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刑法 偽造運転免許証の携帯運転と偽造公文書行使罪 最大判昭和44年6月18日

概要
自動車を運転する際に偽造にかかる運転免許証を携帯しているにとどまる場合には、偽造公文書行使罪を構成しない。
判例
事案:偽造運転免許証の携帯運転をしたという事案において、偽造公文書行使罪の成否が問題となった。

判旨:「本件偽造公文書行使の各事実は、前記のように、被告人が自動車を運転した際に偽造にかかる運転免許証を携帯していたというものであるところ、偽造公文書行使罪は公文書の真正に対する公共の信用か具体的に侵害されることを防止しようとするものであるから、同罪にいう行使にあたるためには、文書を真正に成立したものとして他人に交付、提示等して、その閲覧に供し、その内容を認識させまたはこれを認識しうる状態におくことを要するのである。したがって、たとい自動車を運転する際に運転免許証を携帯し、一定の場合にこれを提示すべき義務が法令上定められているとしても、自動車を運転する際に偽造にかかる運転免許証を携帯しているに止まる場合には、未だこれを他人の閲覧に供しその内容を認識しうる状態においたものというには足りず、偽造公文書行使罪にあたらないと解すべきである。」
過去問・解説
(H23 共通 第1問 5)
甲は、運転中に警察官に免許証の提示を求められたときに提示するつもりで、偽造された自動車運転免許証を携帯して自動車の運転を開始した。甲には偽造公文書行使罪は成立しない。

(正答)

(解説)
判例(最大判昭44.6.18)は、「たとい自動車を運転する際に運転免許証を携帯し、一定の場合にこれを提示すべき義務が法令上定められているとしても、自動車を運転する際に偽造にかかる運転免許証を携帯しているに止まる場合には、未だこれを他人の閲覧に供しその内容を認識しうる状態においたものというには足りず、偽造公文書行使罪にあたらない…。」としている。
甲は、運転中に警察官に免許証の提示を求められたときに提示するつもりで、偽造された自動車運転免許証を携帯したにすぎないから、甲に偽造公文書行使罪は成立しない。

(H27 司法 第4問 2)
偽造公文書の内容、形式を口頭で他人に告知するだけでは、偽造公文書行使罪は成立しない。

(正答)

(解説)
判例(最大判昭44.6.18)は、「行使にあたるためには、文書を真正に成立したものとして他人に交付、提示等して、その閲覧に供し、その内容を認識させまたはこれを認識しうる状態におくことを要する…。」としている。

(H27 司法 第4問 5)
自動車を運転する際、警察官から運転免許証の提示を求められれば提示するつもりで偽造した運転免許証を携帯した場合、偽造公文書行使罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最大判昭44.6.18)は、「たとい自動車を運転する際に運転免許証を携帯し、一定の場合にこれを提示すべき義務が法令上定められているとしても、自動車を運転する際に偽造にかかる運転免許証を携帯しているに止まる場合には、未だこれを他人の閲覧に供しその内容を認識しうる状態においたものというには足りず、偽造公文書行使罪にあたらない…。」としている。

(R3 共通 第6問 4)
警察官から提示を求められたときに備え、偽造された自動車運転免許証を携帯して自動車を運転した場合、偽造公文書行使罪が成立する。

(正答)

(解説)
判例(最大判昭44.6.18)は、「たとい自動車を運転する際に運転免許証を携帯し、一定の場合にこれを提示すべき義務が法令上定められているとしても、自動車を運転する際に偽造にかかる運転免許証を携帯しているに止まる場合には、未だこれを他人の閲覧に供しその内容を認識しうる状態においたものというには足りず、偽造公文書行使罪にあたらない…。」としている。
総合メモ
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