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短答判例
過失往来危険罪 129条
ガソリンカーは刑法129条の「汽車」に含まれるか 大判昭和15年8月22日
概要
過失往来危険罪にいう「汽車」には、蒸気機関車の代用として鉄道線路上を走行するガソリンカーも含まれる。
判例
事案:鉄道会社の機関手が、定員を大幅に超える乗客を乗せたガソリンカーを速度超過により転覆させ、乗客2名を死亡させるとともに多数の乗客に負傷させた事案において、ガソリンカーが129条にいう「汽車」に含まれるかが問題となった。
判旨:「汽車ナル用語ハ蒸氣機關車ヲ以テ列車ヲ牽引シタルモノヲ指稱スルヲ通常トスルモ同條ニ定ムル汽車トハ汽車ハ勿論本件ノ如キ汽車代用ノ『ガソリンカー』ヲモ包含スル趣旨ナリト解スルヲ相當トス。」
判旨:「汽車ナル用語ハ蒸氣機關車ヲ以テ列車ヲ牽引シタルモノヲ指稱スルヲ通常トスルモ同條ニ定ムル汽車トハ汽車ハ勿論本件ノ如キ汽車代用ノ『ガソリンカー』ヲモ包含スル趣旨ナリト解スルヲ相當トス。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100%
(R8 共通 第15問 ウ)
ある刑罰法規について、法律の文言上可能な範囲で、当該法規の趣旨を考慮して、日常的意味よりも拡張して解釈することは許されないので、過失往来危険罪(刑法第129条)にいう「汽車」にガソリンカー(蒸気機関車の代用であるガソリン動力の鉄道車両)も含まれると解釈することは許されない。
(正答)✕
(解説)
罪刑法定主義の下では、事件について直接に適用できる規定がない場合に、類似した事実に適用される刑罰法規を適用して処罰すること(類推解釈)は許されないが、法の趣旨・目的に照らして法律の文言の意味を拡張して解釈することは許される。
また、判例(大判昭15.8.22)は、129条にいう「汽車」について、「汽車ナル用語ハ蒸氣機關車ヲ以テ列車ヲ牽引シタルモノヲ指稱スルヲ通常トスルモ同條ニ定ムル汽車トハ汽車ハ勿論本件ノ如キ汽車代用ノ『ガソリンカー』ヲモ包含スル趣旨ナリト解スルヲ相當トス。」としている。
したがって、過失往来危険罪にいう「汽車」にガソリンカーも含まれると解釈することは、許される。