現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
民法 不法行為による損害賠償請求権の消滅時効の起算点 最三小判平成16年4月27日
概要
不法行為により発生する損害の性質上、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合には、当該損害の全部又は一部が発生した時が724条2号の消滅時効の起算点となる
判例
事案:不法行為により発生する損害の性質上、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合において、当該不法行為に基づく損害賠償請求権の消滅時効の起算点が、いつの時点となるかが問題となった。
判旨:「民法724条後段所定の除斥期間の起算点は、「不法行為ノ時」と規定されており、加害行為が行われた時に損害が発生する不法行為の場合には、加害行為の時がその起算点となると考えられる。しかし、身体に蓄積した場合に人の健康を害することとなる物質による損害や、一定の潜伏期間が経過した後に症状が現れる損害のように、当該不法行為により発生する損害の性質上、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合には、当該損害の全部又は一部が発生した時が除斥期間の起算点となると解すべきである。なぜなら、このような場合に損害の発生を待たずに除斥期間の進行を認めることは、被害者にとって著しく酷であるし、また、加害者としても、自己の行為により生じ得る損害の性質からみて、相当の期間が経過した後に被害者が現れて、損害賠償の請求を受けることを予期すべきであると考えられるからである。」
判旨:「民法724条後段所定の除斥期間の起算点は、「不法行為ノ時」と規定されており、加害行為が行われた時に損害が発生する不法行為の場合には、加害行為の時がその起算点となると考えられる。しかし、身体に蓄積した場合に人の健康を害することとなる物質による損害や、一定の潜伏期間が経過した後に症状が現れる損害のように、当該不法行為により発生する損害の性質上、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合には、当該損害の全部又は一部が発生した時が除斥期間の起算点となると解すべきである。なぜなら、このような場合に損害の発生を待たずに除斥期間の進行を認めることは、被害者にとって著しく酷であるし、また、加害者としても、自己の行為により生じ得る損害の性質からみて、相当の期間が経過した後に被害者が現れて、損害賠償の請求を受けることを予期すべきであると考えられるからである。」
過去問・解説
(H19 司法 第29問 オ)
不法行為による損害賠償債権の20年の期間制限については、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合であっても、加害行為の時から起算される。
不法行為による損害賠償債権の20年の期間制限については、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合であっても、加害行為の時から起算される。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平16.4.27)は、「当該不法行為により発生する損害の性質上、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合には、当該損害の全部又は一部が発生した時が除斥期間の起算点となると解すべきである。」と判示しており、改正民法下における724条2号の適用においても同様に解されている。したがって、不法行為による損害賠償債権の20年の期間制限については、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合には、当該損害の全部又は一部が発生した時から起算される。
判例(最判平16.4.27)は、「当該不法行為により発生する損害の性質上、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合には、当該損害の全部又は一部が発生した時が除斥期間の起算点となると解すべきである。」と判示しており、改正民法下における724条2号の適用においても同様に解されている。したがって、不法行為による損害賠償債権の20年の期間制限については、加害行為が終了してから相当の期間が経過した後に損害が発生する場合には、当該損害の全部又は一部が発生した時から起算される。