①定款をもって株式の譲渡につき取締役会の承認を要する旨定められている場合に、その承認を得ないで株式が譲渡されても、その譲渡は、譲渡当事者間においては有効である。
②株式を譲渡担保に供することは、127条にいう株式の譲渡に当たる。
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株式(株式の譲渡等)
取締役会の承認を欠く譲渡制限株式の当事者間での有効性 最二小判昭和48年6月15日
概要
判例
事案:①取締役会の承認を得ないで譲渡制限株式の譲渡が行われた場合に、その譲渡が譲渡当事者間で有効か、②株式を譲渡担保に供することは、127条にいう株式の譲渡に当たるかが問題となった。
判旨:①「商法204条1項但書(現:会社法107条2項1号、108条2項4号)は、株式の譲渡につき、定款をもって取締役会の承認を要する旨定めることを妨げないと規定し、株式の譲渡性の制限を許しているが、その立法趣旨は、もっぱら会社にとって好ましくない者が株主となることを防止することにあると解される。 そして、右のような譲渡制限の趣旨と、一方株式の譲渡が本来自由であるべきこととに鑑みると、定款に前述のような定めがある場合に取締役会の承認をえずになされた株式の譲渡は、会社に対する関係では効力を生じないが、譲渡当事者間においては有効であると解するのが相当である。」
②「株式を譲渡担保に供することは、商法204条1項(現:会社法127条)にいう株式の譲渡にあたると解すべきである…。」
判旨:①「商法204条1項但書(現:会社法107条2項1号、108条2項4号)は、株式の譲渡につき、定款をもって取締役会の承認を要する旨定めることを妨げないと規定し、株式の譲渡性の制限を許しているが、その立法趣旨は、もっぱら会社にとって好ましくない者が株主となることを防止することにあると解される。 そして、右のような譲渡制限の趣旨と、一方株式の譲渡が本来自由であるべきこととに鑑みると、定款に前述のような定めがある場合に取締役会の承認をえずになされた株式の譲渡は、会社に対する関係では効力を生じないが、譲渡当事者間においては有効であると解するのが相当である。」
②「株式を譲渡担保に供することは、商法204条1項(現:会社法127条)にいう株式の譲渡にあたると解すべきである…。」
過去問・解説
(H24 共通 第39問 イ)
譲渡制限株式について、会社の承認を得ないで譲渡がされた場合、その譲渡は、譲渡当事者間において、その効力を有しない。
譲渡制限株式について、会社の承認を得ないで譲渡がされた場合、その譲渡は、譲渡当事者間において、その効力を有しない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判昭48.6.15)は、「株式の譲渡につき、定款をもって取締役会の承認を要する旨…定めがある場合に取締役会の承認をえずになされた株式の譲渡は、会社に対する関係では効力を生じないが、譲渡当事者間においては有効である…。」としている。
判例(最判昭48.6.15)は、「株式の譲渡につき、定款をもって取締役会の承認を要する旨…定めがある場合に取締役会の承認をえずになされた株式の譲渡は、会社に対する関係では効力を生じないが、譲渡当事者間においては有効である…。」としている。
(H26 司法 第40問 ウ)
会社の承認を得ないで譲渡制限株式を譲渡担保に供した場合には、その譲渡担保権の設定は、契約当事者間においては有効である。
会社の承認を得ないで譲渡制限株式を譲渡担保に供した場合には、その譲渡担保権の設定は、契約当事者間においては有効である。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭48.6.15)は、「株式の譲渡につき、定款をもって取締役会の承認を要する旨…定めがある場合に取締役会の承認をえずになされた株式の譲渡は、会社に対する関係では効力を生じないが、譲渡当事者間においては有効であると解するのが相当である。…株式を譲渡担保に供することは、商法204条1項(現:会社法127条)にいう株式の譲渡にあたる…。」としている。
判例(最判昭48.6.15)は、「株式の譲渡につき、定款をもって取締役会の承認を要する旨…定めがある場合に取締役会の承認をえずになされた株式の譲渡は、会社に対する関係では効力を生じないが、譲渡当事者間においては有効であると解するのが相当である。…株式を譲渡担保に供することは、商法204条1項(現:会社法127条)にいう株式の譲渡にあたる…。」としている。
(R3 予備 第17問 イ)
判例の趣旨によれば、株券を発行する株式会社の株主が当該株式会社の事前の承認を得ることなくその発行する譲渡制限株式を譲渡する旨の合意をして株券を交付した場合には、当該譲渡は、当該株式会社に対する関係では効力を生じないが、当事者間では有効である。
判例の趣旨によれば、株券を発行する株式会社の株主が当該株式会社の事前の承認を得ることなくその発行する譲渡制限株式を譲渡する旨の合意をして株券を交付した場合には、当該譲渡は、当該株式会社に対する関係では効力を生じないが、当事者間では有効である。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭48.6.15)は、「株式の譲渡につき、定款をもって取締役会の承認を要する旨…定めがある場合に取締役会の承認をえずになされた株式の譲渡は、会社に対する関係では効力を生じないが、譲渡当事者間においては有効である…。」としている。
判例(最判昭48.6.15)は、「株式の譲渡につき、定款をもって取締役会の承認を要する旨…定めがある場合に取締役会の承認をえずになされた株式の譲渡は、会社に対する関係では効力を生じないが、譲渡当事者間においては有効である…。」としている。
総合メモ
一人会社の株主がした取締役会の承認を欠く譲渡制限株式の譲渡 最三小判平成5年3月30日
概要
いわゆる1人会社の株主がした株式譲渡は、定款所定の取締役会の承認がなくても、会社に対する関係においても有効である。
判例
事案:いわゆる1人会社の株主が定款所定の取締役会の承認を得ないで株式譲渡をした場合に、この譲渡が有効であるかが問題となった。
判旨:「商法204条1項ただし書(現:会社法107条1項1号)が、株式の譲渡につき定款をもって取締役会の承認を要する旨を定めることを妨げないと規定している趣旨は、専ら会社にとって好ましくない者が株主となることを防止し、もって譲渡人以外の株主の利益を保護することにあると解される…から、本件のようないわゆる1人会社の株主がその保有する株式を他に譲渡した場合には、定款所定の取締役会の承認がなくとも、その譲渡は、会社に対する関係においても有効と解するのが相当である。」
判旨:「商法204条1項ただし書(現:会社法107条1項1号)が、株式の譲渡につき定款をもって取締役会の承認を要する旨を定めることを妨げないと規定している趣旨は、専ら会社にとって好ましくない者が株主となることを防止し、もって譲渡人以外の株主の利益を保護することにあると解される…から、本件のようないわゆる1人会社の株主がその保有する株式を他に譲渡した場合には、定款所定の取締役会の承認がなくとも、その譲渡は、会社に対する関係においても有効と解するのが相当である。」
過去問・解説
(H25 司法 第38問 エ)
判例の趣旨によれば、取締役会設置会社の唯一の株主がその保有する譲渡制限株式を他に譲渡した場合には、取締役会の決議による承認がないときであっても、その譲渡は、当事者間だけではなく、会社に対する関係においても、有効である。
判例の趣旨によれば、取締役会設置会社の唯一の株主がその保有する譲渡制限株式を他に譲渡した場合には、取締役会の決議による承認がないときであっても、その譲渡は、当事者間だけではなく、会社に対する関係においても、有効である。
(正答)〇
(解説)
判例(最判平5.3.30)は、「いわゆる1人会社の株主がその保有する株式を他に譲渡した場合には、定款所定の取締役会の承認がなくとも、その譲渡は、会社に対する関係においても有効…である。」としている。
判例(最判平5.3.30)は、「いわゆる1人会社の株主がその保有する株式を他に譲渡した場合には、定款所定の取締役会の承認がなくとも、その譲渡は、会社に対する関係においても有効…である。」としている。
(H29 予備 第17問 ウ)
譲渡による株式の取得について取締役会の承認を要する旨の定款の定めを設けている取締役会設置会社における株式の取得に関し、判例の趣旨によれば、いわゆる1人会社であっても、取締役会の承認がない限り、譲渡制限株式の譲渡は、会社に対し、その効力を有しない。
譲渡による株式の取得について取締役会の承認を要する旨の定款の定めを設けている取締役会設置会社における株式の取得に関し、判例の趣旨によれば、いわゆる1人会社であっても、取締役会の承認がない限り、譲渡制限株式の譲渡は、会社に対し、その効力を有しない。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平5.3.30)は、「いわゆる1人会社の株主がその保有する株式を他に譲渡した場合には、定款所定の取締役会の承認がなくとも、その譲渡は、会社に対する関係においても有効…である。」としている。
判例(最判平5.3.30)は、「いわゆる1人会社の株主がその保有する株式を他に譲渡した場合には、定款所定の取締役会の承認がなくとも、その譲渡は、会社に対する関係においても有効…である。」としている。
総合メモ
従業員持株制度に基づいて取得した株式を退職時に額面額で取締役会の指定する者に譲渡する旨の会社と従業員との合意の有効性 最三小判平成7年4月25日
概要
従業員持株制度に基づいて取得した株式を退職時に額面額で取締役会の指定する者に譲渡する旨の会社と従業員との合意は有効である。
判例
事案:従業員持株制度に基づいて取得した株式を、退職時に額面額で取締役会の指定する者に譲渡する旨の、会社と従業員との合意が有効であるかが問題となった。
判旨:「被上告会社は、…従業員持株制度を導入した、…上告人らは、いずれも被上告会社の従業員であったが、…右制度の趣旨、内容を了解した上で被上告会社の株式を額面額で取得し、その際、被上告会社との間で、退職に際しては、同制度に基づいて取得した株式を額面額で取締役会の指定する者に譲渡する旨の合意(以下『本件合意』という。)をした、…本件合意は、商法204条1項(現:会社法127条)に違反するものではなく、公序良俗にも反しないから有効であ…る。」
判旨:「被上告会社は、…従業員持株制度を導入した、…上告人らは、いずれも被上告会社の従業員であったが、…右制度の趣旨、内容を了解した上で被上告会社の株式を額面額で取得し、その際、被上告会社との間で、退職に際しては、同制度に基づいて取得した株式を額面額で取締役会の指定する者に譲渡する旨の合意(以下『本件合意』という。)をした、…本件合意は、商法204条1項(現:会社法127条)に違反するものではなく、公序良俗にも反しないから有効であ…る。」
過去問・解説
(H26 司法 第40問 エ)
会社と従業員との間で、従業員の退職に際してはその有する当該会社の譲渡制限株式を会社の指定する者に譲渡する旨の合意をした場合には、その合意は、無効である。
会社と従業員との間で、従業員の退職に際してはその有する当該会社の譲渡制限株式を会社の指定する者に譲渡する旨の合意をした場合には、その合意は、無効である。
(正答)✕
(解説)
判例(最判平7.4.25)は、「被上告会社は、…従業員持株制度を導入した、…上告人らは、いずれも被上告会社の従業員であったが、…右制度の趣旨、内容を了解した上で被上告会社の株式を額面額で取得し、その際、被上告会社との間で、退職に際しては、同制度に基づいて取得した株式を額面額で取締役会の指定する者に譲渡する旨の合意(以下『本件合意』という。)をした、…本件合意は、商法204条1項(現:会社法127条)に違反するものではなく、公序良俗にも反しないから有効であ…る。」としている。
判例(最判平7.4.25)は、「被上告会社は、…従業員持株制度を導入した、…上告人らは、いずれも被上告会社の従業員であったが、…右制度の趣旨、内容を了解した上で被上告会社の株式を額面額で取得し、その際、被上告会社との間で、退職に際しては、同制度に基づいて取得した株式を額面額で取締役会の指定する者に譲渡する旨の合意(以下『本件合意』という。)をした、…本件合意は、商法204条1項(現:会社法127条)に違反するものではなく、公序良俗にも反しないから有効であ…る。」としている。