべきである…。」
判旨:「犯罪の捜査及び検察官による公訴権の行使は、国家及び社会の秩序維持という公益を図るために行われるものであって、犯罪の被害者の被侵害利益ないし損害の回復を目的とするものではなく、また、告訴は、捜査機関に犯罪捜査の端緒を与え、検察官の職権発動を促すものにすぎないから、被害者又は告訴人が捜査又は公訴提起によって受ける利益は、公益上の見地に立って行われる捜査又は公訴の提起によって反射的にもたらされる事実上の利益にすぎず、法律上保護された利益ではないというべきである。したがって、被害者ないし告訴人は、捜査機関による捜査が適正を欠くこと又は検察官の不起訴処分の違法を理由として、国家賠償法の規定に基づく損害賠償請求をすることはできないというべきである…。」
過去問・解説
(H24 司法 第37問 ウ)
犯罪の被害者は、公訴提起により利益を受けることから、検察官の不起訴処分の違法を理由として、国家賠償法に基づき損害賠償請求をすることができる。
犯罪の被害者は、公訴提起により利益を受けることから、検察官の不起訴処分の違法を理由として、国家賠償法に基づき損害賠償請求をすることができる。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平2.2.20)は、「被害者又は告訴人が捜査又は公訴提起によって受ける利益は、公益上の見地に立って行われる捜査又は公訴の提起によって反射的にもたらされる事実上の利益にすぎず、法律上保護された利益ではないというべきである。したがって、被害者ないし告訴人は、捜査機関による捜査が適正を欠くこと又は検察官の不起訴処分の違法を理由として、国家賠償法の規定に基づく損害賠償請求をすることはできないというべきである…。」としている。
したがって、犯罪被害者は、検察官の不起訴処分の違法を理由として、国家賠償法に基づき損害賠償請求をすることができない。
判例(最判平2.2.20)は、「被害者又は告訴人が捜査又は公訴提起によって受ける利益は、公益上の見地に立って行われる捜査又は公訴の提起によって反射的にもたらされる事実上の利益にすぎず、法律上保護された利益ではないというべきである。したがって、被害者ないし告訴人は、捜査機関による捜査が適正を欠くこと又は検察官の不起訴処分の違法を理由として、国家賠償法の規定に基づく損害賠償請求をすることはできないというべきである…。」としている。
したがって、犯罪被害者は、検察官の不起訴処分の違法を理由として、国家賠償法に基づき損害賠償請求をすることができない。