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民法 第439条 - 解答モード

条文
第439条(連帯債務者の1人による相殺等)
① 連帯債務者の1人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。
② 前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分の限度において、他の連帯債務者は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。
過去問・解説

(H26 司法 第18問 2)
Aに対し、BCDが等しい負担部分で300万円の連帯債務を負っている。BがAに対して有する金銭債権を自働債権として相殺をしても、C及びDに相殺の効力は及ばない。

(正答)  

(解説)
439条1項は、「連帯債務者の1人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。」として、連帯債務における相殺の絶対的効力を定めている。
したがって、Aに対し、BCDが等しい負担部分で300万円の連帯債務を負っている場合において、BがAに対して有する金銭債権を自働債権として相殺をしたときは、C及びDにも相殺の効力が及ぶ。


(R2 共通 第17問 ウ)
ABCは、Dに対して、60万円の借入金債務(以下「甲債務」という。)を連帯して負担し、負担部分は均等とする合意をしていた。甲債務と相殺適状にある30万円の乙債務をDがCに対して負担している場合において、Cが乙債務につき相殺を援用しない間に、DがAに60万円の支払を請求したときは、Aは、20万円についてその支払を拒むことができる。

(正答)  

(解説)
439条2項は、「連帯債務者の1人が債権者に対して債権を有する場合」において、「債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分の限度において、他の連帯債務者は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。」と規定している(履行拒絶構成)。
したがって、Cが乙債務につき相殺を援用しない間に、DがAに60万円の支払を請求したときは、Aは、20万円についてその支払を拒むことができる。


(R6 司法 第20問 ウ)
A及びBがCに対し100万円の連帯債務を負い、負担部分は平等であり、AがCに80万円の債権を有している。この場合において、CがBに100万円を請求したときは、Bは、50万円の限度で、AのCに対する債権を自働債権とし、CのAに対する債権を受働債権とする相殺をすることができる。

(正答)  

(解説)
439条2項は、「連帯債務者の1人が債権者に対して債権を有する場合において」、「連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分の限度において、他の連帯債務者は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。」と規定している。本問では、AがCに80万円の債権を有しているところ、他の連帯債務者Bは負担部分の限度で履行を拒絶できるにとどまる。

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