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刑法 適法行為の告知 最三小判昭和29年4月6日
概要
適法な行為をすることも、脅迫罪における害悪の告知の内容となる。
判例
事案:Vによる万引きを目撃したAが、Vに対し、警察に通報しないための口止め料を要求し、受け取った事案において、警察に通報するという適法な行為が害悪の告知たるかが問題となった。
判旨:「恐喝罪において、脅迫の内容をなす害悪の実現は、必ずしもそれ自体違法であることを要するものではないのであるから、他人の犯罪事実を知る者が、これを捜査官憲に申告すること自体は、もとより違法でなくても、これをたねにして、犯罪事実を捜査官憲に申告するもののように申し向けて他人を畏怖させ、口止料として金品を提供させることが、恐喝罪となることはいうまでもない。」
判旨:「恐喝罪において、脅迫の内容をなす害悪の実現は、必ずしもそれ自体違法であることを要するものではないのであるから、他人の犯罪事実を知る者が、これを捜査官憲に申告すること自体は、もとより違法でなくても、これをたねにして、犯罪事実を捜査官憲に申告するもののように申し向けて他人を畏怖させ、口止料として金品を提供させることが、恐喝罪となることはいうまでもない。」
過去問・解説
(R7 司法 第10問 イ)
甲は、Aによる万引きを目撃したことを奇貨としてAから現金を喝取しようと考え、Aに対し、「万引きしたことを警察に通報されたくなかったら口止め料を払え。」と申し向けて現金の交付を要求し、これによりAを畏怖させ、Aから現金5万円の交付を受けた。この場合、甲が告知した害悪の内容は違法なものではないから、甲に恐喝罪は成立しない。
甲は、Aによる万引きを目撃したことを奇貨としてAから現金を喝取しようと考え、Aに対し、「万引きしたことを警察に通報されたくなかったら口止め料を払え。」と申し向けて現金の交付を要求し、これによりAを畏怖させ、Aから現金5万円の交付を受けた。この場合、甲が告知した害悪の内容は違法なものではないから、甲に恐喝罪は成立しない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭29.4.6)は、「恐喝罪において、脅迫の内容をなす害悪の実現は、必ずしもそれ自体違法であることを要するものではないのであるから、他人の犯罪事実を知る者が、これを捜査官憲に申告すること自体は、もとより違法でなくても、これをたねにして、犯罪事実を捜査官憲に申告するもののように申し向けて他人を畏怖させ、口止料として金品を提供させることが、恐喝罪となることはいうまでもない。」としている。
したがって、甲が告知した害悪の内容が適法なものであっても、甲に恐喝罪が成立する。
判例(最判昭29.4.6)は、「恐喝罪において、脅迫の内容をなす害悪の実現は、必ずしもそれ自体違法であることを要するものではないのであるから、他人の犯罪事実を知る者が、これを捜査官憲に申告すること自体は、もとより違法でなくても、これをたねにして、犯罪事実を捜査官憲に申告するもののように申し向けて他人を畏怖させ、口止料として金品を提供させることが、恐喝罪となることはいうまでもない。」としている。
したがって、甲が告知した害悪の内容が適法なものであっても、甲に恐喝罪が成立する。