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民法 第798条 - 解答モード
条文
未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない。
過去問・解説
(H20 司法 第33問 2)
父がその死の直前に遺言により14歳の少年を認知したとき、その父の親は、少年の母の承諾のみによって少年を養子にすることができる。
(正答) 〇
(解説)
798条は、本文において「未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。」と規定する一方で、但書において「ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない。」と規定している。本肢の事例では、「自己…の直系卑属を養子とする場合」であるから、14歳の少年を養子とするに当たり、家庭裁判所の許可は不要である。
797条は、「養子となる者が15歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、縁組の承諾をすることができる。」と規定しているおり、これを代諾縁組という。本肢の事例では、養子となる14歳の少年は「15歳未満」であるから、その法定代理人である母の承諾が必要である。
(H24 共通 第33問 イ)
15歳未満の者は、その者の法定代理人が本人に代わってする承諾又は家庭裁判所の許可があれば縁組をすることができる。
(H26 共通 第32問 ア)
A(30歳)B(30歳)夫婦が、婚姻していないC(42歳)とD(42歳)の間の子E(4歳)を養子にする場合において、CはEを認知し、DはEの親権者である。AB夫婦がEとの間で普通養子縁組をする場合においては、Dの承諾を得るとともに、家庭裁判所の許可を得る必要があるが、Cの同意を得る必要はない。
(正答) 〇
(解説)
797条1項は、「養子となる者が15歳未満であるときは、その法定代理人が、これに代わって、縁組の承諾をすることができる。」と規定しており、798条本文は、「未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。」と規定している。したがって、4歳のEを養子とするには、Eの法定代理人であるDの承諾を得るとともに、家庭裁判所の許可を得る必要がある。
他方で、797条2項前段は、「法定代理人が前項の承諾をするには、養子となる者の父母でその監護をすべき者であるものが他にあるときは、その同意を得なければならない。」と規定しているところ、CがEの監護者であるという事情はないから、Cの同意は不要である。
(H28 司法 第31問 3)
後見人が被後見人を養子にする場合において、その被後見人が未成年者であり、後見人と親族関係にないときは、未成年者を養子とすることについて家庭裁判所の許可を得れば、被後見人を養子とすることについて家庭裁判所の許可を得る必要はない。
(H28 司法 第31問 4)
未成年者は、父母の共同親権に服する間は、祖父母との間で養子縁組をすることができない。
(R2 共通 第30問 エ)
自己の孫を養子とする場合には、その孫が未成年者であっても、家庭裁判所の許可を得ることを要しない。