現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください

引き続き問題が発生する場合は、 お問い合わせ までご連絡ください。
短答判例

電気通信事業に従事する者及びその職を退いた者に対する民事訴訟法197条1項2号の類推適用の可否 最一小決令和3年3月18日

概要
電気通信事業法第4条第2項により守秘義務を課されている電気通信事業に従事する者は、民事訴訟法第197条第1項第2号の類推適用により、職務上知り得た事実で黙秘すべきものについて証言を拒むことができる。
判例
事案:訴えの提起前における証拠保全として、記録媒体等につき検証の申出をするとともに電気通信事業者に対する検証物提示命令の申立てをした事案において、電気通信事業に従事する者に民事訴訟法197条1項2号が類推適用されるかが問題となった。

判旨:「民訴法197条1項2号は、医師、弁護士、宗教等の職(以下、同号に列挙されている職を『法定専門職』という。)にある者又は法定専門職にあった者(以下、併せて『法定専門職従事者等』という。)が職務上知り得た事実で黙秘すべきものについて尋問を受ける場合には、証言を拒むことができると規定する。これは、法定専門職にある者が、その職務上、依頼者等の秘密を取り扱うものであり、その秘密を保護するために法定専門職従事者等に法令上の守秘義務が課されていることに鑑みて、法定専門職従事者等に証言拒絶権を与えたものと解される。
 電気通信事業法4条1項は、『電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密は、侵してはならない。』と規定し、同条2項は、『電気通信事業に従事する者は、在職中電気通信事業者の取扱中に係る通信に関して知り得た他人の秘密を守らなければならない。その職を退いた後においても、同様とする。』と規定する。これらは、電気通信事業に従事する者が、その職務上、電気通信の利用者の通信に関する秘密を取り扱うものであり、その秘密を保護するために電気通信事業に従事する者及びその職を退いた者(以下、併せて『電気通信事業従事者等』という。)に守秘義務を課したものと解される。そうすると、電気通信事業従事者等が職務上知り得た事実で黙秘すべきものについて尋問を受ける場合に証言を拒むことができるようにする必要があることは、法定専門職従事者等の場合と異なるものではない。
 したがって、電気通信事業従事者等は、民訴法197条1項2号の類推適用により、職務上知り得た事実で黙秘すべきものについて証言を拒むことができると解するのが相当である。」
過去問・解説
(R7 予備 第39問 イ)
電気通信事業法第4条第2項により守秘義務を課されている電気通信事業に従事する者は、民事訴訟法第197条第1項第2号の類推適用により、職務上知り得た事実で黙秘すべきものについて証言を拒むことができる。

(正答)〇

(解説)
判例(最決令3.3.18)は、「電気通信事業従事者等は、民訴法197条1項2号の類推適用により、職務上知り得た事実で黙秘すべきものについて証言を拒むことができると解するのが相当である。」としている。
総合メモ