現在お使いのブラウザのバージョンでは、本サービスの機能をご利用いただけない可能性があります
バージョンアップを試すか、Google ChromeやMozilla Firefoxなどの最新ブラウザをお試しください
短答判例
口頭弁論の再開の申請に対する裁判の要否 最一小判昭和23年11月25日
概要
終結した口頭弁論を再開するか否かは、裁判所の自由裁量に委ねられており、当事者は権利として口頭弁論の再開を請求することができない。そのため、裁判所は、再開の必要がないと判断した場合、再開の申請について特に裁判をすることなく判決をすることができる。
判例
事案:被告は、口頭弁論終結後、証人尋問の申請とともに口頭弁論の再開を申請したが、裁判所は、これらの申請について裁判をすることなく判決をした。そこで、当事者が口頭弁論の再開を申請した場合に、裁判所がその申請について裁判をしなければならないかが問題となった。
判旨:「所論証人加藤策士の訊問申請は、原審が口頭弁論を終結した後に弁論再開の申請と同時に為されたものである。一旦終結した弁論を再開すると否とは当該裁判所の自由裁量により決し得るところであつて、当事者は権利として裁判所に対して弁論の再開を請求し得るものではない。所謂弁論再開の申請なるものは唯裁判所の職権発動を促すものたるに過ぎないのであるから裁判所は再開を適当と認めた場合には再開し,又再開の要なしと認めた場合にはかかる申請に対して特に答えることなく、そのまま判決の言渡を為し得る訳である。このことは裁判所のために決して専横を許したものではなく、裁判所が事件につき裁判を為すに熟したと認めて一旦弁論を終結すれば、爾後訴訟資料提出の機会を失う危険あることを当事者に警告してその勤勉なる訴訟遂行を期待し、以て訴訟遅延を防止せんとする立法者の意図に外ならない。この間の裁量は、一に当該裁判所の自由と責任と良心に委ねられている。されば、本件において原審が上告人の弁論再開の申請並びにこれと同時に為された所論証拠申請を顧みることなく、原判決をなしたとしても原判決に所論のような違法があるとはいい得ないのである。論旨は理由がない。」
判旨:「所論証人加藤策士の訊問申請は、原審が口頭弁論を終結した後に弁論再開の申請と同時に為されたものである。一旦終結した弁論を再開すると否とは当該裁判所の自由裁量により決し得るところであつて、当事者は権利として裁判所に対して弁論の再開を請求し得るものではない。所謂弁論再開の申請なるものは唯裁判所の職権発動を促すものたるに過ぎないのであるから裁判所は再開を適当と認めた場合には再開し,又再開の要なしと認めた場合にはかかる申請に対して特に答えることなく、そのまま判決の言渡を為し得る訳である。このことは裁判所のために決して専横を許したものではなく、裁判所が事件につき裁判を為すに熟したと認めて一旦弁論を終結すれば、爾後訴訟資料提出の機会を失う危険あることを当事者に警告してその勤勉なる訴訟遂行を期待し、以て訴訟遅延を防止せんとする立法者の意図に外ならない。この間の裁量は、一に当該裁判所の自由と責任と良心に委ねられている。されば、本件において原審が上告人の弁論再開の申請並びにこれと同時に為された所論証拠申請を顧みることなく、原判決をなしたとしても原判決に所論のような違法があるとはいい得ないのである。論旨は理由がない。」
過去問・解説
(R8 予備 第37問 ア)
裁判所は、当事者が終結した口頭弁論の再開を申請したときは、その申請について裁判をしなければならない。
裁判所は、当事者が終結した口頭弁論の再開を申請したときは、その申請について裁判をしなければならない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭23.11.25)は、「一旦終結した弁論を再開すると否とは当該裁判所の自由裁量により決し得るところであつて、当事者は権利として裁判所に対して弁論の再開を請求し得るものではない。」とした上で、「所謂弁論再開の申請なるものは唯裁判所の職権発動を促すものたるに過ぎないのであるから裁判所は再開を適当と認めた場合には再開し,又再開の要なしと認めた場合にはかかる申請に対して特に答えることなく、そのまま判決の言渡を為し得る訳である。」としている。
したがって、当事者が終結した口頭弁論の再開を申請したときであっても、裁判所は、その申請について裁判をしなければならないものではない。
判例(最判昭23.11.25)は、「一旦終結した弁論を再開すると否とは当該裁判所の自由裁量により決し得るところであつて、当事者は権利として裁判所に対して弁論の再開を請求し得るものではない。」とした上で、「所謂弁論再開の申請なるものは唯裁判所の職権発動を促すものたるに過ぎないのであるから裁判所は再開を適当と認めた場合には再開し,又再開の要なしと認めた場合にはかかる申請に対して特に答えることなく、そのまま判決の言渡を為し得る訳である。」としている。
したがって、当事者が終結した口頭弁論の再開を申請したときであっても、裁判所は、その申請について裁判をしなければならないものではない。