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短答判例

総則

給付の訴えの原告適格 最三小判平成23年2月15日

概要
給付を請求する権利を有すると主張して給付の訴えを提起する者は、真に当該権利を有しているか否かにかかわらず、当該訴えの原告適格を有する。
判例
事案:マンションの区分所有者であるYが、管理組合であるXの承諾を得ずにマンションの共用部分の改造工事等を行ったため、それによって取り付けられた工作物等の撤去等を請求した事案において、マンションの所有者ではない管理組合に原告適格が認められるかが問題となった。

判旨:「給付の訴えにおいては、自らがその給付を請求する権利を有すると主張する者に原告適格があるというべきである。本件各請求は、上告人が、被上告人らに対し、上告人自らが本件各請求に係る工作物の撤去又は金員の支払を求める権利を有すると主張して、その給付を求めるものであり、上告人が、本件各請求に係る訴えについて、原告適格を有することは明らかである。」
過去問・解説
(R7 予備 第32問 ア)
給付を請求する権利を有すると主張して給付の訴えを提起する者は、真に当該権利を有しているか否かにかかわらず、当該訴えの原告適格を有する。

(正答)〇

(解説)
判例(最判平23.2.15)は、「給付の訴えにおいては、自らがその給付を請求する権利を有すると主張する者に原告適格があるというべきである。」としている。
したがって、給付を請求する権利を有すると主張して給付の訴えを提起する者は、真に当該権利を有しているか否かにかかわらず、当該訴えの原告適格を有する。
総合メモ

他の共有者に対する共有物に係る将来収益に係る不当利得返還請求の原告適格 最二小判平成24年12月21日

概要
共有地について、共有者の1人が賃貸による収益を得ている場合、他の共有者が、その持分割合を超える部分に関する、事実審の口頭弁論終結後の収益に関する不当利得返還を求める将来給付の訴えは、不適法なものとして許されない。
判例
事案:土地を共有する者の1人が、共有物を第三者に賃貸して利益を受けていたため、他の共有者が、その持分割合を超える部分の不当利得返還請求をした事案において、その訴訟の事実審口頭弁論終結後の部分についても、将来給付の訴えとして適法であるかが問題となった。

判旨:「共有者の1人が共有物を第三者に賃貸して得る収益につき、その持分割合を超える部分の不当利得返還を求める他の共有者の請求のうち、事実審の口頭弁論終結の日の翌日以降の分は、その性質上、将来の給付の訴えを提起することのできる請求としての適格を有しないものである(最高裁昭和59年(オ)第1293号同63年3月31日第一小法廷判決・裁判集民事153号627頁参照)。」
過去問・解説
(R7 予備 第36問 エ)
X及びYが共有する土地につき、Yのみが駐車場として賃貸して収益を得ている場合に、XがYに対し、事実審の口頭弁論終結後にYが得る収益のうち、Yの持分割合を超える部分について不当利得の返還を請求する将来給付の訴えは、不適法なものとして許されない。

(正答)〇

(解説)
判例(最判平24.12.21)は、「共有者の1人が共有物を第三者に賃貸して得る収益につき、その持分割合を超える部分の不当利得返還を求める他の共有者の請求のうち、事実審の口頭弁論終結の日の翌日以降の分は、その性質上、将来の給付の訴えを提起することのできる請求としての適格を有しないものである…。」としている。
したがって、X及びYが共有する土地につき、Yのみが駐車場として賃貸して収益を得ている場合に、XがYに対し、事実審の口頭弁論終結後にYが得る収益のうち、Yの持分割合を超える部分について不当利得の返還を請求する将来給付の訴えは、不適法なものとして許されない。
総合メモ