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刑法 往来妨害罪と傷害罪 最三小判昭和36年1月10日 - 解答モード

概要
124条2項の「前項ノ罪ヲ犯シ因テ人ヲ死傷ニ致シタル者ハ傷害ノ罪ニ比較シ重キニ従テ処断ス」という規定の趣旨は、人の身体を傷害した場合には204条の刑と比較し、死に至らした場合には205条の刑と比較し、それぞれ重きに従って処断するというにある。
判例
事案:災害査定を通過させる目的で、橋を損壊し往来の妨害した際、橋上の通行人らを橋下の河原に墜落させ死傷結果を生じさせた事案において、往来妨害罪と傷害罪等の罪数関係が問題となった。

判旨:「刑法124条の趣旨とするところは、往来の妨害を生ぜしめた結果人の身体を傷害した場合には同法204条の刑と比較し、因って死に致した場合には同法205条の刑と比較し、それぞれ重きに従って処断するというにあることが明らかであるから、原判決に所論の違法はない。」
過去問・解説
全体の正答率 : 100%

(H23 司法 第6問 1)
甲は、夜間、車道上にロープを張って、車道を閉塞したところ、自動二輪車を運転して同所を通り掛かった乙がこれに気付かないまま同ロープに引っ掛かり、転倒して負傷した。この場合、甲に乙が負傷をすることについて故意があれば、甲には往来妨害罪と傷害罪が成立し、両罪は牽連犯となる。

(正答)

(解説)
判例(最判昭36.1.10)は、「刑法124条の趣旨とするところは、往来の妨害を生ぜしめた結果人の身体を傷害した場合には同法204条の刑と比較し、因って死に致した場合には同法205条の刑と比較し、それぞれ重きに従って処断するというにある…。」として、傷害結果に対する故意を持って、往来妨害罪の行為によって致傷結果を生じさせた場合、往来妨害罪と傷害罪が成立するとしている。
甲には、乙が負傷をすることについて故意があるから、甲には往来妨害罪と傷害罪が成立し、夜間車道上にロープを張るという1個の行為により生じているため、両罪は観念的競合となる。

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