②せん動は、公共の安全を脅かす現住建造物等放火罪、騒擾罪等の重大犯罪をひき起こす可能性のある社会的に危険な行為であるから、公共の福祉に反し、表現の自由の保護を受けるに値しないものとして、制限を受けるのはやむを得ないものであるから、せん動を処罰対象とする破壊活動防止法39条及び40条は憲法21条1項に違反しない。
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破防法違反事件 最二小判平成2年9月28日
概要
②せん動は、公共の安全を脅かす現住建造物等放火罪、騒擾罪等の重大犯罪をひき起こす可能性のある社会的に危険な行為であるから、公共の福祉に反し、表現の自由の保護を受けるに値しないものとして、制限を受けるのはやむを得ないものであるから、せん動を処罰対象とする破壊活動防止法39条及び40条は憲法21条1項に違反しない。
判例
過去問・解説
(H30 司法 第3問 ウ)
破壊活動防止法第39条及び第40条のせん動罪は、政治目的をもって、所定の犯罪のせん動をすることを処罰するものであるが、せん動として外形に現れた客観的な行為を処罰の対象とするもので、行為の基礎となった思想、信条を処罰するものではないから、せん動罪が政治思想を処罰するもので憲法第19条に違反するとの主張は前提を欠く。
(正答) 〇
(解説)
破防法違反事件判決(最判平2.9.28)は、「破壊活動防止法39条及び40条のせん動罪は、政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、又はこれに反対する目的…をもって、各条所定の犯罪のせん動をすることを処罰するものであるが、せん動として外形に現れた客観的な行為を処罰の対象とするものであって、行為の基礎となった思想、信条を処罰するものでないことは、各条の規定自体から明らかであるから、所論は前提を欠き、適法な上告理由に当たらない。」としている。
(R3 予備 第3問 イ)
犯罪ないし違法行為のせん動は、表現活動としての性質を有するが、具体的事情の下、そのせん動が重大な害悪を生じさせる蓋然性が高く、その害悪の発生が差し迫っていると認められる場合であれば、公共の福祉に反し、表現の自由の保護を受けるに値しないものとして、制限を受けるのはやむを得ない。
(正答)✕
(解説)
破防法違反事件判決(最判平2.9.28)は、「表現活動といえども、絶対無制限に許容されるものではなく、公共の福祉に反し、表現の自由の限界を逸脱するときには、制限を受けるのはやむを得ないものであるところ、右のようなせん動は、公共の安全を脅かす現住建造物等放火罪、騒擾罪等の重大犯罪をひき起こす可能性のある社会的に危険な行為であるから、公共の福祉に反し、表現の自由の保護を受けるに値しないものとして、制限を受けるのはやむを得ないものというべきであり、右のようなせん動を処罰することが憲法21条1項に違反するものでない…。」と、せん動を制限するに当たり、重大な害悪を生じさせる蓋然性が高く、その害悪の発生が差し迫っていることを要求していない。