現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください

引き続き問題が発生する場合は、 お問い合わせ までご連絡ください。

刑法 窃盗罪の実行の着手 最一小決昭和29年5月6日

概要
ズボンの尻ポケットから現金をすり取ろうとして手を差しのべその外側に触れた以上窃盗の実行に着手したものである。
判例
事案:ズボンの尻ポケットから現金をすり取ろうとして手を差しのべその外側に触れたという事案において、当該行為が窃盗の実行に着手にあたるかが問題となった。

判旨:「被害者のズボン右ポケットから現金をすり取ろうとして同ポケットに手を差しのべその外側に触れた以上窃盗の実行に着手したものと解すべきこというまでもない。」
過去問・解説
(H22 司法 第3問 1)
甲は、乙がズボンのポケットに財布を入れるのを見て、同財布をすり取ろうとして同ポケットに手を差し伸べ、ポケットの外側に触れた。この場合、財布に触っていないので、窃盗罪の実行の着手は認められない。

(正答)

(解説)
判例(最決昭29.5.6)は、「被害者のズボン右ポケットから現金をすり取ろうとして同ポケットに手を差しのべその外側に触れた以上窃盗の実行に着手したものと解すべきこというまでもない。」としている。
甲は、財布をすり取ろうとしてポケットに手を差し伸べ、ポケットの外側に触れているから、財布自体に触っているかどうかに関係なく、実行の着手が認められる。
したがって、甲に窃盗罪の実行の着手が認められる。

(H28 司法 第13問 エ)
甲は、駅のホームのベンチで寝ているAの隣に座ったところ、Aのズボンのポケットに財布が入っていることに気付き、これを盗もうと考え、手を差し伸べて同ポケットの外側に触れたが、駅員が近付いてきたので、財布に触れることはできなかった。甲について、窃盗の実行の着手が認められるか。

(正答)

(解説)
判例(最決昭29.5.6)は、「被害者のズボン右ポケットから現金をすり取ろうとして同ポケットに手を差しのべその外側に触れた以上窃盗の実行に着手したものと解すべきこというまでもない。」としている。
甲は、Aの財布を盗む目的で手を差し伸べてAのポケットの外側に触れているから、窃盗罪の実行の着手が認められる。
したがって、甲に窃盗の実行の着手が認められる。
総合メモ
前の判例 次の判例