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刑法 窃盗犯の占有 東京高判昭和29年5月24日

概要
窃盗罪の法益たる所持(占有)は物に対する事実上の支配であって、その物に対する事実上の支配関係が認められる限りその支配が適法と否とに拘らず窃盗罪の保護法益となるものと解せられるのであるから、右のように窃盗犯人から更に賍物を窃取した場合においても窃盗罪が成立する。
判例
事案:第三者が窃取した自転車をその第三者から更に窃取したという事案において、窃盗罪の成否が問題となった。

判旨:「被害者が甲所有の自転車を窃取した犯人であったとしても、窃盗罪の法益たる所持(占有)は物に対する事実上の支配であって、その物に対する事実上の支配関係が認められる限りその支配が適法と否とに拘らず窃盗罪の保護法益となるものと解せられるのであるから、右のように窃盗犯人から更に賍物を窃取した場合においても窃盗罪が成立するものと解するのが相当である。」
過去問・解説
(R5 司法 第4問 4)
甲は、Ⅴが乙から窃取した乙所有の腕時計を、これが盗品であることを知りながら自己のものにしようと考えて、Ⅴ宅に忍び込んで無断で持ち去った。甲に窃盗罪が成立するか。

(正答)

(解説)
裁判例(東京高判昭29.5.24)は、賍物を窃盗犯人から窃取した事案において、「窃盗犯人から更に賍物を窃取した場合においても窃盗罪が成立する…。」としている。
したがって、Vが乙から窃取したものであったとしても、Vの占有それ自体が保護法益として認められるため、それを持ち去った甲には窃盗罪が成立する。
総合メモ
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