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殺人の罪(殺人罪と他の犯罪との区別) - 解答モード
幼児の殺害嘱託と殺人罪 大判昭和9年8月27日
概要
判例
判旨:「自殺ノ何タルカヲ理解スルノ能力ナキ幼児ハ自己ヲ殺害スルコトヲ嘱託シ又ハ殺害ヲ承諾スルノ能力ナキモノトス」
過去問・解説
(H27 司法 第6問 4)
甲は、妻と話し合って一家心中することとし、妻と5歳になる息子Vからそれぞれ一家心中することの承諾を得た上、妻とVを殺すため、同人らの腹部を包丁で刺した。妻とVは、甲から腹部を包丁で刺されたことにより失血死した。甲には殺人罪が成立する。
(R6 司法 第4問 ウ)
甲は、4歳の実子Aから甲に殺害されることの承諾を得て、殺意をもってAを包丁で刺殺した。この場合、Aが殺害されることを承諾しているから、甲に殺人罪が成立することはない。
意思能力のない被害者と殺人罪 最一小決昭和27年2月21日
概要
判例
判旨:「被害者が通常の意思能力もなく、自殺の何たるかを理解せず、しかも被告人の命ずることは何でも服従するのを利用して、その被害者に縊首の方法を教えて縊首せしめ死亡するに至らしめた所為は、殺人罪にあたる。」
過去問・解説
(H25 共通 第17問 2)
甲は、通常の判断能力がないVの殺害を計画し、Vに対し、首をつっても仮死状態になるだけであり、必ず生き返るとだまして、Vに首をつらせて窒息死させた。甲には自殺関与罪が成立する。
(H27 司法 第6問 1)
甲は、Vには自殺がどのようなものかを理解する能力がなく、しかもVが甲の命ずることには何でも服従するのを利用してVを死亡させようと考え、Vに対して、首を吊る方法を教えた上、これを実行するよう命じた。Vは、甲から命じられたとおりに、教えられた方法で自ら首を吊って窒息死した。甲には殺人罪が成立する。
被害者の意思の瑕疵と刑法202条の嘱託・承諾 最二小判昭和33年11月21日
概要
判例
判旨:「被害者の意思に重大な瑕疵がある場合においては、それが被害者の能力に関するものであると、はたまた犯人の欺罔による錯誤に基くものであるとを問わず、要するに被害者の自由な真意に基かない場合は刑法202条にいう被殺者の嘱託承諾としては認め得られない…。
被害者は被告人の欺罔の結果被告人の追死を予期して死を決意したものであり、その決意は真意に添わない重大な瑕疵ある意思であることが明らかである。そしてこのように被告人に追死の意思がないに拘らず被害者を欺罔し被告人の追死を誤信させて自殺させた被告人の所為は通常の殺人罪に該当する…。」
過去問・解説
(H21 司法 第4問 5)
甲は、乙に対し、同人が自殺すれば甲もその直後に後を追って自殺する旨うそをつき、乙は、その旨誤信して自殺することを決意し、甲から受け取った毒薬を服用して死亡した。この場合、乙に真実自殺する意思がある以上、甲には自殺教唆罪が成立するにとどまり、殺人罪の正犯とならない。
(R2 共通 第1問 2)
甲は、追死する意思がないのにあるように装い、その旨誤信したXに心中を決意させた上で、毒物を渡し、それを飲み込ませて死亡させた。この場合、甲に、Xに対する殺人罪は成立しない。