現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
刑法 詐欺罪の既遂時期 大判大正11年12月22日
過去問・解説
(H24 共通 第6問 ウ)
甲は、無銭宿泊を企て、宿泊代金を支払う意思も能力もないのに、これらがあるように装い、民宿を営む乙に対し、宿泊を申し込んだところ、乙は、他の民宿から甲が無銭宿泊の常習者であることを聞いていたため、甲に宿泊代金支払の意思も能力もないことが分かったが、甲に憐憫の情を抱き、甲を宿泊させた。この場合、甲には、詐欺未遂罪が成立するにとどまる。
甲は、無銭宿泊を企て、宿泊代金を支払う意思も能力もないのに、これらがあるように装い、民宿を営む乙に対し、宿泊を申し込んだところ、乙は、他の民宿から甲が無銭宿泊の常習者であることを聞いていたため、甲に宿泊代金支払の意思も能力もないことが分かったが、甲に憐憫の情を抱き、甲を宿泊させた。この場合、甲には、詐欺未遂罪が成立するにとどまる。
(正答)〇
(解説)
判例(大判大11.12.22)は、「金銭ヲ騙取センカ為他人ニ対シ虚偽ノ貸金債権ヲ主張シテ支払ヲ請求シタルモ其ノ者ニ於テ錯誤ニ陥ラサリシトキハ刑法第246条第1項ニ規定スル詐欺ノ未遂罪ヲ構成シ請求ヲ受ケタル者カ錯誤ニ陥ラスシテ請求金額ヲ支払ヒタリトスルモ其ノ未遂罪ノ成立ニ消長ナキモノトス」として、欺罔行為によって相手が錯誤に陥らずに財物を交付した場合には、詐欺未遂罪が成立することを示している。
甲は、無銭宿泊を企て、宿泊代金を支払う意思も能力もないのに、これらがあるように装い、乙に対し、宿泊を申し込みを行っているところ、乙は、甲に宿泊代金の支払い能力が欠如していることを知りつつ、甲に憐憫の情を抱き、甲を宿泊させたのであるから、錯誤に陥らずに欺罔行為と因果関係なく宿泊させたにすぎない。
したがって、甲には、詐欺未遂罪が成立するにとどまる。
判例(大判大11.12.22)は、「金銭ヲ騙取センカ為他人ニ対シ虚偽ノ貸金債権ヲ主張シテ支払ヲ請求シタルモ其ノ者ニ於テ錯誤ニ陥ラサリシトキハ刑法第246条第1項ニ規定スル詐欺ノ未遂罪ヲ構成シ請求ヲ受ケタル者カ錯誤ニ陥ラスシテ請求金額ヲ支払ヒタリトスルモ其ノ未遂罪ノ成立ニ消長ナキモノトス」として、欺罔行為によって相手が錯誤に陥らずに財物を交付した場合には、詐欺未遂罪が成立することを示している。
甲は、無銭宿泊を企て、宿泊代金を支払う意思も能力もないのに、これらがあるように装い、乙に対し、宿泊を申し込みを行っているところ、乙は、甲に宿泊代金の支払い能力が欠如していることを知りつつ、甲に憐憫の情を抱き、甲を宿泊させたのであるから、錯誤に陥らずに欺罔行為と因果関係なく宿泊させたにすぎない。
したがって、甲には、詐欺未遂罪が成立するにとどまる。
(H20 司法 第20問 5)
甲は、生活費に窮したため、返済する意思がないのに、知人の乙に、「故郷にいる自分の父親が亡くなった。故郷に帰るお金がないので貸してほしい。」旨のうそを言って金員の借入れを申し込んだところ、乙は、そのうそを見破り、甲に返済の意思がないことを察したが、憐憫の情から、甲に現金を手渡した。この場合、乙は錯誤に陥っていないので、甲には詐欺未遂罪が成立するにとどまる。
甲は、生活費に窮したため、返済する意思がないのに、知人の乙に、「故郷にいる自分の父親が亡くなった。故郷に帰るお金がないので貸してほしい。」旨のうそを言って金員の借入れを申し込んだところ、乙は、そのうそを見破り、甲に返済の意思がないことを察したが、憐憫の情から、甲に現金を手渡した。この場合、乙は錯誤に陥っていないので、甲には詐欺未遂罪が成立するにとどまる。
(正答)〇
(解説)
判例(大判大11.12.22)は、「金銭ヲ騙取センカ為他人ニ対シ虚偽ノ貸金債権ヲ主張シテ支払ヲ請求シタルモ其ノ者ニ於テ錯誤ニ陥ラサリシトキハ刑法第246条第1項ニ規定スル詐欺ノ未遂罪ヲ構成シ請求ヲ受ケタル者カ錯誤ニ陥ラスシテ請求金額ヲ支払ヒタリトスルモ其ノ未遂罪ノ成立ニ消長ナキモノトス」として、欺罔行為によって相手が錯誤に陥らずに財物を交付した場合には、詐欺未遂罪が成立することを示している。
乙は、甲のうそを見破り、甲に返済の意思がないことを察しているから、錯誤に陥っていないといえ、欺罔行為と因果関係なく財産を受領したにすぎない。
したがって、甲には詐欺未遂罪が成立する。
判例(大判大11.12.22)は、「金銭ヲ騙取センカ為他人ニ対シ虚偽ノ貸金債権ヲ主張シテ支払ヲ請求シタルモ其ノ者ニ於テ錯誤ニ陥ラサリシトキハ刑法第246条第1項ニ規定スル詐欺ノ未遂罪ヲ構成シ請求ヲ受ケタル者カ錯誤ニ陥ラスシテ請求金額ヲ支払ヒタリトスルモ其ノ未遂罪ノ成立ニ消長ナキモノトス」として、欺罔行為によって相手が錯誤に陥らずに財物を交付した場合には、詐欺未遂罪が成立することを示している。
乙は、甲のうそを見破り、甲に返済の意思がないことを察しているから、錯誤に陥っていないといえ、欺罔行為と因果関係なく財産を受領したにすぎない。
したがって、甲には詐欺未遂罪が成立する。
(H22 司法 第11問 イ)
甲は、出資金名目で金をだまし取ろうと考え、乙に対し、架空の投資案件を持ちかけたところ、乙は、甲の話が嘘であることに気付いたものの、甲が金に困っているのに同情して現金を甲に渡した。甲に詐欺既遂罪が成立する。
甲は、出資金名目で金をだまし取ろうと考え、乙に対し、架空の投資案件を持ちかけたところ、乙は、甲の話が嘘であることに気付いたものの、甲が金に困っているのに同情して現金を甲に渡した。甲に詐欺既遂罪が成立する。
(正答)〇
(解説)
判例(大判大11.12.22)は、「金銭ヲ騙取センカ為他人ニ対シ虚偽ノ貸金債権ヲ主張シテ支払ヲ請求シタルモ其ノ者ニ於テ錯誤ニ陥ラサリシトキハ刑法第246条第1項ニ規定スル詐欺ノ未遂罪ヲ構成シ請求ヲ受ケタル者カ錯誤ニ陥ラスシテ請求金額ヲ支払ヒタリトスルモ其ノ未遂罪ノ成立ニ消長ナキモノトス」として、欺罔行為によって相手が錯誤に陥らずに財物を交付した場合には、詐欺未遂罪が成立することを示している。
乙は、甲の話が嘘であることに気付いたものの、甲が金に困っているのに同情して現金を甲に渡し、乙は錯誤に陥っておらず、欺罔行為と因果関係なく財産を受領したにすぎない。
したがって、甲には詐欺未遂罪が成立するのであって、甲に詐欺既遂罪は成立しない。
判例(大判大11.12.22)は、「金銭ヲ騙取センカ為他人ニ対シ虚偽ノ貸金債権ヲ主張シテ支払ヲ請求シタルモ其ノ者ニ於テ錯誤ニ陥ラサリシトキハ刑法第246条第1項ニ規定スル詐欺ノ未遂罪ヲ構成シ請求ヲ受ケタル者カ錯誤ニ陥ラスシテ請求金額ヲ支払ヒタリトスルモ其ノ未遂罪ノ成立ニ消長ナキモノトス」として、欺罔行為によって相手が錯誤に陥らずに財物を交付した場合には、詐欺未遂罪が成立することを示している。
乙は、甲の話が嘘であることに気付いたものの、甲が金に困っているのに同情して現金を甲に渡し、乙は錯誤に陥っておらず、欺罔行為と因果関係なく財産を受領したにすぎない。
したがって、甲には詐欺未遂罪が成立するのであって、甲に詐欺既遂罪は成立しない。