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第218条
条文
① 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。
② 差し押さえるべき物が電子計算機であるときは、当該電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であって、当該電子計算機で作成若しくは変更をした電磁的記録又は当該電子計算機で変更若しくは消去をすることができることとされている電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから、その電磁的記録を当該電子計算機又は他の記録媒体に複写した上、当該電子計算機又は当該他の記録媒体を差し押さえることができる。
③ 身体の拘束を受けている被疑者の指紋若しくは足型を採取し、身長若しくは体重を測定し、又は写真を撮影するには、被疑者を裸にしない限り、第1項の令状によることを要しない。
④ 第1項の令状は、検察官、検察事務官又は司法警察員の請求により、これを発する。
⑤ 検察官、検察事務官又は司法警察員は、身体検査令状の請求をするには、身体の検査を必要とする理由及び身体の検査を受ける者の性別、健康状態その他裁判所の規則で定める事項を示さなければならない。
⑥ 裁判官は、身体の検査に関し、適当と認める条件を附することができる。
過去問・解説
(H18 司法 第25問 ウ)
被疑者に対する鑑定及び身体検査は、直接強制を許容する規定を欠くため、被疑者の身体に直接強制を加えて血液を採取することは許されない。
(正答)✕
(解説)
強制採血は、身体検査令状(218条1項後段)と鑑定処分許可状(225条、168条1項)の併用によるべきであると理解されている。そして、身体検査令状は直接強制が可能である(222条1項、139条)。
したがって、被疑者の身体に直接強制を加えて血液を採取することは許される。
(H19 司法 第39問 3)
刑事訴訟法では、令状により、差押え、捜索又は検証をすることができる要件として「犯罪の捜査をするについて必要があるとき」と定められているが、通信傍受法では、傍受令状により、通信の傍受をすることができる要件の1つとして「他の方法によっては、犯人を特定し、又は犯行の状況若しくは内容を明らかにすることが著しく困難であるとき」と定められている。
(正答)〇
(解説)
218条1項前段は、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。」と規定している。これに対して、通信傍受法3条1項柱書は、「検察官又は司法警察員は、…他の方法によっては、犯人を特定し、又は犯行の状況若しくは内容を明らかにすることが著しく困難であるときは、…犯罪関連通信の傍受をすることができる。」と規定している。
(H20 司法 第27問 ア)
身体検査令状により身体の検査をすることができる対象は、被疑者に限られており、被疑者以外の者の身体の検査をすることはできない。
(正答)✕
(解説)
218条1項は、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、…検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。」と規定しており、身体検査の被検査主体に限定はない。
したがって、身体検査令状により身体の検査をすることができる対象は、被疑者に限られていない。
(H20 司法 第27問 イ)
身体の拘束を受けている被疑者の指紋又は足型を採取するには、被疑者を裸にしない場合であっても、身体検査令状によらなければならない。
(正答)✕
(解説)
218条は、1項において、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。」と規定し、3項において、「身体の拘束を受けている被疑者の指紋若しくは足型を採取…するには、被疑者を裸にしない限り、第1項の令状によることを要しない。」と規定している。
したがって、身体の拘束を受けている被疑者の指紋又は足型を採取するには、被疑者を裸にしない場合であれば、身体検査令状による必要はない。
(H21 司法 第22問 イ)
司法警察員が、逮捕された被疑者の指紋を採取するときは、裁判官の発する令状を必要とする。
(正答)✕
(解説)
218条は、1項において、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。」と規定し、3項において、「身体の拘束を受けている被疑者の指紋…を採取…するには、被疑者を裸にしない限り、第1項の令状によることを要しない。」と規定している。
したがって、司法警察員が、逮捕された被疑者の指紋を採取するときは、被疑者を裸にしない限り、裁判官の発する令状を必要としない。
(H22 司法 第21問 カ)
検察事務官が、裁判官が発付した捜索差押許可状により、被疑者の居宅を捜索した行為は、違法である。
(正答)✕
(解説)
218条1項前段は、「検察事務官…は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、…捜索…をすることができる。」と規定している。
(H24 司法 第23問 イ)
身体の拘束を受けている被疑者は、既に身体の拘束という強制処分を受けている以上、ある程度の処分は別個の令状なくして許されるから、身体検査令状の発付を受けることなく、被疑者を全裸にしてその身体を写真撮影することができる。
(正答)✕
(解説)
218条は、1項において、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。」と規定し、3項において、「身体の拘束を受けている被疑者の…写真を撮影するには、被疑者を裸にしない限り、第1項の令状によることを要しない。」と規定している。
したがって、身体の拘束を受けている被疑者の身体を写真撮影する際、被疑者を全裸にする場合には、令状の発付を受ける必要がある。
(H25 共通 第21問 3)
検察官は、司法警察員から送致を受けた事件であっても、捜査の必要があると思料するときは、自ら、捜索差押許可状の発付を受けて、捜索差押えを行うことができる。
(正答)〇
(解説)
281条1項前段は、「検察官…は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、…捜索…をすることができる。」と規定している。
(H27 予備 第14問 ウ)
捜索差押許可状により捜索することは、検察官と司法警察員のいずれもが行使できる権限である。
(正答)〇
(解説)
218条1項は、「検察官、…又は司法警察職員は、…裁判官の発する令状により、…捜索又…をすることができる。」と規定している。
(H28 予備 第16問 オ 改題)
司法警察員が被疑者の指紋を採取し、その顔写真を撮影するには、身体検査令状の発付を受ける必要がある。
(正答)✕
(解説)
218条は、1項において、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。」と規定し、3項において、「身体の拘束を受けている被疑者の指紋…を採取し、…又は写真を撮影するには、被疑者を裸にしない限り、第1項の令状によることを要しない。」と規定している。
したがって、甲を裸にしない以上、Xが甲の指紋を採取し、甲の顔写真を撮影するには、身体検査令状の発付を受ける必要はない。
(H29 予備 第17問 イ)
捜査機関が身体の拘束を受けている被疑者の顔写真を撮影するには、身体検査令状による必要はない。
(正答)〇
(解説)
218条は、1項において、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。」と規定し、3項において、「身体の拘束を受けている被疑者の…写真を撮影するには、被疑者を裸にしない限り、第1項の令状によることを要しない。」と規定している。
(R4 予備 第14問 オ)
捜索差押許可状の請求は、司法警察員と検察官のいずれもがなし得る。
(正答)〇
(解説)
218条は、1項において、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。」と規定し、4項において、「第1項の令状は、検察官、検察事務官又は司法警察員の請求により、これを発する。」と規定している。
(R5 予備 第18問 イ)
身体の拘束を受けている被疑者を写真撮影する場合、必ず身体検査令状によらなければならない。
(正答)✕
(解説)
218条は、1項において、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。」と規定し、3項において、「身体の拘束を受けている被疑者の…写真を撮影するには、被疑者を裸にしない限り、第1項の令状によることを要しない。」と規定している。
(R5 予備 第18問 ウ)
捜査機関が人の着用しているズボンのポケットの中を捜索して物を差し押さえるためには、捜索差押許可状のほかに、身体検査令状の発付を受ける必要がある。
(正答)✕
(解説)
218条は、1項において、「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。」と規定している。
ズボンのポケットの中を捜索して物を差し押さえる行為は、検証としての身体検査ではなく、身体の捜索である。
したがって、捜査機関が人の着用しているズボンのポケットの中を捜索して物を差し押さえるためには、捜索差押許可状のみで足りる。
(R7 予備 第24問 エ 改題)
検察事務官が、捜索差押許可状を請求したことは、捜査機関の権限行使として適法となる余地がある。
(正答)〇
(解説)
218条は、1項前段において「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。」と規定し、4項において「第1項の令状は、検察官、検察事務官又は司法警察員の請求により、これを発する。」と規定している。したがって、検察事務官も捜索差押許可状の請求権者となるから、検察事務官が捜索差押許可状を請求したことは、捜査機関の権限行使として適法となる余地がある。