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刑法 中止犯成立に必要な中止行為 大判昭和26年12月25日
過去問・解説
(H24 司法 第11問 イ)
甲は、殺意をもって、乙の頭部目掛けて包丁で1回切り付けたが、乙は、これを左腕で防いだため、左前腕部切創の傷害を負い、同切創に起因する出血のため、早期に治療を受けなければ出血性ショックにより死亡する危険のある状態となった。甲は、乙に致命傷を与えたと思い、その場を立ち去ろうとしたが、乙から「助けてくれ。」と懇願されたため、憐憫の情を催し、通行人に「あそこに怪我人がいるから、あとはよろしく。」とだけ告げて立ち去った。乙は、その通行人が手配した救急車によって病院に搬送されて治療を受けた結果、死亡するに至らなかった。中止犯が成立する。
甲は、殺意をもって、乙の頭部目掛けて包丁で1回切り付けたが、乙は、これを左腕で防いだため、左前腕部切創の傷害を負い、同切創に起因する出血のため、早期に治療を受けなければ出血性ショックにより死亡する危険のある状態となった。甲は、乙に致命傷を与えたと思い、その場を立ち去ろうとしたが、乙から「助けてくれ。」と懇願されたため、憐憫の情を催し、通行人に「あそこに怪我人がいるから、あとはよろしく。」とだけ告げて立ち去った。乙は、その通行人が手配した救急車によって病院に搬送されて治療を受けた結果、死亡するに至らなかった。中止犯が成立する。
(正答)✕
(解説)
判例(大判昭26.12.25)は、「中止未遂タルニハ少クトモ犯人自ラ結果ノ発生ヲ防止スルカ又ハ自ラ防止シタルト同視スルニ足ルヘキ程度ノ努力ヲ払フノ要アルモノトス」として、放火した後に他人に助けを求めたのみの被告人に対して中止犯を認めなかった。
甲は、乙に命乞いされて、通行人に「あそこに怪我人がいるから、あとはよろしく。」とだけ告げたにとどまるから、救急車を手配するなど、自ら結果発生を防止したのと同視するに足りるべき程度の努力を払ったとはいえない。
したがって、甲に中止犯は成立しない。
判例(大判昭26.12.25)は、「中止未遂タルニハ少クトモ犯人自ラ結果ノ発生ヲ防止スルカ又ハ自ラ防止シタルト同視スルニ足ルヘキ程度ノ努力ヲ払フノ要アルモノトス」として、放火した後に他人に助けを求めたのみの被告人に対して中止犯を認めなかった。
甲は、乙に命乞いされて、通行人に「あそこに怪我人がいるから、あとはよろしく。」とだけ告げたにとどまるから、救急車を手配するなど、自ら結果発生を防止したのと同視するに足りるべき程度の努力を払ったとはいえない。
したがって、甲に中止犯は成立しない。
(H27 予備 第7問 1)
中止未遂が成立するためには、行為者が自己の行為のみで結果発生を防止する必要がある。
中止未遂が成立するためには、行為者が自己の行為のみで結果発生を防止する必要がある。
(正答)✕
(解説)
判例(大判昭12.6.25)は、「中止未遂タルニハ少クトモ犯人自ラ結果ノ発生ヲ防止スルカ又ハ自ラ防止シタルト同視スルニ足ルヘキ程度ノ努力ヲ払フノ要アルモノトス」としている。
したがって、自己の行為のみで結果発生を防止しなくとも、それと同視できる行為によって結果発生を防止すれば、中止犯が成立する。
判例(大判昭12.6.25)は、「中止未遂タルニハ少クトモ犯人自ラ結果ノ発生ヲ防止スルカ又ハ自ラ防止シタルト同視スルニ足ルヘキ程度ノ努力ヲ払フノ要アルモノトス」としている。
したがって、自己の行為のみで結果発生を防止しなくとも、それと同視できる行為によって結果発生を防止すれば、中止犯が成立する。