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民法 賃借人の登記請求権 大判大正10年7月11日

概要
不動産の賃借人は、特約のない限り、賃貸人に対して賃貸借の登記を請求する権利を有しない。
判例
事案:不動産についての賃貸借契約が締結された場合において、その賃借人が、賃貸人に対して賃貸借の登記を請求する権利を有するかが問題となった。

判旨:「不動産ノ賃貸借ニ付キテ登記ヲ為スコトハ民法第605条ノ認許スル所ナレトモ賃借人ハ登記ニ関スル特約ヲ為サスシテ唯賃貸借契約ノミニ依リ当然登記請求権ヲ有スルヤ否ヤニ至リテハ直接ニ之ヲ規定シタル注文ナシ然レトモ不動産ノ賃貸借ト雖モ其性質ニ於テハ当事者間ニ債権関係ヲ発生スルニ止マリ唯其登記ヲ為シタル場合ニ於テ爾後其不動産ニ付キ物権ヲ取得シタルモノニ対シテモ契約上ノ効力ヲ生スルニ過キサレハ賃貸借ノ登記ナルモノハ法律カ契約本来ノ効力ニ付キ一種ノ変態的拡張ヲ認ムルノ要件ナリト謂ウヘク其要件ヲ履践スルト否トハ賃貸借本来ノ効力範囲ニ属セスシテ当事者カ任意ニ処分シ得ヘキ事項ナレハ賃借人ハ賃貸借ノ登記ヲ為スコトノ特約存セサル場合ニ於テハ特別ノ規定ナキ限リ賃貸人ニ対シテ賃貸借ノ本登記請求権ハ勿論其仮登記ヲ為ス権利ヲモ有セサルモノト解スルヲ相当トス。」
過去問・解説
(R2 予備 第3問 エ)
Aは、Bが所有する甲建物を賃借してその引渡しを受けた。この場合、Aは、Bに対し、当然に賃借権の設定登記を請求することができる。

(正答)

(解説)
判例(大判大10.7.11)は、不動産の賃借人は、特約のない限り、賃貸人に対して賃貸借の登記を請求する権利を有しない旨判示している。したがって、Aが、Bの所有する甲建物を賃借してその引渡しを受けた場合において、Aは、Bに対し、当然には賃借権の設定登記を請求することができない。
総合メモ
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