現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
刑法 現住建造物放火未遂罪の成否 大判大正15年9月28日
概要
現に人の住居に使用する建物を焼損する目的をもって人の住居に使用していない建物に放火しこれを焼損したけれども、人の住居に使用する建物に延焼させるに至らなかったときはその行為は現住建造物放火罪の未遂罪に問うべきである。
判例
事案:現に人の住居に使用する建物を焼損する目的をもって人の住居に使用していない建物に放火しこれを焼損したけれども、人の住居に使用する建物に延焼させるに至らなかった事案において、現住建造物放火未遂罪が成立するかが問題になった。
判旨:「現ニ人ノ住居ニ使用スル建物ヲ焼燬スル目的ヲ以テ人ノ住居ニ使用セサル建物ニ放火シ之ヲ焼燬シタルモ人ノ住居ニ使用スル建物ニ延焼セシムルニ至ラサリシトキハ其ノ所為ハ人ノ住居ニ使用スル建物焼燬罪ノ未遂ヲ以テ論スヘキモノトス」
判旨:「現ニ人ノ住居ニ使用スル建物ヲ焼燬スル目的ヲ以テ人ノ住居ニ使用セサル建物ニ放火シ之ヲ焼燬シタルモ人ノ住居ニ使用スル建物ニ延焼セシムルニ至ラサリシトキハ其ノ所為ハ人ノ住居ニ使用スル建物焼燬罪ノ未遂ヲ以テ論スヘキモノトス」
過去問・解説
(H20 司法 第10問 イ)
甲は、乙が住居として使用する乙所有の木造家屋に延焼させる意思で、同家屋に隣接し、だれも住居として使用せず、だれも現在しない丙所有の家屋に放火してこれを全焼させたが、上記乙所有の家屋には燃え移らなかった。この場合、甲には現住建造物等放火未遂罪が成立する。
甲は、乙が住居として使用する乙所有の木造家屋に延焼させる意思で、同家屋に隣接し、だれも住居として使用せず、だれも現在しない丙所有の家屋に放火してこれを全焼させたが、上記乙所有の家屋には燃え移らなかった。この場合、甲には現住建造物等放火未遂罪が成立する。
(正答)〇
(解説)
判例(大判大15.9.28)は、「現ニ人ノ住居ニ使用スル建物ヲ焼燬スル目的ヲ以テ人ノ住居ニ使用セサル建物ニ放火シ之ヲ焼燬シタルモ人ノ住居ニ使用スル建物ニ延焼セシムルニ至ラサリシトキハ其ノ所為ハ人ノ住居ニ使用スル建物焼燬罪ノ未遂ヲ以テ論スヘキモノトス」として、現住建造物に延焼させる目的をもって非現住建造物に放火した場合、現住建造物等放火未遂罪が成立することを示している。
甲は、乙所有現住建造物を燃やす目的で、隣接する丙所有非現住建造物に放火し全焼させているが、現住建造物等放火の実行の着手が認められるために現住建造物等放火未遂罪が成立し、より軽い非現住建造物等放火罪はこれに吸収される。
したがって、甲には現住建造物等放火未遂罪が成立する。
判例(大判大15.9.28)は、「現ニ人ノ住居ニ使用スル建物ヲ焼燬スル目的ヲ以テ人ノ住居ニ使用セサル建物ニ放火シ之ヲ焼燬シタルモ人ノ住居ニ使用スル建物ニ延焼セシムルニ至ラサリシトキハ其ノ所為ハ人ノ住居ニ使用スル建物焼燬罪ノ未遂ヲ以テ論スヘキモノトス」として、現住建造物に延焼させる目的をもって非現住建造物に放火した場合、現住建造物等放火未遂罪が成立することを示している。
甲は、乙所有現住建造物を燃やす目的で、隣接する丙所有非現住建造物に放火し全焼させているが、現住建造物等放火の実行の着手が認められるために現住建造物等放火未遂罪が成立し、より軽い非現住建造物等放火罪はこれに吸収される。
したがって、甲には現住建造物等放火未遂罪が成立する。
(R3 司法 第16問 4)
甲は、隣人Aが居住する木造家屋を焼損しようと考え、同家屋から1メートル離れた位置にある自己が所有する無人の木造倉庫に放火してこれを焼損したが、同家屋に延焼する危険を生じさせるにとどまった。この場合、甲には、現住建造物等放火未遂罪は成立しない。
甲は、隣人Aが居住する木造家屋を焼損しようと考え、同家屋から1メートル離れた位置にある自己が所有する無人の木造倉庫に放火してこれを焼損したが、同家屋に延焼する危険を生じさせるにとどまった。この場合、甲には、現住建造物等放火未遂罪は成立しない。
(正答)✕
(解説)
判例(大判大15.9.28)は、「現ニ人ノ住居ニ使用スル建物ヲ焼燬スル目的ヲ以テ人ノ住居ニ使用セサル建物ニ放火シ之ヲ焼燬シタルモ人ノ住居ニ使用スル建物ニ延焼セシムルニ至ラサリシトキハ其ノ所為ハ人ノ住居ニ使用スル建物焼燬罪ノ未遂ヲ以テ論スヘキモノトス」として、現住建造物に延焼させる目的をもって非現住建造物に放火した場合、現住建造物等放火未遂罪が成立することを示している。
甲は、A所有現住建造物を燃やす目的で隣接する自己所有の無人の木造倉庫に放火し全焼させているが、現住建造物等放火の実行の着手が認められるために現住建造物等放火未遂罪が成立し、より軽い非現住建造物等放火罪はこれに吸収される。
したがって、甲には現住建造物等放火未遂罪が成立する。
判例(大判大15.9.28)は、「現ニ人ノ住居ニ使用スル建物ヲ焼燬スル目的ヲ以テ人ノ住居ニ使用セサル建物ニ放火シ之ヲ焼燬シタルモ人ノ住居ニ使用スル建物ニ延焼セシムルニ至ラサリシトキハ其ノ所為ハ人ノ住居ニ使用スル建物焼燬罪ノ未遂ヲ以テ論スヘキモノトス」として、現住建造物に延焼させる目的をもって非現住建造物に放火した場合、現住建造物等放火未遂罪が成立することを示している。
甲は、A所有現住建造物を燃やす目的で隣接する自己所有の無人の木造倉庫に放火し全焼させているが、現住建造物等放火の実行の着手が認められるために現住建造物等放火未遂罪が成立し、より軽い非現住建造物等放火罪はこれに吸収される。
したがって、甲には現住建造物等放火未遂罪が成立する。