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刑法 占有の有無 大判大正3年10月21日

概要
看守者のいない仏堂に安置された仏像について、所有者が特にその存在を意識してその場所に置いたものであれば、所有者の占有が認められる。
判例
事案:看守者のいない仏堂に安置された仏像について、所有者の占有が認められるかが問題となった。

判旨:「人ノ所有物カ何人ノ占有ニモ屬セサル堂宇其他ノ場所ニ存在スル場合ト雖モ所有者カ之ヲ遺棄シ又ハ遺失シタルニアラスシテ其存在ヲ意識シ特ニ之ヲ其場所ニ置キタルモノナルトキハ其物ハ常ニ所有者ノ占有ニ屬スルモノト認メ得ヘキ」
過去問・解説
(R5 司法 第4問 3)
甲は、看守者のいない仏堂に所有者Vが据え置いてまつっていた仏像を、自己のものにしようと考えて無断で持ち去った。甲に窃盗罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(大判大3.10.21)は、本肢と同種の事案において、「人ノ所有物カ何人ノ占有ニモ屬セサル堂宇其他ノ場所ニ存在スル場合ト雖モ所有者カ之ヲ遺棄シ又ハ遺失シタルニアラスシテ其存在ヲ意識シ特ニ之ヲ其場所ニ置キタルモノナルトキハ其物ハ常ニ所有者ノ占有ニ屬スルモノト認メ得ヘキ」として、看守者のいない仏堂に所有者Vが据え置いてまつっていた仏像に対する所有者の占有を認めている。
したがって、看守者のいない仏堂に所有者Vが据え置いてまつっていた仏像には所有者の占有が認められるから、甲が当該仏像を持ち去ったことには、窃盗罪が成立する。
総合メモ
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