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民事訴訟法 売買契約の無効確認を求める訴え 最三小判昭和41年4月12日
概要
売買契約の無効確認を求める訴えには、即時確定の利益は認められない。
判例
事案:売買契約の無効確認を求める訴えについて、即時確定の利益が認められるかが問題となった。
判旨:「原告の売買無効確認請求の適否について職権をもつて案ずるに、その請求の原因の要旨は、原告と被告溝上間の売買およびその登記は無効であり、したがつて、所有権のない被告溝上と悪意の第三者たる被告常盤産業間の昭和32年11月27日付売買も無効であるから、右売買の無効確認を求めるというのであるが、単に右請求を文言どおりに解釈すれば、前記売買契約の無効であること、すなわち、過去の法律関係(ないし事実)の確認を求めるのと異なるところはない。そして、確認訴訟は特段の規定のないかぎり、現在の権利または法律関係の確認を求め、かつ、これにつき即時確定の利益がある場合にのみ許されるべきであるから、前記の請求については、即時確定の利益があるとはいいがたい。原告としては、確認の訴を提起するためには、右売買契約の無効の結果生ずべき現在の権利または法律関係について直接に確認を求めるべきである。もっとも、右請求を原告の主張するところに照らせば、原告は、右のような現在の権利または法律関係についてその確認を求める趣旨がうかがえないでもない。したがつて、原審としては、本訴請求については、その請求の趣旨を釈明して審理をすべきであるのにかかわらず、これをしないで、ただちに本訴請求について確認の利益のあることを前提として本案について判決した原判決は違法であって、破棄を免れず、以上の点についてさらに釈明して審理を尽くさせるため、売買無効確認請求部分は、原審に差し戻すのが相当である。」
判旨:「原告の売買無効確認請求の適否について職権をもつて案ずるに、その請求の原因の要旨は、原告と被告溝上間の売買およびその登記は無効であり、したがつて、所有権のない被告溝上と悪意の第三者たる被告常盤産業間の昭和32年11月27日付売買も無効であるから、右売買の無効確認を求めるというのであるが、単に右請求を文言どおりに解釈すれば、前記売買契約の無効であること、すなわち、過去の法律関係(ないし事実)の確認を求めるのと異なるところはない。そして、確認訴訟は特段の規定のないかぎり、現在の権利または法律関係の確認を求め、かつ、これにつき即時確定の利益がある場合にのみ許されるべきであるから、前記の請求については、即時確定の利益があるとはいいがたい。原告としては、確認の訴を提起するためには、右売買契約の無効の結果生ずべき現在の権利または法律関係について直接に確認を求めるべきである。もっとも、右請求を原告の主張するところに照らせば、原告は、右のような現在の権利または法律関係についてその確認を求める趣旨がうかがえないでもない。したがつて、原審としては、本訴請求については、その請求の趣旨を釈明して審理をすべきであるのにかかわらず、これをしないで、ただちに本訴請求について確認の利益のあることを前提として本案について判決した原判決は違法であって、破棄を免れず、以上の点についてさらに釈明して審理を尽くさせるため、売買無効確認請求部分は、原審に差し戻すのが相当である。」