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民法 金銭の支払を求める詐害行為取消訴訟手続において、弁済を受けた被告は自己の債権額に対応する按分額の支払を拒むことができるか 最二小判昭和46年11月19日
概要
債務者Aに対してBとCが債権を有しており、そして、AがBに対してのみ弁済をして無資力となったのちに、Cが詐害行為取消権を行使して上記弁済を取り消し、自己に金銭を引き渡すように請求した場合、Bは自己の債権額に対応する按分額の支払いを拒むことができない。
判例
事案:債務者Aに対してBとCが債権を有しており、そして、AがBに対してのみ弁済をして無資力となったのちに、Cが詐害行為取消権を行使して上記弁済を取り消し、自己に金銭を引き渡すように請求した場合において、Bは自己の債権額に対応する按分額の支払いを拒むことができるか問題となった。
判旨:「債権者取消権は、 債務者の一般財産を保全するため、とくに取消債権者において、債務者受益者間の詐害行為を取り消したうえ、債務者の一般財産から逸出したものを、総債権者のために、受益者または転得者から取り戻すことができるものとした制度である。もし、本件のような弁済行為についての詐害行為取消訴訟において、受益者である被告が、自己の債務者に対する債権をもって、上告人のいわゆる配当要求をなし、取消にかかる弁済額のうち、右債権に対する按分額の支払を拒むことができるとするときは、いちはやく自己の債権につき弁済を受けた受益者を保護し、総債権者の利益を無視するに帰するわけであるから、右制度の趣旨に反することになるものといわなければならない。」
判旨:「債権者取消権は、 債務者の一般財産を保全するため、とくに取消債権者において、債務者受益者間の詐害行為を取り消したうえ、債務者の一般財産から逸出したものを、総債権者のために、受益者または転得者から取り戻すことができるものとした制度である。もし、本件のような弁済行為についての詐害行為取消訴訟において、受益者である被告が、自己の債務者に対する債権をもって、上告人のいわゆる配当要求をなし、取消にかかる弁済額のうち、右債権に対する按分額の支払を拒むことができるとするときは、いちはやく自己の債権につき弁済を受けた受益者を保護し、総債権者の利益を無視するに帰するわけであるから、右制度の趣旨に反することになるものといわなければならない。」
過去問・解説
(H18 司法 第5問 オ)
弁済を受けたことにつき詐害行為取消権を行使された者は、自己の債権に係る按分額の支払を拒むことができる。
弁済を受けたことにつき詐害行為取消権を行使された者は、自己の債権に係る按分額の支払を拒むことができる。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭46.11.19)は、弁済を受けたことにつき詐害行為取消権を行使された者が、自己の債権に係る按分額の支払を拒んだ事案において、「弁済行為についての詐害行為取消訴訟において、受益者である被告が、自己の債務者に対する債権をもって、上告人のいわゆる配当要求をなし、取消にかかる弁済額のうち、右債権に対する按分額の支払を拒むことができるとするときは、いちはやく自己の債権につき弁済を受けた受益者を保護し、総債権者の利益を無視するに帰するわけであるから、右制度の趣旨に反することになるものといわなければならない。」と判示し、自己の債権にかかる按分額の支払いを拒むことはできないとしている。
判例(最判昭46.11.19)は、弁済を受けたことにつき詐害行為取消権を行使された者が、自己の債権に係る按分額の支払を拒んだ事案において、「弁済行為についての詐害行為取消訴訟において、受益者である被告が、自己の債務者に対する債権をもって、上告人のいわゆる配当要求をなし、取消にかかる弁済額のうち、右債権に対する按分額の支払を拒むことができるとするときは、いちはやく自己の債権につき弁済を受けた受益者を保護し、総債権者の利益を無視するに帰するわけであるから、右制度の趣旨に反することになるものといわなければならない。」と判示し、自己の債権にかかる按分額の支払いを拒むことはできないとしている。