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民法 必要費償還請求権を被担保債権とする留置権の行使 最二小判昭和33年1月17日

概要
建物について費用償還請求権を有し、当該請求権を被担保債権として当該建物を留置している場合において、当該留置権者が、留置物に対してさらに必要費、有益費を支出したときは、従前の費用償還請求権と共に、その弁済を受けるまで、当該留置物を留置して、明渡しを拒むことができる。
判例
事案:建物について費用償還請求権を有し、当該請求権を被担保債権として当該建物を留置している場合において、当該留置権者が、留置物に対してさらに必要費、有益費を支出したときは、従前の費用償還請求権と共に、その弁済を受けるまで、当該留置物を留置することができるのかが問題となった。

判旨:「被上告人は管理契約終了前本件浴場建物に関し必要費の償還請求権を有し、契約終了後も右建物に対し留置権を有することは、原判決の確定するところである。そして、原判決は被上告人は右契約終了後その留置物について必要費、有益費を支出し、その有益費については、価格の増加が現存するものとなし、上告人に対しその償還請求権を有することを判示しているのであるから、この償還請求権もまた民法295条の所謂その物に関し生じた債権に外ならないものである。従つて契約終了前既に生じた費用償還請求権と共に、その弁済を受くるまでは、該浴場建物を留置し明渡を拒み得るものというべきである。」
過去問・解説
(H28 司法 第12問 ウ)
必要費償還請求権を被担保債権として建物を留置している留置権者は、その建物のための必要費を更に支出した場合、後者の必要費償還請求権を被担保債権として留置権を行使することはできない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭33.1.17)は、建物について費用償還請求権を有し、当該請求権を被担保債権として当該建物を留置している場合において、当該留置権者が、留置物に対してさらに必要費、有益費を支出したときは、従前の費用償還請求権と共に、その弁済を受けるまで、当該留置物を留置することができる旨判示している。したがって、必要費償還請求権を被担保債権として建物を留置している留置権者は、その建物のための必要費を更に支出した場合、後者の必要費償還請求権を被担保債権として留置権を行使することができる。

(R3 司法 第10問 イ)
賃借物について賃貸人Aの負担に属する必要費を支出した賃借人Bは、賃貸借終了後、その償還請求権を被担保債権として留置権を行使している間に、更にAの負担に属する必要費を支出した場合には、更に支出したものを含めた必要費全額の弁済を受けるまで、留置権を行使することができる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭33.1.17)は、建物について費用償還請求権を有し、当該請求権を被担保債権として当該建物を留置している場合において、当該留置権者が、留置物に対してさらに必要費、有益費を支出したときは、従前の費用償還請求権と共に、その弁済を受けるまで、当該留置物を留置することができる旨判示している。したがって、賃借物について賃貸人Aの負担に属する必要費を支出した賃借人Bは、賃貸借終了後、その償還請求権を被担保債権として留置権を行使している間に、更にAの負担に属する必要費を支出した場合には、更に支出したものを含めた必要費全額の弁済を受けるまで、留置権を行使することができる。
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