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刑法 保護責任者遺棄罪における「生存に必要な保護」の意義 最二小判平成30年3月19日
概要
保護責任者遺棄罪における「生存に必要な保護」とは、刑法上期待される特定の行為をしなかったことを意味する。
判例
事案:Vの実母であるAが、夫と共謀の上、栄養不良状態に陥っていた幼年者であるVに対して、十分な栄養を与えることも、適切な医療措置を受けさせるなどのこともせず、その生存に必要な保護をせず、Vを低栄養に基づく衰弱により死亡させた事案において、「生存に必要な保護」の意義が問題となった。
判旨:「刑法218条の不保護による保護責任者遺棄罪の実行行為は、同条の文言及び趣旨からすると、『老年者、幼年者、身体障害者又は病者』につきその生存のために特定の保護行為を必要とする状況(要保護状況)が存在することを前提として、その者の『生存に必要な保護』行為として行うことが刑法上期待される特定の行為をしなかったことを意味すると解すべきであり、同条が広く保護行為一般(例えば幼年者の親ならば当然に行っているような監護、育児、介護行為等全般)を行うことを刑法上の義務として求めているものでないことは明らかである。」
判旨:「刑法218条の不保護による保護責任者遺棄罪の実行行為は、同条の文言及び趣旨からすると、『老年者、幼年者、身体障害者又は病者』につきその生存のために特定の保護行為を必要とする状況(要保護状況)が存在することを前提として、その者の『生存に必要な保護』行為として行うことが刑法上期待される特定の行為をしなかったことを意味すると解すべきであり、同条が広く保護行為一般(例えば幼年者の親ならば当然に行っているような監護、育児、介護行為等全般)を行うことを刑法上の義務として求めているものでないことは明らかである。」
過去問・解説
(R7 司法 第18問 4)
保護責任者遺棄等罪(刑法第218条)は、「その生存に必要な保護」として、幼年者の親ならば当然に行っているような監護、育児、介護行為等、保護行為一般を行うことを刑法上の義務として求めている。
保護責任者遺棄等罪(刑法第218条)は、「その生存に必要な保護」として、幼年者の親ならば当然に行っているような監護、育児、介護行為等、保護行為一般を行うことを刑法上の義務として求めている。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平30.3.19)は、「刑法218条の不保護による保護責任者遺棄罪の実行行為は、…『老年者、幼年者、身体障害者又は病者』につきその生存のために特定の保護行為を必要とする状況(要保護状況)が存在することを前提として、その者の『生存に必要な保護』行為として行うことが刑法上期待される特定の行為をしなかったことを意味すると解すべきであり、同条が広く保護行為一般(例えば幼年者の親ならば当然に行っているような監護、育児、介護行為等全般)を行うことを刑法上の義務として求めているものでないことは明らかである。」としている。
判例(最判平30.3.19)は、「刑法218条の不保護による保護責任者遺棄罪の実行行為は、…『老年者、幼年者、身体障害者又は病者』につきその生存のために特定の保護行為を必要とする状況(要保護状況)が存在することを前提として、その者の『生存に必要な保護』行為として行うことが刑法上期待される特定の行為をしなかったことを意味すると解すべきであり、同条が広く保護行為一般(例えば幼年者の親ならば当然に行っているような監護、育児、介護行為等全般)を行うことを刑法上の義務として求めているものでないことは明らかである。」としている。