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民事訴訟法 第247条

条文
第247条(自由心証主義)
 裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により、事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断する。
過去問・解説
(H18 司法 第65問 4)
当事者が裁判所に文書を提出して証拠申出をした後に当該証拠申出が不適法として却下されたとしても、当該文書の記載内容は、弁論の全趣旨として判決の基礎となり得る。

(正答)

(解説)
247条は、「裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により、事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断する。」と規定している。
そして、ここでいう「口頭弁論の全趣旨」とは、口頭弁論に現れた証拠資料以外の一切の資料を指す。
また、裁判所に文書を提出して証拠申出をした後に当該証拠申出が不適法として却下された場合、当該文書の記載内容は適法な証拠調べを経ておらず、口頭弁論に現れたとはいえない。
したがって、当事者が裁判所に文書を提出して証拠申出をした後に当該証拠申出が不適法として却下されたとしても、当該文書の記載内容は、弁論の全趣旨として判決の基礎になり得ない。

(H22 共通 第64問 ア)
自由心証主義は、職権探知主義による訴訟には適用されない。

(正答)

(解説)
247条は、「裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により、事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断する。」と規定し、いわゆる自由心証主義を採用している。
そして、この自由心証主義は、当事者が収集・提出した証拠のみに基づく弁論主義による訴訟であるか、裁判所が自ら証拠を収集できる職権探知主義による訴訟であるかを問わず適用されると解されている。
したがって、自由心証主義は、職権探知主義による訴訟にも適用される。

(H28 予備 第40問 ウ)
口頭弁論の全趣旨のみをもって事実を認定することは、許されない。

(正答)

(解説)
247条は、「裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により、事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断する。」と規定している。
そして、自由心証主義の下では、証拠調べの結果と口頭弁論の全趣旨とは証拠価値において等価値であると解されている。
したがって、口頭弁論の全趣旨のみをもって事実を認定することは、許される。

(H28 予備 第43問 3)
当事者間における特定の者を証人として申請しない旨の合意は裁判所を拘束するが、その者の尋問が完了した後にその尋問の結果を排除する旨の合意をしても、その合意は裁判所を拘束しない。

(正答)

(解説)
247条は、「裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により、事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断する。」と規定している。
そして、当事者が特定の証拠方法を提出しないとする合意は、当事者がいかなる不利益を受けるかが明確に予測できるため有効であり、裁判所を拘束すると解されている。
そのため、当事者間における特定の者を証人として申請しない旨の合意は、裁判所を拘束する。
他方で、証拠調べが完了し、いったん裁判所の心証形成の資料に供された証拠については、これを排除する旨の合意をしても、裁判所の自由心証(247条)を不当に拘束することになるため、許されない。
したがって、当事者間における特定の者を証人として申請しない旨の合意は裁判所を拘束するが、その者の尋問が完了した後にその尋問の結果を排除する旨の合意をしても、その合意は裁判所を拘束しない。

(H30 予備 第40問 2)
成立に争いのある私文書に本人による署名と押印のいずれも存在しない場合であっても、裁判所は、証拠及び弁論の全趣旨に基づき、自由な心証によって、当該私文書が真正に成立したものと認めることができる。

(正答)

(解説)
228条4項は、「私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する。」と規定している。
もっとも、本規定は推定規定にすぎず、署名又は押印がない場合に文書の成立の真正を認めることを禁じるものではない。
そして、247条は、「裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により、事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断する。」と規定している。
したがって、成立に争いのある私文書に本人による署名と押印のいずれも存在しない場合であっても、裁判所は、証拠及び弁論の全趣旨に基づき、自由な心証によって、当該私文書が真正に成立したものと認めることができる。
総合メモ
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