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行政事件訴訟法 第31条 - 解答モード

条文
第31条(特別の事情による請求の棄却)
① 取消訴訟については、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分又は裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を棄却することができる。この場合には、当該判決の主文において、処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。
② 裁判所は、相当と認めるときは、終局判決前に、判決をもって、処分又は裁決が違法であることを宣言することができる。
③ 終局判決に事実及び理由を記載するには、前項の判決を引用することができる。
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%

(H21 司法 第32問 エ)
処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告が受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮して、請求を棄却する事情判決の制度は、いわゆる定数訴訟等に関する最高裁判所の判例によって、初めて認められた制度である。

(正答)

(解説)
行訴法31条1項は、「取消訴訟については、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分又は裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を棄却することができる。この場合には、当該判決の主文において、処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。」として、事情判決について規定している。
本規定は、いわゆる定数訴訟等に関する最高裁判所の判例(最大判昭51.4.14)の時点において、既に定められていた。
したがって、事情判決の制度は、上記判例によって、初めて認められた制度ではない。


全体の正答率 : 100.0%

(H22 司法 第33問 エ)
A県は、同県内にダムの建設を計画し、事業を開始したが、建設予定地内の土地の買収に応じない地権者Bらがいたため、土地収用法に基づく土地の収用を行うこととし、国土交通大臣に対して同法に基づく事業の認定申請をしたところ、同大臣は、事業認定の要件を満たすとして同事業の認定(以下「本件事業認定」という。)をした。
裁判所は、本件事業認定が違法であっても、本件事業認定を取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮した上、本件事業認定を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、請求を棄却することができ、この場合には、当該判決の主文において、本件事業認定が違法であることを宣言しなければならない。

(正答)

(解説)
行訴法31条1項は、「取消訴訟については、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分又は裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を棄却することができる。この場合には、当該判決の主文において、処分又は裁決が違法であることを宣言しなければならない。」と規定している。


全体の正答率 : 66.6%

(R5 予備 第20問 ウ)
処分の取消しの訴えについて、裁判所が、当該処分は違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮した上、当該処分を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認め、請求を棄却する判決をし、当該判決が確定したときは、当該処分が違法であるとの当該判決における判断について既判力は生じない。

(正答)

(解説)
行訴法31条1項前段は、「取消訴訟については、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分又は裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を棄却することができる。」として、事情判決について規定している。
したがって、本肢における処分が違法であるという判断には、既判力が生じる。
よって、処分の取消しの訴えについて、裁判所が事情判決をし、当該判決が確定したときは、当該処分が違法であるとの当該判決における判断について既判力が生じる。


全体の正答率 : 33.3%

(R6 予備 第21問 ウ)
行政事件訴訟法においては、裁判所は、処分の無効確認を求める訴えにおいて、当該処分が違法かつ無効なものであるものの、これを無効とすることにより公の利益に著しい障害を生ずる場合であって、処分を無効とすることが公共の福祉に適合しないと認めるときは、請求を棄却することができる旨条文上規定されている。

(正答)

(解説)
行訴法31条1項前段は、「取消訴訟については、処分又は裁決が違法ではあるが、これを取り消すことにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、原告の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮したうえ、処分又は裁決を取り消すことが公共の福祉に適合しないと認めるときは、裁判所は、請求を棄却することができる。」と規定している。
もっとも、同法38条は、無効等確認の訴えに同法31条1項前段を準用していない。
したがって、行政事件訴訟法においては、裁判所は、処分の無効確認を求める訴えにおいて、当該処分が違法かつ無効なものであるものの、これを無効とすることにより公の利益に著しい障害を生ずる場合であって、処分を無効とすることが公共の福祉に適合しないと認めるときは、請求を棄却することができる旨条文上規定されていない。

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