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刑事訴訟法 第39条
条文
第39条(被告人・被疑者との接見交通)
① 身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者(弁護士でない者にあっては、第31条第2項の許可があった後に限る。)と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。
② 前項の接見又は授受については、法令(裁判所の規則を含む。以下同じ。)で、被告人又は被疑者の逃亡、罪証の隠滅又は戒護に支障のある物の授受を防ぐため必要な措置を規定することができる。
③ 検察官、検察事務官又は司法警察職員(司法警察員及び司法巡査をいう。以下同じ。)は、捜査のため必要があるときは、公訴の提起前に限り、第1項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。但し、その指定は、被疑者が防禦の準備をする権利を不当に制限するようなものであってはならない。
① 身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者(弁護士でない者にあっては、第31条第2項の許可があった後に限る。)と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。
② 前項の接見又は授受については、法令(裁判所の規則を含む。以下同じ。)で、被告人又は被疑者の逃亡、罪証の隠滅又は戒護に支障のある物の授受を防ぐため必要な措置を規定することができる。
③ 検察官、検察事務官又は司法警察職員(司法警察員及び司法巡査をいう。以下同じ。)は、捜査のため必要があるときは、公訴の提起前に限り、第1項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。但し、その指定は、被疑者が防禦の準備をする権利を不当に制限するようなものであってはならない。
過去問・解説
(H21 司法 第27問 ウ)
甲は、平成〇年4月10日、X市で発生した窃盗事件(①事件)で逮捕され、4月13日に勾留された後、5月2日、窃盗罪で起訴された。①事件の捜査中、甲にY市で発生した殺人事件(②事件)の被疑者である嫌疑が生じたため、起訴後に勾留されていた甲は、5月3日以降、②事件について任意で取り調べられた。他方、甲の妻は、4月10日、弁護士Aを①事件の弁護人として選任し、5月4日、弁護士Bを②事件の弁護人として選任した。この場合、5月5日の弁護人Bによる接見について、指定権を行使することはできない。
甲は、平成〇年4月10日、X市で発生した窃盗事件(①事件)で逮捕され、4月13日に勾留された後、5月2日、窃盗罪で起訴された。①事件の捜査中、甲にY市で発生した殺人事件(②事件)の被疑者である嫌疑が生じたため、起訴後に勾留されていた甲は、5月3日以降、②事件について任意で取り調べられた。他方、甲の妻は、4月10日、弁護士Aを①事件の弁護人として選任し、5月4日、弁護士Bを②事件の弁護人として選任した。この場合、5月5日の弁護人Bによる接見について、指定権を行使することはできない。
(正答)〇
(解説)
39条は、1項において、「身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人…と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。」と規定し、3項本文において、「検察官、検察事務官又は司法警察職員(司法警察員及び司法巡査をいう。以下同じ。)は、捜査のため必要があるときは、公訴の提起前に限り、第1項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。」と規定している。
そして、本肢においては、①事件は5月5日現在、すでに起訴されていることから、「公訴の提起前」に当たらず、①事件を理由に接見指定することはできない。また、②事件については、5月5日現在、未だ任意で取り調べが行われている段階なので、甲は「身体の拘束を受けている…被疑者」(1項)とはいえず、弁護士Bによる接見は「第1項の接見」(3項本文)に当たらない。そのため、②事件を理由に甲は接見指定することもできない。
したがって、5月5日の弁護人Bによる接見について、指定権を行使することはできない。
39条は、1項において、「身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人…と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。」と規定し、3項本文において、「検察官、検察事務官又は司法警察職員(司法警察員及び司法巡査をいう。以下同じ。)は、捜査のため必要があるときは、公訴の提起前に限り、第1項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。」と規定している。
そして、本肢においては、①事件は5月5日現在、すでに起訴されていることから、「公訴の提起前」に当たらず、①事件を理由に接見指定することはできない。また、②事件については、5月5日現在、未だ任意で取り調べが行われている段階なので、甲は「身体の拘束を受けている…被疑者」(1項)とはいえず、弁護士Bによる接見は「第1項の接見」(3項本文)に当たらない。そのため、②事件を理由に甲は接見指定することもできない。
したがって、5月5日の弁護人Bによる接見について、指定権を行使することはできない。
(H21 司法 第28問 ア)
弁護人は、身体の拘束を受けている被疑者と立会人なくして接見することができるが、裁判官からその接見を禁じられたときには、被疑者と接見することができない。
弁護人は、身体の拘束を受けている被疑者と立会人なくして接見することができるが、裁判官からその接見を禁じられたときには、被疑者と接見することができない。
(正答)✕
(解説)
39条1項は、「身体の拘束を受けている…被疑者は、弁護人…と立会人なくして接見…することができる。」と規定している。そして、207条1項本文が準用している81条1項本文は、「裁判所は、…勾留されている被告人と第39条第1項に規定する者以外の者との接見を禁じ…ることができる。」と規定している。そのため、弁護人は「第39条第1項に規定する者」に当たり、81条1項本文の適用がない。
したがって、弁護人は、身体の拘束を受けている被疑者と立会人なくして接見することができ、裁判官からその接見を禁じられることはない。
39条1項は、「身体の拘束を受けている…被疑者は、弁護人…と立会人なくして接見…することができる。」と規定している。そして、207条1項本文が準用している81条1項本文は、「裁判所は、…勾留されている被告人と第39条第1項に規定する者以外の者との接見を禁じ…ることができる。」と規定している。そのため、弁護人は「第39条第1項に規定する者」に当たり、81条1項本文の適用がない。
したがって、弁護人は、身体の拘束を受けている被疑者と立会人なくして接見することができ、裁判官からその接見を禁じられることはない。
(H22 司法 第25問 ウ)
被疑者甲の弁護人乙がする、G警察署の留置施設に勾留されている被疑者甲との接見には、法令上の根拠がない。
被疑者甲の弁護人乙がする、G警察署の留置施設に勾留されている被疑者甲との接見には、法令上の根拠がない。
(正答)✕
(解説)
39条1項は、「身体の拘束を受けている…被疑者は、弁護人…と立会人なくして接見…することができる。」と規定している。
そして、本肢における甲は、G警察署の留置施設に勾留されていることから「身体の拘束を受けている…被疑者」に当たる。
したがって、被疑者甲の弁護人乙がする、G警察署の留置施設に勾留されている被疑者甲との接見には、法令上の根拠がある。
39条1項は、「身体の拘束を受けている…被疑者は、弁護人…と立会人なくして接見…することができる。」と規定している。
そして、本肢における甲は、G警察署の留置施設に勾留されていることから「身体の拘束を受けている…被疑者」に当たる。
したがって、被疑者甲の弁護人乙がする、G警察署の留置施設に勾留されている被疑者甲との接見には、法令上の根拠がある。
(H22 司法 第26問 ウ)
身体の拘束を受けている被疑者については、逃亡のおそれや罪証隠滅のおそれがあることから、検察官は、第1回の公判期日まで、弁護人との接見の日時、場所及び時間を指定することができる。
身体の拘束を受けている被疑者については、逃亡のおそれや罪証隠滅のおそれがあることから、検察官は、第1回の公判期日まで、弁護人との接見の日時、場所及び時間を指定することができる。
(正答)✕
(解説)
39条3項本文は、「検察官…は、捜査のため必要があるときは、公訴の提起前に限り、第1項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。」と規定している。
そして、第1回公判期日までの期間は「公訴の提起前」には当たらない。
したがって、身体の拘束を受けている被疑者について、検察官は、第1回の公判期日まで、弁護人との接見の日時、場所及び時間を指定することができない。
39条3項本文は、「検察官…は、捜査のため必要があるときは、公訴の提起前に限り、第1項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。」と規定している。
そして、第1回公判期日までの期間は「公訴の提起前」には当たらない。
したがって、身体の拘束を受けている被疑者について、検察官は、第1回の公判期日まで、弁護人との接見の日時、場所及び時間を指定することができない。
(H22 司法 第26問 オ)
弁護人は、接見交通権を有しているので、被疑者と立会人なくして接見することができるが、物の授受については、意思や情報の伝達とは関係ないので、被疑者と物の授受をすることはできない。
弁護人は、接見交通権を有しているので、被疑者と立会人なくして接見することができるが、物の授受については、意思や情報の伝達とは関係ないので、被疑者と物の授受をすることはできない。
(正答)✕
(解説)
39条1項は、「身体の拘束を受けている…被疑者は、弁護人…と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。」と規定している。
したがって、弁護人は、接見交通権を有しているので、被疑者と立会人なくして接見することができ、被疑者と物の授受をすることもできる。
39条1項は、「身体の拘束を受けている…被疑者は、弁護人…と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。」と規定している。
したがって、弁護人は、接見交通権を有しているので、被疑者と立会人なくして接見することができ、被疑者と物の授受をすることもできる。
(H24 予備 第16問 エ)
検察官が弁護人に対して行う接見の日時の指定は、刑事訴訟法上、起訴前は認められているが、起訴後は認められていない。
検察官が弁護人に対して行う接見の日時の指定は、刑事訴訟法上、起訴前は認められているが、起訴後は認められていない。
(正答)〇
(解説)
39条3項本文は、「検察官…は、…公訴の提起前に限り、第1項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。」と規定している。
そして、起訴前は「公訴の提起前」に当たるものの、起訴後は「公訴の提起後」に当たらない。
したがって、検察官が弁護人に対して行う接見の日時の指定は、刑事訴訟法上、起訴前は認められているが、起訴後は認められていない。
39条3項本文は、「検察官…は、…公訴の提起前に限り、第1項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。」と規定している。
そして、起訴前は「公訴の提起前」に当たるものの、起訴後は「公訴の提起後」に当たらない。
したがって、検察官が弁護人に対して行う接見の日時の指定は、刑事訴訟法上、起訴前は認められているが、起訴後は認められていない。
(H24 司法 第25問 ウ)
起訴された被告事件のみで勾留されている被告人と弁護人との接見に関し、その日時、場所及び時間を指定することは、検察官の権限として認められていない。
起訴された被告事件のみで勾留されている被告人と弁護人との接見に関し、その日時、場所及び時間を指定することは、検察官の権限として認められていない。
(正答)〇
(解説)
39条3項本文は、「検察官…は、捜査のため必要があるときは、公訴の提起前に限り、第1項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。」と規定している。
39条3項本文は、「検察官…は、捜査のため必要があるときは、公訴の提起前に限り、第1項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。」と規定している。
(H26 予備 第25問 イ)
弁護士は、被疑者の弁護人に選任されない限り、逮捕又は勾留された被疑者と立会人なくして接見することはできない。
弁護士は、被疑者の弁護人に選任されない限り、逮捕又は勾留された被疑者と立会人なくして接見することはできない。
(正答)✕
(解説)
39条1項は、「身体の拘束を受けている…被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者…と立会人なくして接見…することができる。」と規定している。
したがって、弁護士は、被疑者の弁護人に選任されていなくとも、弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者である限り、逮捕又は勾留された被疑者と立会人なくして接見することはできる。
39条1項は、「身体の拘束を受けている…被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者…と立会人なくして接見…することができる。」と規定している。
したがって、弁護士は、被疑者の弁護人に選任されていなくとも、弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者である限り、逮捕又は勾留された被疑者と立会人なくして接見することはできる。
(H26 司法 第31問 ア)
勾留中の被告人甲は、傷害の公訴事実により、H地方裁判所に起訴されるとともに、H地方裁判所裁判官から接見禁止の裁判を受けた。①その後、被告人甲の弁護人に選任されたAは、H拘置所において、被告人甲と接見し、正当防衛の主張をする弁護方針を立てた。
①の接見は、接見禁止の裁判を受けた被告人に対する接見であるので、立会人が付いた接見である。
勾留中の被告人甲は、傷害の公訴事実により、H地方裁判所に起訴されるとともに、H地方裁判所裁判官から接見禁止の裁判を受けた。①その後、被告人甲の弁護人に選任されたAは、H拘置所において、被告人甲と接見し、正当防衛の主張をする弁護方針を立てた。
①の接見は、接見禁止の裁判を受けた被告人に対する接見であるので、立会人が付いた接見である。
(正答)✕
(解説)
39条1項は、「身体の拘束を受けている被告人…は、弁護人…と立会人なくして接見…することができる。」と規定している。
そして本肢における甲は、勾留中であるので「身体の拘束を受けている被告人」に当たり、弁護人と立会人なくして接見することができる。
したがって、①の接見は、接見禁止の裁判を受けた被告人に対する接見であるが、立会人が付いていない接見である。
39条1項は、「身体の拘束を受けている被告人…は、弁護人…と立会人なくして接見…することができる。」と規定している。
そして本肢における甲は、勾留中であるので「身体の拘束を受けている被告人」に当たり、弁護人と立会人なくして接見することができる。
したがって、①の接見は、接見禁止の裁判を受けた被告人に対する接見であるが、立会人が付いていない接見である。
(R3 予備 第18問 ア)
鑑定留置されている被疑者は、弁護人又は弁護人となろうとする者と立会人なくして接見することができる。
鑑定留置されている被疑者は、弁護人又は弁護人となろうとする者と立会人なくして接見することができる。
(正答)〇
(解説)
39条1項は、「身体の拘束を受けている…被疑者は、弁護人又は…弁護人となろうとする者…と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。」と規定している。
そして、鑑定留置されている被疑者は「身体の拘束を受けている…被疑者」に当たる。
したがって、鑑定留置されている被疑者は、弁護人又は弁護人となろうとする者と立会人なくして接見することができる。
39条1項は、「身体の拘束を受けている…被疑者は、弁護人又は…弁護人となろうとする者…と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。」と規定している。
そして、鑑定留置されている被疑者は「身体の拘束を受けている…被疑者」に当たる。
したがって、鑑定留置されている被疑者は、弁護人又は弁護人となろうとする者と立会人なくして接見することができる。