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民事訴訟法 不真正連帯債務者中の一人と債権者との間の訴訟において相殺を認めた確定判決の他の債務者に対する効力(反射効) 最一小判昭和53年3月23日
概要
不真正連帯債務者中の1人と債権者との間で右債務者の反対債権をもってする相殺を認める判決が確定しても、右判決の効力は他の債務者に及ぶものではない。
判例
事案: 不真正連帯債務者中の1人と債権者との間の訴訟において相殺を認めた判決が確定した事案において、かかる判決のその他の債務者に対する効力が問題となった。
判旨:「不真正連帯債務者中の1人と債権者との間の確定判決は、他の債務者にその効力を及ぼすものではなく、このことは、民訴法199条2項(現:114条2項)により確定判決の既判力が相殺のために主張された反対債権の存否について生ずる場合においても同様であると解すべきである。もとより、不真正連帯債務者の1人と債権者との間で実体法上有効な相殺がなされれば、これによって債権の消滅した限度で他の債務者の債務も消滅するが、他の債務者と債権者との間の訴訟においてこの債務消滅を認めて判決の基礎とするためには、右相殺が実体法上有効であることを認定判断することを要し、相殺の当事者たる債務者と債権者との間にその相殺の効力を肯定した確定判決が存在する場合であっても、この判決の効力は他の債務者と債権者との間の訴訟に及ぶものではないと解すべきであるから、右認定判断はこれを省略することはできない。」
判旨:「不真正連帯債務者中の1人と債権者との間の確定判決は、他の債務者にその効力を及ぼすものではなく、このことは、民訴法199条2項(現:114条2項)により確定判決の既判力が相殺のために主張された反対債権の存否について生ずる場合においても同様であると解すべきである。もとより、不真正連帯債務者の1人と債権者との間で実体法上有効な相殺がなされれば、これによって債権の消滅した限度で他の債務者の債務も消滅するが、他の債務者と債権者との間の訴訟においてこの債務消滅を認めて判決の基礎とするためには、右相殺が実体法上有効であることを認定判断することを要し、相殺の当事者たる債務者と債権者との間にその相殺の効力を肯定した確定判決が存在する場合であっても、この判決の効力は他の債務者と債権者との間の訴訟に及ぶものではないと解すべきであるから、右認定判断はこれを省略することはできない。」
過去問・解説
(R3 予備 第35問 イ)
Xが、Xに対して連帯債務を負うYとZのうちYに対してのみその債務の履行を求める訴訟において、相殺を理由として請求を一部棄却するとの判決が確定した場合に、この判決の効力は、Zに及ぶ。
Xが、Xに対して連帯債務を負うYとZのうちYに対してのみその債務の履行を求める訴訟において、相殺を理由として請求を一部棄却するとの判決が確定した場合に、この判決の効力は、Zに及ぶ。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭53.3.23)は、「不真正連帯債務者中の1人と債権者との間の確定判決は、他の債務者にその効力を及ぼすものではなく、このことは、民訴法199条2項(現:114条2項)により確定判決の既判力が相殺のために主張された反対債権の存否について生ずる場合においても同様である…。」としている。
したがって、Xが得た確定判決の効力は、他の債務者であるZに及ばない。
判例(最判昭53.3.23)は、「不真正連帯債務者中の1人と債権者との間の確定判決は、他の債務者にその効力を及ぼすものではなく、このことは、民訴法199条2項(現:114条2項)により確定判決の既判力が相殺のために主張された反対債権の存否について生ずる場合においても同様である…。」としている。
したがって、Xが得た確定判決の効力は、他の債務者であるZに及ばない。