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民法 無権代理行為と相続 最二小判平成10年7月17日

概要
本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合には、その後無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為が有効になるものではない。
判例
事案:本人が無権代理行為の追認を拒絶した後に、無権代理人が本人を相続した場合において、無権代理行為が有効となるかが問題となった。

判旨:「本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合には、その後に無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為が有効になるものではないと解するのが相当である。けだし、無権代理人がした行為は、本人がその追認をしなければ本人に対してその効力を生ぜず(民法113条1項)、本人が追認を拒絶すれば無権代理行為の効力が本人に及ばないことが確定し、追認拒絶の後は本人であっても追認によって無権代理行為を有効とすることができず、右追認拒絶の後に無権代理人が本人を相続したとしても、右追認拒絶の効果に何ら影響を及ぼすものではないからである。このように解すると、本人が追認拒絶をした後に無権代理人が本人を相続した場合と本人が追認拒絶をする前に無権代理人が本人を相続した場合とで法律効果に相違が生ずることになるが、本人の追認拒絶の有無によって右の相違を生ずることはやむを得ないところであり、相続した無権代理人が本人の追認拒絶の効果を主張することがそれ自体信義則に反するものであるということはできない。」
過去問・解説
(H18 司法 第33問 1)
無権代理人が本人の地位を単独相続した場合、本人が追認を拒絶した後に死亡したときでも、無権代理行為は有効になる。

(正答)

(解説)
判例(最判平10.7.17)は、「本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合には、その後に無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為が有効になるものではないと解するのが相当である。」と判示している。

(H21 司法 第6問 エ)
本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合には、その後無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為が有効になるものではない。

(正答)

(解説)
判例(最判平10.7.17)は、「本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合には、その後に無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為が有効になるものではないと解するのが相当である。」と判示している。

(H23 共通 第3問 オ)
無権代理人が本人所有の土地に抵当権を設定したため、本人が抵当権設定登記の抹消登記請求訴訟を提起した後死亡し、無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為は、有効とならない。

(正答)

(解説)
判例(最判平10.7.17)は、「本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合には、その後に無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為が有効になるものではないと解するのが相当である。」と判示している。本人が抵当権設定登記の抹消登記請求訴訟を提起した行為は、無権代理人が本人所有の土地に抵当権を設定した行為を確定的に無効とする意思表示をしたものと評価できるため、追認拒絶に当たる。したがって、本人が無権代理行為の追認を拒絶した後に死亡しているため、無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為は、有効とならない。

(H26 共通 第4問 イ)
本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合であっても、その後に無権代理人が本人を相続したときは、無権代理行為は有効になる。

(正答)

(解説)
判例(最判平10.7.17)は、「本人が無権代理行為の追認を拒絶した場合には、その後に無権代理人が本人を相続したとしても、無権代理行為が有効になるものではないと解するのが相当である。」と判示している。

(H30 司法 第5問 ア)
無権代理行為について本人が追認を拒絶した後は、本人であっても追認によってその行為を有効とすることができない。

(正答)

(解説)
判例(最判平10.7.17)は、「無権代理人がした行為は、…本人が追認を拒絶すれば無権代理行為の効力が本人に及ばないことが確定し、追認拒絶の後は本人であっても追認によって無権代理行為を有効とすることができ」ないと判示している。
総合メモ
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