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民事訴訟法 第41条

条文
第41条(同時審判の申出がある共同訴訟)
① 共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と共同被告の他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合において、原告の申出があったときは、弁論及び裁判は、分離しないでしなければならない。
② 前項の申出は、控訴審の口頭弁論の終結の時までにしなければならない。
③ 第1項の場合において、各共同被告に係る控訴事件が同一の控訴裁判所に各別に係属するときは、弁論及び裁判は、併合してしなければならない。
過去問・解説
(H18 司法 第57問 4)
甲土地は、もともとAが所有していた。Xは、Aの唯一の相続人として、甲土地の所有権を相続により取得したと主張しているが、YはAから、ZはXから、それぞれ甲土地を買い受けたと主張している。甲土地につき、AからX、XからZへと所有権移転登記がされているので、Yは、X及びZを共同被告として、Xに対しては所有権移転登記手続を求め、Zに対しては所有権移転登記の抹消登記手続を求める訴えを提起したとする。この訴訟において、Yから同時審判の申出があっても、裁判所は、相当と認めるときは、弁論及び裁判を分離してすることができる。

(正答)

(解説)
41条1項は、「共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と共同被告の他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合において、原告の申出があったときは、弁論及び裁判は、分離しないでしなければならない。」と規定している。ここでいう「法律上併存し得ない関係」とは、一方の請求の請求原因事実が他方の請求に対する抗弁事実に該当する場合を意味する。
本肢において、YのZに対する抹消登記手続き請求における請求原因事実は、YX間の訴訟におけるXの抗弁事実に該当するといった関係にはなく、法律上併存し得る。そのため、Yの申出は同項の要件を満たさない。
したがって、Yから同時審判の申出があっても、裁判所は、相当と認めるときは、弁論及び裁判を分離してすることができる。

(H18 司法 第67問 5)
同時審判の申出は、第1審の口頭弁論の終結の時までにしなければならない。

(正答)

(解説)
41条は、1項において、「共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と共同被告の他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合において、原告の申出があったときは、弁論及び裁判は、分離しないでしなければならない。」と規定し、2項において、「前項の申出は、控訴審の口頭弁論の終結の時までにしなければならない。」と規定している。
したがって、同時審判の申出の時期について、第1審の口頭弁論の終結の時までではなく、控訴審の口頭弁論の終結の時までである。

(H19 司法 第63問 4)
Xは、土地の所有者Y1と占有者Y2とを共同被告として提起した土地工作物責任に基づく損害賠償請求訴訟において、同時審判の申出をした。この場合において、Y1がXの主張した請求原因事実について自白をしたとき、この事実をY2が争えば、Y1の自白はその効力を生ずることはない。

(正答)

(解説)
39条は、「共同訴訟人の1人について生じた事項は、他の共同訴訟人に影響を及ぼさない。」と規定しており、通常共同訴訟の際には、共同訴訟人独立の原則が適用されるとしている。そして、同時審判の申出をした共同訴訟は通常共同訴訟であるため、同条の共同訴訟人独立の原則が適用される。
したがって、Xは、土地の所有者Y1と占有者Y2とを共同被告として提起した土地工作物責任に基づく損害賠償請求訴訟において、同時審判の申出をした場合、Y1がXの主張した請求原因事実について自白をしたときは、この事実をY2が争っても、Y1の自白はその効力を生じる。

(H20 司法 第65問 5)
Xは、甲土地上に設置されているブロック塀の一部が突然倒壊して頭部に当たり負傷したことから、甲土地を占有するY又は甲土地を所有するZのいずれかが、Xに生じた損害を賠償すべきであるとして、Y及びZを共同被告として訴えを提起し、同時審判の申出をした。
裁判所が、Yに対する請求を棄却し、Zに対する請求を認容する1個の判決をした場合において、X及びZが控訴したところ、各控訴事件が同一の裁判所に係属したときは、両事件の弁論及び裁判は、併合して行わなければならない。

(正答)

(解説)
41条は、1項において、「共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と共同被告の他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合において、原告の申出があったときは、弁論及び裁判は、分離しないでしなければならない。」と規定し、3項において、「1項の場合において、各共同被告に係る控訴事件が同一の控訴裁判所に各別に係属するときは、弁論及び裁判は、併合してしなければならない。」と規定している。
したがって、裁判所が、Yに対する請求を棄却し、Zに対する請求を認容する1個の判決をした場合において、X及びZが控訴したところ、各控訴事件が同一の裁判所に係属したときは、両事件の弁論及び裁判は、併合して行わなければならない。

(H21 司法 第72問 2)
土地の工作物の占有者及び所有者を共同被告とする、その工作物の瑕疵を理由とする損害賠償請求訴訟において、原告の申出があれば、その弁論及び裁判は分離することができなくなる。

(正答)

(解説)
41条1項は、「共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と共同被告の他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合において、原告の申出があったときは、弁論及び裁判は、分離しないでしなければならない。」と規定している。ここでいう「法律上併存し得ない関係」とは、一方の請求の請求原因事実が他方の請求に対する抗弁事実に該当する場合を意味する。
本肢における、土地の工作物の占有者を被告とする、その工作物の瑕疵を理由とする損害賠償請求訴訟の訴訟物は、民法717条1項本文に基づく損害賠償請求権である。他方で、土地の工作物の所有者を被告とする、その工作物の瑕疵を理由とする損害賠償請求訴訟の訴訟物は、民法717条1項但書に基づく損害賠償請求権であるため、所有者に対する請求原因の一部が、占有者の抗弁の一部となる。
したがって、両請求は「法律上併存し得ない関係」であると認められる。
よって、土地の工作物の占有者及び所有者を共同被告とする、その工作物の瑕疵を理由とする損害賠償請求訴訟において、原告の申出があれば、その弁論及び裁判は分離することができなくなる。

(H23 予備 第32問 ウ)
Xが、Yの代理人Zとの間でYが所有する甲土地を買い受ける契約を締結したと主張して、Yに対する売買契約に基づく甲土地の所有権移転登記手続請求と、Zに対する無権代理人の責任に基づく損害賠償請求とを併合して訴えを提起し、第1審の審理中に、弁論及び裁判を分離しないでするよう申出をした場合、Zだけが請求を認諾してもその効力を生じない。

(正答)

(解説)
41条1項は、「共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と共同被告の他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合において、原告の申出があったときは、弁論及び裁判は、分離しないでしなければならない。」と規定している。ここでいう「法律上併存し得ない関係」とは、一方の請求の請求原因事実が他方の請求に対する抗弁事実に該当する場合を意味する。
そして、XのYに対する売買契約に基づく甲土地の所有権移転登記手続請求と、Zに対する無権代理人の責任に基づく損害賠償請求は、ここに当たる。そのため、本肢におけるXの申出は同時審判の申出となり、裁判所は両請求について弁論及び裁判を分離しないでしなければならない。
もっとも、39条は、「共同訴訟人の1人について生じた事項は、他の共同訴訟人に影響を及ぼさない。」と規定しており、通常共同訴訟の際には、共同訴訟人独立の原則が適用されるとしている。そして、同時審判の申出をした共同訴訟は通常共同訴訟であるため、同条の共同訴訟人独立の原則が適用される。
したがって、Xが、Yの代理人Zとの間でYが所有する甲土地を買い受ける契約を締結したと主張して、Yに対する売買契約に基づく甲土地の所有権移転登記手続請求と、Zに対する無権代理人の責任に基づく損害賠償請求とを併合して訴えを提起し、第1審の審理中に、弁論及び裁判を分離しないでするよう申出をした場合、Zだけが行った請求の認諾も効力を生じる

(R2 予備 第32問 5)
同時審判の申出は、第1審の口頭弁論の終結の時までにしなければならない。

(正答)

(解説)
41条は、1項において、「共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と共同被告の他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合において、原告の申出があったときは、弁論及び裁判は、分離しないでしなければならない。」と規定し、2項において、「前項の申出は、控訴審の口頭弁論の終結の時までにしなければならない。」と規定している。
したがって、同時審判の申出は、第1審の口頭弁論の終結の時までではなく、控訴審の口頭弁論の終結の時までにしなければならない。

(R3 予備 第37問 イ)
共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と共同被告の他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合において、原告の申出があったときは、裁判所は、弁論及び裁判は分離しないでしなければならない。

(正答)

(解説)
41条1項は、「共同被告の一方に対する訴訟の目的である権利と共同被告の他方に対する訴訟の目的である権利とが法律上併存し得ない関係にある場合において、原告の申出があったときは、弁論及び裁判は、分離しないでしなければならない。」と規定している。
総合メモ
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