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刑法 殺人予備罪の共同正犯 最一小決昭和37年11月8日

概要
殺人の目的を有する者から、これに使用する毒物の入手を依頼され、その使途を認識しながら、当該毒物を入手して依頼者に手渡した者は、当該毒物による殺人が予備に終わった場合に、殺人予備罪の共同正犯としての責任を負うものと解すべきである。
判例
事案:殺人の目的を有する者から、これに使用する毒物(青酸カリ)の入手を依頼され、その使途を認識しながら、右毒物を入手して依頼者に渡したという事案において、毒物を手渡した者に殺人予備罪の共同正犯が成立するかが問題となった。

判旨:「殺人の目的を有する者から、これに使用する毒物の入手を依頼され、その使途を認識しながら、右毒物を入手して依頼者に手交した者は、右毒物による殺人が予備に終った場合に、殺人予備罪の共同正犯としての責任を負うものと解すべきである。」
過去問・解説
(H24 共通 第2問 エ)
甲は、知人乙から、交際相手であるVを殺害したいので青酸カリを入手してほしいと依頼され、自らもVに恨みを抱いていたことから、青酸カリを準備して乙に交付した。乙は、甲から青酸カリを受領した後、実行行為に出る前にV殺害を思いとどまり、警察署に出頭した。甲に殺人予備罪の共同正犯が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最決昭37.11.8)は、「殺人の目的を有する者から、これに使用する毒物の入手を依頼され、その使途を認識しながら、右毒物を入手して依頼者に手交した者は、右毒物による殺人が予備に終った場合に、殺人予備罪の共同正犯としての責任を負う…。」としている。
甲は、知人乙から、Vを殺害するために青酸カリを入手を依頼され、自らもVに恨みを抱いていたことから、青酸カリを準備して乙に交付している。
したがって、甲に殺人予備罪の共同正犯が成立する。

(H28 司法 第19問 3)
甲は、乙からAの殺害計画を打ち明けられ毒薬の入手を依頼されたことから、毒薬を購入して乙に渡したが、乙は、毒薬での殺害計画を変更し、Aを包丁で刺して殺害した。甲には、殺人予備罪の共同正犯が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最決昭37.11.8)は、「殺人の目的を有する者から、これに使用する毒物の入手を依頼され、その使途を認識しながら、右毒物を入手して依頼者に手交した者は、右毒物による殺人が予備に終った場合に、殺人予備罪の共同正犯としての責任を負う…。」としている。
甲は、乙からAの殺害計画を聞き毒薬の入手を依頼され、毒薬を購入して乙に渡しているから、甲には、殺人予備罪の共同正犯が成立する。

(R6 司法 第5問 3)
甲は、乙からAを殺害するための毒物の入手を頼まれ、入手した毒物を乙に渡したが、結局、 乙は、これを用いず、Aに睡眠薬を服用させた上でAを絞殺した。甲が乙に渡した毒物が利用されていないので、甲に殺人予備罪の共同正犯は成立しない。

(正答)

(解説)
判例(最決昭37.11.8)は、「殺人の目的を有する者から、これに使用する毒物の入手を依頼され、その使途を認識しながら、右毒物を入手して依頼者に手交した者は、右毒物による殺人が予備に終った場合に、殺人予備罪の共同正犯としての責任を負う…。」としている。
甲は、乙からAを殺害するための毒物の入手を頼まれ、入手した毒物を乙に渡しているから、甲には、殺人予備罪の共同正犯が成立する。
総合メモ
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