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裁判によらない訴訟の完結(請求の放棄・認諾)

請求が証書真否確認の訴えの対象たる資格を欠く訴えにおける請求の認諾の効力 最一小判昭和28年10月15日

概要
請求が証書真否確認の訴の対象たる資格を欠く不適法な訴においてした請求の認諾は、訴訟法上の効力を生じない。
判例
事案: 証書真否確認の訴えの対象たる資格を欠く訴えがなされた事案において、請求の認諾の効力が問題となった。

判旨:「民訴225条(現:134条の2)にいわゆる『法律関係を証する書面』とは、その書面自体の内容から直接に一定の現在の法律関係の成立存否が証明され得る書面を指すものと解するを相当とする。なぜならば、証書真否確定の訴は、一定の現在の給付請求又は一定の現在の法律関係の存否の確認の訴の煩を避くるため、該訴における主要な書証の真否を確定することによって事案の解決に資することを目的として認められた制度であるからである。しかるに、本件書面は、郵便に付した信書ではあるが、原判決の説示したように、過去の事実の報告等(ことに『受取人不在ニ付差出人ニ返送ス広島県』なる事実)を証明する書面たるに止り、それ自体一定の現在の法律関係の成立存否を証明するに足るものでないことその内容に照し明白であるから同条の確認の訴の対象とならないものであって、これが偽造確認を求める本訴は不適法たるを免れないものといわなければならない。…また、同条の証書真否確認の訴は、前示のごとき証書の真否の確定を求めるものでなければ不適法であるから、本訴のような請求に対したとい相手方がその請求を認諾しても、その認諾は、証書真否確認の訴を認めた立法理由に背反しその訴訟上の効果を生じ得ないものといわなければならない。」
過去問・解説
(R4 予備 第43問 オ)
原告が被告に対し証書真否確認の訴えを提起した場合において、確認の対象となる文書が、法律関係を証する書面に該当しないものでも、被告が口頭弁論の期日において原告の請求を認諾する旨の陳述をし、それが調書に記載されたときは、当該訴訟は終了する。

(正答)

(解説)
判例(最判昭28.10.15)は、本肢と同種の事案において、「証書真否確認の訴は、前示のごとき証書の真否の確定を求めるものでなければ不適法であるから、本訴のような請求に対したとい相手方がその請求を認諾しても、その認諾は、…その訴訟上の効果を生じ得ないものといわなければならない。」としている。
したがって、確認の対象となる文書が、法律関係を証する書面に該当しないものである場合、被告が口頭弁論の期日において原告の請求を認諾する旨の陳述をし、それが調書に記載されたときであっても、当該訴訟は終了しない。
総合メモ