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訴訟(募集株式の発行等の無効の訴え)
新株発行無効の訴えにおいて出訴期間経過後に新たな無効事由を追加して主張することの可否 最二小判平成6年7月18日
概要
新株発行無効の訴えにおいて、828条1項2号所定の出訴期間経過後に新たな無効事由を追加して主張することは、許されない。
判例
事案:新株発行無効の訴えにおいて、828条1項2号所定の出訴期間経過後に新たな無効事由を追加して主張することが許されるかが問題となった。
判旨:「新株発行の無効の訴えにおいて、商法280条の15第1項(現:会社法828条1項2号)の出訴期間経過後に新たな無効の事由を追加して主張することは許されないものと解するのが相当である。けだし、右規定が出訴期間を新株発行の日から6箇月内に制限したのは、新株発行に伴う複雑な法律関係を早期に確定することにあるところ、新たな無効の事由を右期間後も主張することができるものとすると、右の法律関係が不安定になり右規定の趣旨が没却されることになるから、右規定は無効の事由の主張をも制限したものと解するのが相当であるからである…。」
判旨:「新株発行の無効の訴えにおいて、商法280条の15第1項(現:会社法828条1項2号)の出訴期間経過後に新たな無効の事由を追加して主張することは許されないものと解するのが相当である。けだし、右規定が出訴期間を新株発行の日から6箇月内に制限したのは、新株発行に伴う複雑な法律関係を早期に確定することにあるところ、新たな無効の事由を右期間後も主張することができるものとすると、右の法律関係が不安定になり右規定の趣旨が没却されることになるから、右規定は無効の事由の主張をも制限したものと解するのが相当であるからである…。」
総合メモ
公告又は通知を欠く新株発行の効力 最三小判平成9年1月28日
概要
新株発行に関する事項について201条3項、4項に定める通知又は公告を欠くことは、新株発行差止請求をしたとしても差止めの事由がないためにこれが許容されないと認められる場合でない限り、新株発行の無効原因となる。
判例
事案:新株発行に関する事項について201条3項、4項に定める通知又は公告を欠くことが、新株発行の無効原因となるかが問題となった。
判旨:「新株発行に関する事項の公示(…280条の3の2(現:会社法201条3項、4項)に定める公告又は通知)は、株主が新株発行差止請求権(…280条の10(現:会社法210条))を行使する機会を保障することを目的として会社に義務付けられたものであるから…、新株発行に関する事項の公示を欠くことは、新株発行差止請求をしたとしても差止めの事由がないためにこれが許容されないと認められる場合でない限り、新株発行の無効原因となると解するのが相当であ…る…。」
判旨:「新株発行に関する事項の公示(…280条の3の2(現:会社法201条3項、4項)に定める公告又は通知)は、株主が新株発行差止請求権(…280条の10(現:会社法210条))を行使する機会を保障することを目的として会社に義務付けられたものであるから…、新株発行に関する事項の公示を欠くことは、新株発行差止請求をしたとしても差止めの事由がないためにこれが許容されないと認められる場合でない限り、新株発行の無効原因となると解するのが相当であ…る…。」
過去問・解説
(H28 予備 第18問 ア)
会社法上の公開会社における募集株式の発行に関し、判例の趣旨によれば、募集事項の株主に対する通知又は公告をいずれも欠いたことは、募集株式の発行差止請求をしたとしても差止めの事由がないためにこれが許容されないと認められる場合でない限り、募集株式の発行の無効原因となる。なお、募集株式を引き受けようとする者がその総数の引受けを行う契約を締結する場合は、考慮しないものとする。
会社法上の公開会社における募集株式の発行に関し、判例の趣旨によれば、募集事項の株主に対する通知又は公告をいずれも欠いたことは、募集株式の発行差止請求をしたとしても差止めの事由がないためにこれが許容されないと認められる場合でない限り、募集株式の発行の無効原因となる。なお、募集株式を引き受けようとする者がその総数の引受けを行う契約を締結する場合は、考慮しないものとする。
(正答)〇
(解説)
判例(最判平9.1.28)は、「新株発行に関する事項の公示を欠くことは、新株発行差止請求をしたとしても差止めの事由がないためにこれが許容されないと認められる場合でない限り、新株発行の無効原因となる…。」としている。
判例(最判平9.1.28)は、「新株発行に関する事項の公示を欠くことは、新株発行差止請求をしたとしても差止めの事由がないためにこれが許容されないと認められる場合でない限り、新株発行の無効原因となる…。」としている。