現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください

引き続き問題が発生する場合は、 お問い合わせ までご連絡ください。

訴え(形成の訴え)

株主以外の者に新株引受権を与える旨の株主総会特別決議につき決議取消しの訴えが係属する間に、その決議に基づき新株の発行が行なわれてしまった場合の訴えの利益 最二小判昭和37年1月19日

概要
株主以外の者に新株引受権を与える旨の株主総会特別決議につき決議取消しの訴えが係属する間に、その決議に基づき新株の発行が行なわれてしまった場合には、訴えの利益は消滅するものと解すべきである。
判例
事案:株主以外の者に新株引受権を与える旨の株主総会特別決議につき決議取消しの訴えが係属する間に、その決議に基づき新株の発行が行なわれてしまった事案において、形成の訴えの係属中に訴えの利益を欠くに至ったと認められるかが問題となった。

判旨:「形成の訴は、法律に規定のある場合に限って許される訴であるから、法律の規定する要件を充たす場合には訴の利益の存するのが通常であるけれども、その後の事情の変化により右利益を欠くに至る場合がないわけではない(当裁判所昭和27年(オ)第1150号、同28年12月23日大法廷判決、民事判例集7巻13号1516頁参照)。株主以外の者に新株引受権を与えるための株主総会特別決議につき決議取消の訴が係属する間に、右決議に基き新株の発行が行われてしまった本件の如きもまたこの場合にあたると解すべきである。」
過去問・解説
(H27 予備 第36問 1)
新株予約権の募集事項の決定につき株主総会決議を要する場合において、当該決議の取消訴訟が係属中に当該新株予約権が発行されたとしても、当該訴えの利益は失われない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭37.1.19)は、「形成の訴は、法律に規定のある場合に限って許される訴であるから、法律の規定する要件を充たす場合には訴の利益の存するのが通常であるけれども、その後の事情の変化により右利益を欠くに至る場合がないわけではない…。」とした上で、「株主以外の者に新株引受権を与えるための株主総会特別決議につき決議取消の訴が係属する間に、右決議に基き新株の発行が行われてしまった本件の如きもまたこの場合にあたる…。」として、当該決議の取消訴訟が係属中に当該新株予約権が発行された場合、決議取消訴訟の訴えの利益が失われることを示している。
総合メモ

重婚における後婚の離婚による解消と後婚の取消の訴え 最三小判昭和57年9月28日

概要
重婚において、後婚が離婚によって解消された場合には、特段の事情のない限り、後婚の取消を請求することは許されない。
判例
事案:重婚の状態だったが、後婚が離婚により解消された事案において、後婚の取消の訴えが許されるかが問題となった。

判旨:「重婚の場合において、後婚が離婚によって解消されたときは、特段の事情のない限り、後婚が重婚にあたることを理由としてその取消を請求することは許されないものと解するのが相当である。けだし、婚姻取消の効果は離婚の効果に準ずるのであるから(民法748条、749条)、離婚後、なお婚姻の取消を請求することは特段の事情がある場合のほか、法律上その利益がないものというべきだからである。」
過去問・解説
(H21 司法 第60問 イ)
重婚を理由とする後婚の取消訴訟の係属中に、後婚が離婚によって解消された場合でも、後婚の取消しを求める形成訴訟についての訴えの利益は依然として存在する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭57.9.28)は、重婚を理由とする後婚の取消訴訟の係属中に、後婚が離婚によって解消された事案において、「重婚の場合において、後婚が離婚によって解消されたときは、特段の事情のない限り、後婚が重婚にあたることを理由としてその取消を請求することは許されない…。」とした上で、その理由について、「婚姻取消の効果は離婚の効果に準ずるのであるから(民法748条、749条)、離婚後、なお婚姻の取消を請求することは特段の事情がある場合のほか、法律上その利益がないものというべきだからである。」として、重婚を理由とする後婚の取消訴訟の係属中に、後婚が離婚によって解消された場合、訴えの利益が認められないことを示している。

(H26 予備 第33問 5)
婚姻取消訴訟の係属中に、当該婚姻が離婚により解消されても、 訴えの利益は失われない。

(正答)

(解説)
判例(最判昭57.9.28)は、重婚を理由とする後婚の取消訴訟の係属中に、後婚が離婚によって解消された事案において、「重婚の場合において、後婚が離婚によって解消されたときは、特段の事情のない限り、後婚が重婚にあたることを理由としてその取消を請求することは許されない…。」とした上で、その理由について、「婚姻取消の効果は離婚の効果に準ずるのであるから(民法748条、749条)、離婚後、なお婚姻の取消を請求することは特段の事情がある場合のほか、法律上その利益がないものというべきだからである。」として、婚姻取消訴訟の係属中に、当該婚姻が離婚により解消された場合、訴えの利益は認められないことを示している。
総合メモ