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行政法 市立学校教諭が同一市内の他の中学校教諭に補する旨の転任処分を受けた場合において、当該処分がその身分、俸給等に異動を生ぜしめず、客観的、実際的見地からみて勤務場所、勤務内容等に不利益を伴うものでないとき 最一小判昭和61年10月23日
概要
市立学校教諭が同一市内の他の中学校教諭に補する旨の転任処分を受けた場合において、当該処分がその身分、俸給等に異動を生ぜしめず、客観的、実際的見地からみて勤務場所、勤務内容等に不利益を伴うものでないときは、他に特段の事情がない限り、右教諭は転任処分の取消を求める訴えの利益を有しない。
判例
事案:市立中学校教諭に対する同一市内中学校間における転任処分を対象とした取消訴訟において、訴えの利益が認められるかが問題となった。
判旨:「本件転任処分は、吹田二中教諭として勤務していた被上告人らを同一市内の他の中学校教諭に補する旨配置換えを命じたものにすぎず、被上告人らの身分、俸給等に異動を生ぜしめるものでないことはもとより、客観的また実際的見地からみても、被上告人らの勤務場所、勤務内容等においてなんらの不利益を伴うものでないことは、原判決の判示するとおりであると認められる。したがって、他に特段の事情の認められない本件においては、被上告人らについて本件転任処分の取消しを求める法律上の利益を肯認することはできないものといわなければならない(原判決のいう名誉の侵害は、事実上の不利益であって、本件転任処分の直接の法的効果ということはできない。)。 …してみると、本件転任処分の取消しを求める被上告人らの本件訴えは、いずれも不適法というべく、もし被上告人ら主張のごとき理由により本件転任処分が違法であり、これにより被上告人らの名誉・信用等がき損されたとするのであれが、国家賠償法に基づく損害賠償請求によってその救済を求めるべきものである。」
判旨:「本件転任処分は、吹田二中教諭として勤務していた被上告人らを同一市内の他の中学校教諭に補する旨配置換えを命じたものにすぎず、被上告人らの身分、俸給等に異動を生ぜしめるものでないことはもとより、客観的また実際的見地からみても、被上告人らの勤務場所、勤務内容等においてなんらの不利益を伴うものでないことは、原判決の判示するとおりであると認められる。したがって、他に特段の事情の認められない本件においては、被上告人らについて本件転任処分の取消しを求める法律上の利益を肯認することはできないものといわなければならない(原判決のいう名誉の侵害は、事実上の不利益であって、本件転任処分の直接の法的効果ということはできない。)。 …してみると、本件転任処分の取消しを求める被上告人らの本件訴えは、いずれも不適法というべく、もし被上告人ら主張のごとき理由により本件転任処分が違法であり、これにより被上告人らの名誉・信用等がき損されたとするのであれが、国家賠償法に基づく損害賠償請求によってその救済を求めるべきものである。」
過去問・解説
(H25 共通 第30問 ウ)
市立中学校の教諭に対する同一市内の中学校間の転任処分が、教諭の身分、俸給等に異動を生ぜしめず、客観的、実際的見地からみて勤務場所、勤務内容等に何らの不利益を伴わない場合には、他に特段の事情のない限り、教諭に当該転任処分の取消しを求める利益はない。
市立中学校の教諭に対する同一市内の中学校間の転任処分が、教諭の身分、俸給等に異動を生ぜしめず、客観的、実際的見地からみて勤務場所、勤務内容等に何らの不利益を伴わない場合には、他に特段の事情のない限り、教諭に当該転任処分の取消しを求める利益はない。
(正答)〇
(解説)
判例(最判昭61.10.23)は、本肢と同種の事案において、「本件転任処分は、吹田二中教諭として勤務していた被上告人らを同一市内の他の中学校教諭に補する旨配置換えを命じたものにすぎず、被上告人らの身分、俸給等に異動を生ぜしめるものでないことはもとより、客観的また実際的見地からみても、被上告人らの勤務場所、勤務内容等においてなんらの不利益を伴うものでない…。したがって、他に特段の事情の認められない本件においては、被上告人らについて本件転任処分の取消しを求める法律上の利益を肯認することはできないものといわなければならない…。」としている。
判例(最判昭61.10.23)は、本肢と同種の事案において、「本件転任処分は、吹田二中教諭として勤務していた被上告人らを同一市内の他の中学校教諭に補する旨配置換えを命じたものにすぎず、被上告人らの身分、俸給等に異動を生ぜしめるものでないことはもとより、客観的また実際的見地からみても、被上告人らの勤務場所、勤務内容等においてなんらの不利益を伴うものでない…。したがって、他に特段の事情の認められない本件においては、被上告人らについて本件転任処分の取消しを求める法律上の利益を肯認することはできないものといわなければならない…。」としている。