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刑法 正犯の将来の実行に対する幇助犯の成否 大判昭和15年5月9日
過去問・解説
(H22 司法 第5問 ウ)
【事例】
甲は、人通りの少ない道路を通行中、知人の乙が見知らぬ丙を「金を出せ。」と言いながらロープで縛り上げ、丙を道路脇の草むらの中に連れ込むのを偶然目撃した。
【記述】
甲は、警察官が近付いてきたので、そのことを乙に知らせるために草むらに行ったところ、丙から奪った現金を着衣のポケットにしまった乙が、草むらから出ようとしていた。甲が乙を草むら内に押し戻して警察官をやり過ごしたため、乙の犯行はその場で発覚せずに済んだ。強盗罪の従犯が成立する。
【事例】
甲は、人通りの少ない道路を通行中、知人の乙が見知らぬ丙を「金を出せ。」と言いながらロープで縛り上げ、丙を道路脇の草むらの中に連れ込むのを偶然目撃した。
【記述】
甲は、警察官が近付いてきたので、そのことを乙に知らせるために草むらに行ったところ、丙から奪った現金を着衣のポケットにしまった乙が、草むらから出ようとしていた。甲が乙を草むら内に押し戻して警察官をやり過ごしたため、乙の犯行はその場で発覚せずに済んだ。強盗罪の従犯が成立する。
(正答)✕
(解説)
判例(大判昭15.5.9)は、幇助犯は、実行行為に属しない行為をもって正犯の実行行為を幇助することにより成立することを示しており、既遂に達した後に正犯の実行行為を幇助することはできないことを前提としている。
甲が乙を草むらに押し戻す行為以前に、乙の強盗罪の実行行為は既に完了し既遂に達している。
したがって、甲に強盗罪の従犯は成立しない。
判例(大判昭15.5.9)は、幇助犯は、実行行為に属しない行為をもって正犯の実行行為を幇助することにより成立することを示しており、既遂に達した後に正犯の実行行為を幇助することはできないことを前提としている。
甲が乙を草むらに押し戻す行為以前に、乙の強盗罪の実行行為は既に完了し既遂に達している。
したがって、甲に強盗罪の従犯は成立しない。