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短答条文

財政

第83条

条文
第83条(財政処理の基本原則)
 国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。
過去問・解説
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総合メモ

第84条

条文
第84条(課税)
 あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。
過去問・解説
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第85条

条文
第85条(国費の支出及び国の債務負担)
 国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。
過去問・解説
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第86条

条文
第86条(予算)
 内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。
過去問・解説
(H18 司法 第8問 エ)
日本国憲法には、予算と法律が不一致の場合に関する規定は設けられていない。年度途中に予算に計上されていない経費を要する法律が成立した場合、内閣は、補正予算、経費流用、予備費などの予算措置を採るべき義務を負い、当該法律の執行が緊急を要するときには、事後に国会の承認を経ることを条件に、これらの予算措置のいずれであっても内閣の責任で選択して執行することができる。

(正答)  

(解説)
財政法29条柱書は、補正予算について、「内閣は…予算作成の手続に準じ」作成・提出できる。そして、予算作成の手続きは、憲法86条で「国会…の審議を受け議決を経なければならない」と規定している。したがって、緊急を要するときであっても、事後に国会の承認を経ることを条件に、補正予算を内閣の責任で選択して執行することはできない。
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第87条

条文
第87条(予備費)
① 予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。
② すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。
過去問・解説
(H29 司法 第19問 ウ)
国費を支出するには国会の議決に基づくことを必要とするが、国費の支出に関する国会の議決は使途の確定した支出についてなされるべきものであるから、使途が未確定である予備費を設けることについては国会の議決を要しない。

(正答)  

(解説)
憲法87条1項は、「予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け…ることができる」と規定している。したがって、予備費を設けることについて国会の議決が必要である。

(H30 共通 第15問 ウ)
憲法改正の発議及び予備費支出の承諾については、議決において衆議院の優越はなく、両議院の議決は対等である。

(正答)  

(解説)
憲法96条1項は、憲法改正の発議について、「各議院の総議員の3分の2以上の賛成」が必要であると規定している。また、憲法87条2項は、予備費支出の承諾は、「内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない」と規定している。したがって、憲法改正の発議及び予備費支出の承諾については、議決において衆議院の優越はなく、両議院の議決は対等である。

(R4 司法 第18問 イ)
予備費は、予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基づいて設けられ、内閣の責任で支出されるものである。そのため、内閣は、その支出について、事後に国会の承諾を求める必要はない。

(正答)  

(解説)
憲法87条2項は、「すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない」と規定している。
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第88条

条文
第88条(皇室財産・皇室の費用)
 すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない。
過去問・解説
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第89条

条文
第89条(公の財産の支出又は利用の制限)
 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。
過去問・解説
(R7 司法 第18問 ア)
慈善、教育若しくは博愛の事業に対する公的な援助は一般的には公の利益に沿うものであるが、公財産の濫費を防ぐ必要があり、これが憲法第89条後段の趣旨であると考える立場からは、「公の支配」に属することの意味を厳格かつ狭義に解さざるを得ない。

(正答)

(解説)
89条後段は、「公金その他の公の財産は、…公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。」と規定している。
89条後段における「公の支配」について、本肢のように考える見解は、「公の支配に属する」を、「国または地方公共団体の一定の監督が及んでいれば足りる」というように、緩やかかつ広義に解するものである(芦部信喜「憲法」第8版・高橋和之補訂392頁)。

(R7 司法 第18問 イ)
憲法第89条後段の趣旨を、私的な事業への不当な公権力の支配が及ぶことを防止するところにあるとする立場は、団体への公的助成が合憲であるためには、国又は地方公共団体が、業務や会計の状況に関し報告を徴したり、予算について必要な変更をすべき旨を勧告する程度の監督権があれば足りるとするものであり、「公の支配」に属することの意味を緩やかかつ広義に解することとなる。

(正答)

(解説)
89条後段は、「公金その他の公の財産は、…公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。」と規定している。
89条後段における「公の支配」について、本肢のように考える見解は、一般に、「公の支配に属する」を、「その事業の予算を定め、その執行を監督し、さらにその人事に関与するなど、その事業の根本的方向に重大な影響を及ぼすことのできる権力を有すること」というように、厳格かつ狭義に解するものである(芦部信喜「憲法」第8版・高橋和之補訂391頁)。

(R7 司法 第18問 ウ)
「公の支配」に属することの意味を厳格かつ狭義に解する立場からは、国が私立学校に対して補助金を支出すること(いわゆる私学助成)は、監督官庁が私立学校に対してその自主性が失われる程度に達するような人事・予算上の権限を有しているとはいえないことから、違憲の疑いがあることとなる。

(正答)

(解説)
89条後段は、「公金その他の公の財産は、…公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。」と規定している。
89条後段の「公の支配」に属することの意味を厳格かつ狭義に解する見解は、私学助成について、監督官庁が事業の自主性が失われる程度に達しない権限を有するだけでは、「公の支配に属する」と言えず、その事業に対する助成は違憲である疑いがあるとされている(芦部信喜「憲法」第8版・高橋和之補訂391~392頁)。
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第90条

条文
第90条(決算検査、会計検査院)
① 国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。
② 会計検査院の組織及び権限は、法律でこれを定める。
過去問・解説
(R1 司法 第17問 エ)
内閣は、毎年、国会に対し決算を提出するほか、定期に、少なくとも毎年1回、国会及び国民に対して財政状況を報告しなければならない。

(正答)  

(解説)
憲法90条1項は、「国の…決算は、すべて毎年…検査し、内閣は、次の年度に、…これを国会に提出しなければならない」と規定している。そして、憲法91条は、「内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年1回、国の財政状況について報告しなければならない」と規定している。
総合メモ

第91条

条文
第91条(財政状況の報告)
 内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年1回、国の財政状況について報告しなければならない。
過去問・解説
(H20 司法 第18問 エ)
内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年1回、国の財政状況について報告しなければならないが、国会に対しては、毎会計年度予算及び決算を提出しているから、この報告に関しては、成立した予算及び決算を国民に対して報告すれば足りる。

(正答)  

(解説)
憲法91条は、「内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年1回、国の財政状況について報告しなければならない」と規定している。そして、財政法46条2項は、「内閣は、…予算使用の状況、国庫の状況その他財政の状況について、国会及び国民に報告しなければならない」と規定している。したがって、「国の財政状況」とは、成立した予算及び決算に限られない。
総合メモ