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短答条文

憲法改正

第96条

条文
第96条(改正の手続、その公布)
① この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
② 憲法改正について前項の承認を経たときは、天皇は、国民の名で、この憲法と一体を成すものとして、直ちにこれを公布する。
過去問・解説
全体の正答率 : 66.6%

(H18 司法 第14問 ア)
国会が発議した憲法改正案は国民の承認を得なければならないが、憲法上は、必ず特別の国民投票が実施されなければならないわけではなく、例えば、参議院議員通常選挙の際に国民の投票を求めることも認められている。

(正答)〇

(解説)
憲法96条1項前段は、「この憲法の改正は、…国会が、これを発議し、国民…の承認を経なければならない。」と規定している。そして、その承認は「特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において」行われる必要がある(同項後段)。
したがって、憲法上は、必ず特別の国民投票が実施されなければならないわけではなく、「国会の定める選挙」である参議院議員通常選挙の際に国民の投票を求めることも認められる。


全体の正答率 : 58.6%

(H30 共通 第15問 ウ)
憲法改正の発議及び予備費支出の承諾については、議決において衆議院の優越はなく、両議院の議決は対等である。

(正答)〇

(解説)
憲法96条1項は、憲法改正の発議について、「各議院の総議員の3分の2以上の賛成」が必要であると規定している。また、憲法87条2項は、予備費支出の承諾について、「内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない。」と規定している。そして、同項の承諾は、予算の議決とは異なり、憲法60条2項による衆議院の優越は認められない。
したがって、憲法改正の発議及び予備費支出の承諾については、議決において衆議院の優越はなく、両議院の議決は対等である。


全体の正答率 : 60.5%

(R3 予備 第10問 ウ)
参議院の緊急集会は、原則として国会の権能に属する全ての事項を扱うことができるが、各議院の総議員の3分の2以上の賛成による国会の発議が必要とされている憲法改正の発議を行うことはできない。

(正答)〇

(解説)
憲法96条1項は、憲法改正について、「各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議」すると規定している。そして、内閣が参議院の緊急集会を求めることができるのは、「国に緊急の必要があるとき」(憲法54条2項但書)に限られるが、憲法改正はこれに当たらない。
したがって、参議院の緊急集会は、憲法改正の発議を行うことができない。


全体の正答率 : 61.6%

(R4 司法 第20問 イ)
憲法改正は、国会が発議し、国民の承認を経ることによって成立するもので、国民主権に関わることから、特別の国民投票又は直近の衆議院議員総選挙の際に行われる投票においてその過半数の賛成を必要とする。

(正答)✕

(解説)
憲法96条1項は、憲法改正の承認について、「特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において」行われる必要があると規定している。
したがって、衆議院議員総選挙に限られない。


全体の正答率 : 41.1%

(R6 司法 第20問 ア)
憲法改正の手続は国会の発議により始まるが、国会法によれば、憲法改正原案の発議は、衆議院においては議員100人以上、参議院においては議員50人以上の賛成を要することとされ、法律案を発議する場合よりも、賛成議員数が加重されている。

(正答)〇

(解説)
憲法96条1項は、「この憲法の改正は、…国会が、これを発議」すると規定している。そして、国会法68条の2は、「議員が日本国憲法の改正案…の原案…を発議するには、…衆議院においては議員100人以上、参議院においては議員50人以上の賛成を要する。」と規定している。他方、国会法56条1項は、「議員が議案を発議するには、衆議院においては議員20人以上、参議院においては議員10人以上の賛成を要する。但し、予算を伴う法律案を発議するには、衆議院においては議員50人以上、参議院においては議員20人以上の賛成を要する。」と規定している。
したがって、憲法改正原案の発議は、法律案を発議する場合よりも、賛成議員数が加重されている。


全体の正答率 : 75%

(R8 共通 第20問 ア)
bの見解はaの見解の根拠となっているか。
a.憲法の定める改正手続に従いさえすれば、いかなる内容の改正を行うことも法的に可能である。 
b.憲法典における規定は、その内容にかかわらず、全て同一の法価値と形式的効力を有する。

(正答)〇

(解説)
bの見解のように、憲法典における全ての規定が、その内容にかかわらず同一の法価値と形式的効力を有するとすれば、憲法上、他の規定よりも上位に位置し憲法改正によっても変更することができない規定が存在するとはいえない。このことは、憲法の定める改正手続に従いさえすれば、いかなる内容の改正を行うことも法的に可能であるとするaの見解(憲法改正無限界説)の根拠となる。
したがって、bの見解はaの見解の根拠となっている。


全体の正答率 : 25%

(R8 共通 第20問 イ)
bの見解はaの見解の根拠となっているか。
a.憲法改正における国民による承認の要件として、憲法第96条第1項が定める「過半数」とは、有効投票数の過半数を意味する。 
b.積極的に賛成の意思表示をしたものが投票の過半数であることが、憲法改正のような重要事項には要請される。 

(正答)✕

(解説)
憲法第96条第1項が定める「過半数」を有効投票数の過半数と解するaの見解によれば、無効票等は過半数を算定する基礎から除外される。他方で、bの見解は、憲法改正のような重要事項について、単に有効投票数の過半数で足りるとするのではなく、より厳格に、無効票等を含む投票総数の過半数が積極的に賛成していることを要求する見解の論拠となる。
したがって、bの見解はaの見解の根拠となっていない。


全体の正答率 : 50%

(R8 共通 第20問 ウ)
bの見解はaの見解の根拠となっているか。
a.憲法改正案の原案を国会に提出する権限を、法律によって内閣に認めることは許される。 
b.憲法改正案の原案を国会に提出することは、憲法第96条第1項にいう「発議」の手続の一部を構成している。

(正答)✕

(解説)
憲法96条1項は、憲法改正を「国会が、これを発議し」と規定している。そして、bの見解のように、憲法改正案の原案を国会に提出することが「発議」の手続の一部を構成すると解する場合、原案提出も国会に属する権能となり、内閣がこれを行うことが予定されていないことになる。他方で、aの見解は、憲法改正案の原案を国会に提出する権限を法律によって内閣に認めることが許されるとするものである。
したがって、bの見解はaの見解の根拠となっていない。

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