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刑法 犯罪供用物件としての没収 最一小決平成30年6月26日
概要
被害者に犯行の様子を撮影録画したことを知らせて、被害者が捜査機関に被告人の処罰を求めることを断念させ、刑事責任の追及を免れようとするために、強姦かん及び強制わいせつの犯行の様子を被害者に気付かれないように撮影し、デジタルビデオカセットに録画した場合、当該デジタルビデオカセットは、供用物件(19条1項2号)に当たる。
判例
事案:被告人が犯行を撮影した動画の記録媒体が刑法19条1項2号にいう「犯罪行為の用に供した物」に当たるかが問題となった。
判旨:「被告人は、本件強姦1件及び強制わいせつ3件の犯行の様子を被害者に気付かれないように撮影しデジタルビデオカセット4本(以下『本件デジタルビデオカセット』という。)に録画したところ、被告人がこのような隠し撮りをしたのは、被害者にそれぞれその犯行の様子を撮影録画したことを知らせて、捜査機関に被告人の処罰を求めることを断念させ、刑事責任の追及を免れようとしたためであると認められる。以上の事実関係によれば、本件デジタルビデオカセットは、刑法19条1項2号にいう『犯罪行為の用に供した物』に該当し、これを没収することができると解するのが相当である。」
判旨:「被告人は、本件強姦1件及び強制わいせつ3件の犯行の様子を被害者に気付かれないように撮影しデジタルビデオカセット4本(以下『本件デジタルビデオカセット』という。)に録画したところ、被告人がこのような隠し撮りをしたのは、被害者にそれぞれその犯行の様子を撮影録画したことを知らせて、捜査機関に被告人の処罰を求めることを断念させ、刑事責任の追及を免れようとしたためであると認められる。以上の事実関係によれば、本件デジタルビデオカセットは、刑法19条1項2号にいう『犯罪行為の用に供した物』に該当し、これを没収することができると解するのが相当である。」
過去問・解説
(R3 司法 第11問 3)
強制性交の犯人が、被害者に犯行の様子を撮影録画したことを知らせて捜査機関に対し処罰を求めることを断念させる目的で、ひそかに撮影録画したデジタルビデオカセットは、犯罪行為の用に供した物ではないため、没収の対象とならない。
強制性交の犯人が、被害者に犯行の様子を撮影録画したことを知らせて捜査機関に対し処罰を求めることを断念させる目的で、ひそかに撮影録画したデジタルビデオカセットは、犯罪行為の用に供した物ではないため、没収の対象とならない。
(正答)✕
(解説)
19条1項2号は、没収することができるものの1つとして、「犯罪の用に供した物」を掲げている。
これについて、判例(最決平30.6.26)は、本肢と同種の事案において、「本件デジタルビデオカセットは、刑法19条1項2号にいう『犯罪行為の用に供した物』に該当し、これを没収することができると解するのが相当である。」としている。
したがって、強制性交の犯人が犯行の様子をひそかに撮影録画したデジタルビデオカセットは、犯罪行為の用に供した物に当たり、没収することができる。
19条1項2号は、没収することができるものの1つとして、「犯罪の用に供した物」を掲げている。
これについて、判例(最決平30.6.26)は、本肢と同種の事案において、「本件デジタルビデオカセットは、刑法19条1項2号にいう『犯罪行為の用に供した物』に該当し、これを没収することができると解するのが相当である。」としている。
したがって、強制性交の犯人が犯行の様子をひそかに撮影録画したデジタルビデオカセットは、犯罪行為の用に供した物に当たり、没収することができる。