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刑法 横領罪の成否 最三小決昭和55年7月15日

概要
自動車販売会社から所有権留保の特約付割賦売買契約に基づいて引渡を受けた自動車を金融業者に対し自己の借入金の担保として提供した行為は横領罪に当たる。
判例
事案:自動車販売会社から所有権留保の特約付割賦売買契約に基づいて引渡を受けた自動車を金融業者に対し自己の借入金の担保として提供したという事案において、横領罪の成否が問題となった。

判旨:「自動車販売会社から所有権留保の特約付割賦売買契約に基づいて引渡を受けた3台の貨物自動車を、右会社に無断で、金融業者に対し自己の借入金の担保として提供した被告人の本件各所為が、横領罪に該当するとした原判断は相当である。」
過去問・解説
(H28 司法 第2問 イ)
甲は、所有権留保の約定付き割賦売買契約に基づき24回の月賦払いで、自動車販売会社から自動車を購入し、同自動車の引渡しを受けたが、3回分を支払った時点で、自己の借金の担保として、同自動車を金融業者に提供した。甲に横領罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最決昭55.7.15)は、本肢と同種の事案において、「貨物自動車を、右会社に無断で、金融業者に対し自己の借入金の担保として提供した被告人の本件各所為が、横領罪に該当する…。」としている。
したがって、3回分を支払った時点で、無断で自己の借金の担保として自動車を金融業者に提供した行為について、甲に横領罪が成立する。

(R3 予備 第8問 1)
所有権留保の約定付き割賦売買契約に基づき24回の均等分割払いで、自動車販売会社から自動車を購入した者が、同車の引渡しを受け、3回分の支払を済ませた時点で、同車の売却代金を自己の生活費として費消するため、同社に無断で、第三者に同車を売却し、これを引き渡した場合、当該行為は、実質的には他人の所有権を侵害する行為ではないから、横領罪は成立しない。

(正答)

(解説)
判例(最決昭55.7.15)は、本肢と同種の事案において、「貨物自動車を、右会社に無断で、金融業者に対し自己の借入金の担保として提供した被告人の本件各所為が、横領罪に該当する…。」としている。
したがって、3回分を支払った時点で、売却代金を自己の生活費として費消するため無断で自動車を売却した行為について、横領罪が成立する。
総合メモ
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