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総則
第1条
条文
第1条(目的等)
① この法律は、処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における公正の確保と透明性(行政上の意思決定について、その内容及び過程が国民にとって明らかであることをいう。第46条において同じ。)の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資することを目的とする。
② 処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関しこの法律に規定する事項について、他の法律に特別の定めがある場合は、その定めるところによる。
① この法律は、処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における公正の確保と透明性(行政上の意思決定について、その内容及び過程が国民にとって明らかであることをいう。第46条において同じ。)の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資することを目的とする。
② 処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関しこの法律に規定する事項について、他の法律に特別の定めがある場合は、その定めるところによる。
過去問・解説
(H23 司法 第23問 ア)
行政手続法は、国民の権利利益を保護することや行政運営における公正を確保することを目的としたものであって、行政上の意思決定における透明性の向上を図ることまでを目的としていない。
行政手続法は、国民の権利利益を保護することや行政運営における公正を確保することを目的としたものであって、行政上の意思決定における透明性の向上を図ることまでを目的としていない。
(正答)✕
(解説)
行手法1条1項は、行手法の目的として、「国民の権利利益の保護」と「行政運営における公正の確保」のほかに、「透明性(行政上の意思決定について、その内容及び過程が国民にとって明らかであること…。)」も掲げている。
したがって、行手法は、国民の権利利益を保護することや行政運営における公正を確保することのみならず、行政上の意思決定における透明性の向上を図ることも目的としている。
行手法1条1項は、行手法の目的として、「国民の権利利益の保護」と「行政運営における公正の確保」のほかに、「透明性(行政上の意思決定について、その内容及び過程が国民にとって明らかであること…。)」も掲げている。
したがって、行手法は、国民の権利利益を保護することや行政運営における公正を確保することのみならず、行政上の意思決定における透明性の向上を図ることも目的としている。
(H30 予備 第18問 ア)
行政手続法は、行政契約の定義及び手続的規律に関する規定を設け、行政契約の締結及び履行に関する公正の確保と透明性の向上を図っている。
行政手続法は、行政契約の定義及び手続的規律に関する規定を設け、行政契約の締結及び履行に関する公正の確保と透明性の向上を図っている。
(正答)✕
(解説)
行手法1条1項は、「この法律は、処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における公正の確保と透明性…の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資することを目的とする。」と規定しており、行政契約の定義及び手続的規律について掲げていない。
したがって、行手法は、行政契約の定義及び手続的規律に関する規定を設けておらず、行政契約の締結及び履行に関する公正の確保と透明性の向上は図っていない。
行手法1条1項は、「この法律は、処分、行政指導及び届出に関する手続並びに命令等を定める手続に関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における公正の確保と透明性…の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資することを目的とする。」と規定しており、行政契約の定義及び手続的規律について掲げていない。
したがって、行手法は、行政契約の定義及び手続的規律に関する規定を設けておらず、行政契約の締結及び履行に関する公正の確保と透明性の向上は図っていない。
総合メモ
第2条
条文
第2条(定義)
この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 法令 法律、法律に基づく命令(告示を含む。)、条例及び地方公共団体の執行機関の規則(規程を含む。以下「規則」という。)をいう。
二 処分 行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為をいう。
三 申請 法令に基づき、行政庁の許可、認可、免許その他の自己に対し何らかの利益を付与する処分(以下「許認可等」という。)を求める行為であって、当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこととされているものをいう。
四 不利益処分 行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に、これに義務を課し、又はその権利を制限する処分をいう。ただし、次のいずれかに該当するものを除く。
イ 事実上の行為及び事実上の行為をするに当たりその範囲、時期等を明らかにするために法令上必要とされている手続としての処分
ロ 申請により求められた許認可等を拒否する処分その他申請に基づき当該申請をした者を名あて人としてされる処分
ハ 名あて人となるべき者の同意の下にすることとされている処分
ニ 許認可等の効力を失わせる処分であって、当該許認可等の基礎となった事実が消滅した旨の届出があったことを理由としてされるもの
五 行政機関 次に掲げる機関をいう。
イ 法律の規定に基づき内閣に置かれる機関若しくは内閣の所轄の下に置かれる機関、宮内庁、内閣府設置法(平成11年法律第89号)第49条第1項若しくは第2項に規定する機関、国家行政組織法(昭和23年法律第120号)第3条第2項に規定する機関、会計検査院若しくはこれらに置かれる機関又はこれらの機関の職員であって法律上独立に権限を行使することを認められた職員
ロ 地方公共団体の機関(議会を除く。)
六 行政指導 行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。
七 届出 行政庁に対し一定の事項の通知をする行為(申請に該当するものを除く。)であって、法令により直接に当該通知が義務付けられているもの(自己の期待する一定の法律上の効果を発生させるためには当該通知をすべきこととされているものを含む。)をいう。
八 命令等 内閣又は行政機関が定める次に掲げるものをいう。
イ 法律に基づく命令(処分の要件を定める告示を含む。次条第2項において単に「命令」という。)又は規則
ロ 審査基準(申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。以下同じ。)
ハ 処分基準(不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについてその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。以下同じ。)
ニ 行政指導指針(同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときにこれらの行政指導に共通してその内容となるべき事項をいう。以下同じ。)
この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 法令 法律、法律に基づく命令(告示を含む。)、条例及び地方公共団体の執行機関の規則(規程を含む。以下「規則」という。)をいう。
二 処分 行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為をいう。
三 申請 法令に基づき、行政庁の許可、認可、免許その他の自己に対し何らかの利益を付与する処分(以下「許認可等」という。)を求める行為であって、当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこととされているものをいう。
四 不利益処分 行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に、これに義務を課し、又はその権利を制限する処分をいう。ただし、次のいずれかに該当するものを除く。
イ 事実上の行為及び事実上の行為をするに当たりその範囲、時期等を明らかにするために法令上必要とされている手続としての処分
ロ 申請により求められた許認可等を拒否する処分その他申請に基づき当該申請をした者を名あて人としてされる処分
ハ 名あて人となるべき者の同意の下にすることとされている処分
ニ 許認可等の効力を失わせる処分であって、当該許認可等の基礎となった事実が消滅した旨の届出があったことを理由としてされるもの
五 行政機関 次に掲げる機関をいう。
イ 法律の規定に基づき内閣に置かれる機関若しくは内閣の所轄の下に置かれる機関、宮内庁、内閣府設置法(平成11年法律第89号)第49条第1項若しくは第2項に規定する機関、国家行政組織法(昭和23年法律第120号)第3条第2項に規定する機関、会計検査院若しくはこれらに置かれる機関又はこれらの機関の職員であって法律上独立に権限を行使することを認められた職員
ロ 地方公共団体の機関(議会を除く。)
六 行政指導 行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。
七 届出 行政庁に対し一定の事項の通知をする行為(申請に該当するものを除く。)であって、法令により直接に当該通知が義務付けられているもの(自己の期待する一定の法律上の効果を発生させるためには当該通知をすべきこととされているものを含む。)をいう。
八 命令等 内閣又は行政機関が定める次に掲げるものをいう。
イ 法律に基づく命令(処分の要件を定める告示を含む。次条第2項において単に「命令」という。)又は規則
ロ 審査基準(申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。以下同じ。)
ハ 処分基準(不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについてその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。以下同じ。)
ニ 行政指導指針(同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときにこれらの行政指導に共通してその内容となるべき事項をいう。以下同じ。)
過去問・解説
(H18 司法 第30問 エ)
行政手続法の行政指導に関する規定は、法令上に根拠規定のある行政指導にのみ適用される。
行政手続法の行政指導に関する規定は、法令上に根拠規定のある行政指導にのみ適用される。
(正答)✕
(解説)
行手法2条6号は、行政指導の定義について、「行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。 」と規定しており、法令上の根拠があることは要求していない。
したがって、行手法の行政指導に関する規定は、法令の根拠規定の有無に関わらず、およそ行政指導に適用される。
行手法2条6号は、行政指導の定義について、「行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。 」と規定しており、法令上の根拠があることは要求していない。
したがって、行手法の行政指導に関する規定は、法令の根拠規定の有無に関わらず、およそ行政指導に適用される。
(H19 司法 第27問 イ)
行政機関は、行政指導をすることができる旨を規定した明文の規定がない場合であっても、行政機関の任務ないし所掌事務の範囲内において、一定の行政目的を実現するために行政指導をすることができる。
行政機関は、行政指導をすることができる旨を規定した明文の規定がない場合であっても、行政機関の任務ないし所掌事務の範囲内において、一定の行政目的を実現するために行政指導をすることができる。
(正答)〇
(解説)
行手法2条6号は、行政指導の定義について、「行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。 」と規定しており、法令上の根拠があることは要求していない。
したがって、行政機関は、行政指導をすることができる旨を規定した明文の規定がない場合であっても、行政機関の任務ないし所掌事務の範囲内において、一定の行政目的を実現するために行政指導をすることができる。
行手法2条6号は、行政指導の定義について、「行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。 」と規定しており、法令上の根拠があることは要求していない。
したがって、行政機関は、行政指導をすることができる旨を規定した明文の規定がない場合であっても、行政機関の任務ないし所掌事務の範囲内において、一定の行政目的を実現するために行政指導をすることができる。
(H20 司法 第25問 エ)
行政指導は、相手方の任意の協力を求めるものであるから、法律に根拠がなく、かつ、その行政機関の任務又は所掌事務の範囲を超えるものであっても、その行政機関が行政サービスの目的で行うものである限り、行うことが許される。
行政指導は、相手方の任意の協力を求めるものであるから、法律に根拠がなく、かつ、その行政機関の任務又は所掌事務の範囲を超えるものであっても、その行政機関が行政サービスの目的で行うものである限り、行うことが許される。
(正答)✕
(解説)
行手法2条6号は、行政指導の定義について、「一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。 」と規定しており、法令上の根拠があることは要求していない。
もっとも、同号は、行政指導について、「その任務又は所掌事務の範囲内…の行為」と規定している。
したがって、行政指導は、相手方の任意の協力を求めるものであるから、法律に根拠がある必要はないものの、その行政機関の任務又は所掌事務の範囲を超えるものは、行うことが許されない。
行手法2条6号は、行政指導の定義について、「一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。 」と規定しており、法令上の根拠があることは要求していない。
もっとも、同号は、行政指導について、「その任務又は所掌事務の範囲内…の行為」と規定している。
したがって、行政指導は、相手方の任意の協力を求めるものであるから、法律に根拠がある必要はないものの、その行政機関の任務又は所掌事務の範囲を超えるものは、行うことが許されない。
(H20 司法 第29問 ア)
営業許可申請に対する不許可処分について、弁明の機会の付与及び審査基準の設定に係る行政手続法の定めが適用される。
営業許可申請に対する不許可処分について、弁明の機会の付与及び審査基準の設定に係る行政手続法の定めが適用される。
(正答)✕
(解説)
行手法13条1項2号は、不利益処分に関する手続として「弁明の機会の付与」を掲げており、同法5条1項は、申請に対する処分に関する手続として「行政庁は、審査基準を定めるものとする。」と規定している。
そして、同法2条4号ロは、不利益処分から除外するものの1つとして、「申請により求められた許認可等を拒否する処分その他申請に基づき当該申請をした者を名あて人としてされる処分」を掲げている。
したがって、営業許可申請に対する不許可処分については、審査基準の設定に係る行手法5条1項が適用される一方で、弁明の機会の付与に係る行手法13条1項2号は適用されない。
行手法13条1項2号は、不利益処分に関する手続として「弁明の機会の付与」を掲げており、同法5条1項は、申請に対する処分に関する手続として「行政庁は、審査基準を定めるものとする。」と規定している。
そして、同法2条4号ロは、不利益処分から除外するものの1つとして、「申請により求められた許認可等を拒否する処分その他申請に基づき当該申請をした者を名あて人としてされる処分」を掲げている。
したがって、営業許可申請に対する不許可処分については、審査基準の設定に係る行手法5条1項が適用される一方で、弁明の機会の付与に係る行手法13条1項2号は適用されない。
(H20 司法 第29問 エ)
職権による法人の役員の解任命令について、聴聞及び命令等制定手続に係る行政手続法の定めが適用される。
職権による法人の役員の解任命令について、聴聞及び命令等制定手続に係る行政手続法の定めが適用される。
(正答)✕
(解説)
行手法13条1項1号ハは、聴聞が必要とされる不利益処分の1つとして、「名あて人が法人である場合におけるその役員の解任を命ずる不利益処分」を掲げている。他方で、意見公募手続(同法38条以下)等の対象となる「命令等」とは、「内閣又は行政機関が定める」もののうち、「法律に基づく命令」、「審査基準」、「処分基準」及び「行政指導指針」を意味する(同法2条8号イ~二)ところ、職権による法人の役員の解任命令はこれらに当たらない。
したがって、職権による法人の役員の解任命令について、聴聞に係る行手法13条1号1号ハが適用される一方で、命令等制定手続に係る行手法38条以下は適用されない。
行手法13条1項1号ハは、聴聞が必要とされる不利益処分の1つとして、「名あて人が法人である場合におけるその役員の解任を命ずる不利益処分」を掲げている。他方で、意見公募手続(同法38条以下)等の対象となる「命令等」とは、「内閣又は行政機関が定める」もののうち、「法律に基づく命令」、「審査基準」、「処分基準」及び「行政指導指針」を意味する(同法2条8号イ~二)ところ、職権による法人の役員の解任命令はこれらに当たらない。
したがって、職権による法人の役員の解任命令について、聴聞に係る行手法13条1号1号ハが適用される一方で、命令等制定手続に係る行手法38条以下は適用されない。
(H21 司法 第24問 ア)
国土交通大臣が、その所掌事務について、全日本トラック協会のような関係業界団体の長に対して発する通達は、国家行政組織法第14条第2項の通達には該当せず、行政指導であると解される。
(参照条文)国家行政組織法
第14条 (略)
2 各省大臣、各委員会及び各庁の長官は、その機関の所掌事務について、命令又は示達するため、所管の諸機関及び職員に対し、訓令又は通達を発することができる。
国土交通大臣が、その所掌事務について、全日本トラック協会のような関係業界団体の長に対して発する通達は、国家行政組織法第14条第2項の通達には該当せず、行政指導であると解される。
(参照条文)国家行政組織法
第14条 (略)
2 各省大臣、各委員会及び各庁の長官は、その機関の所掌事務について、命令又は示達するため、所管の諸機関及び職員に対し、訓令又は通達を発することができる。
(正答)〇
(解説)
国家行政組織法14条2項に規定する「通達」とは、行政機関内部の関係における規範を定めるため、上級行政機関が下級行政機関に対して発する行政規則である(宇賀克也「行政法概説Ⅰ 行政法総論」第8版334~336頁)。そのため、国土交通大臣が、全日本トラック協会のような行政機関ではない関係業界団体の長に対して発する通達は、国家行政組織法14条2項に規定する「通達」に当たらない。
また、行手法2条6号は、行政指導の定義について、「行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。 」と規定しており、国土交通大臣が、関係業界団体の長に対して発する通達は、これに当たる。
したがって、国土交通大臣が、その所掌事務について、全日本トラック協会のような関係業界団体の長に対して発する通達は、国家行政組織法第14条第2項の通達には該当せず、行政指導であると解される。
国家行政組織法14条2項に規定する「通達」とは、行政機関内部の関係における規範を定めるため、上級行政機関が下級行政機関に対して発する行政規則である(宇賀克也「行政法概説Ⅰ 行政法総論」第8版334~336頁)。そのため、国土交通大臣が、全日本トラック協会のような行政機関ではない関係業界団体の長に対して発する通達は、国家行政組織法14条2項に規定する「通達」に当たらない。
また、行手法2条6号は、行政指導の定義について、「行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。 」と規定しており、国土交通大臣が、関係業界団体の長に対して発する通達は、これに当たる。
したがって、国土交通大臣が、その所掌事務について、全日本トラック協会のような関係業界団体の長に対して発する通達は、国家行政組織法第14条第2項の通達には該当せず、行政指導であると解される。
(H22 司法 第23問 ア)
A社は、B県において、産業廃棄物処理施設の設置を計画し、B県知事に対して設置許可の申請をして同許可を得た。しかし、周辺住民は、同施設が許可基準を満たしていないにもかかわらず、虚偽の内容の申請書を提出して同許可を受けたと主張し、B県に同許可を取り消すように求めた結果、B県知事は、同許可を取り消した。
産業廃棄物処理施設の設置許可は、周辺住民にとっては不利益処分であるため、B県知事は、処分の理由を公示しなければならない。
(参照条文)廃棄物の処理及び清掃に関する法律
第15条 ①産業廃棄物処理施設(中略)を設置しようとする者は、当該産業廃棄物処理施設を設置しようとする地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。
②~⑥(略)
第15条の3 ①都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当するときは、当該産業廃棄物処理施設に係る第15条第1項の許可を取り消さなければならない。
一、二(略)
三 不正の手段により第15条第1項の許可又は第15条の2の5第1項の変更の許可を受けたとき。
② 都道府県知事は、前条第1号(注:施設の構造等が技術上の基準等に適合していないと認めるとき)、第2号(注:設置者の能力が基準に適合していないと認めるとき)又は第4号(注:設置者が当該許可に付した条件に違反したとき)のいずれかに該当するときは、当該産業廃棄物処理施設に係る第15条第1項の許可を取り消すことができる。
A社は、B県において、産業廃棄物処理施設の設置を計画し、B県知事に対して設置許可の申請をして同許可を得た。しかし、周辺住民は、同施設が許可基準を満たしていないにもかかわらず、虚偽の内容の申請書を提出して同許可を受けたと主張し、B県に同許可を取り消すように求めた結果、B県知事は、同許可を取り消した。
産業廃棄物処理施設の設置許可は、周辺住民にとっては不利益処分であるため、B県知事は、処分の理由を公示しなければならない。
(参照条文)廃棄物の処理及び清掃に関する法律
第15条 ①産業廃棄物処理施設(中略)を設置しようとする者は、当該産業廃棄物処理施設を設置しようとする地を管轄する都道府県知事の許可を受けなければならない。
②~⑥(略)
第15条の3 ①都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当するときは、当該産業廃棄物処理施設に係る第15条第1項の許可を取り消さなければならない。
一、二(略)
三 不正の手段により第15条第1項の許可又は第15条の2の5第1項の変更の許可を受けたとき。
② 都道府県知事は、前条第1号(注:施設の構造等が技術上の基準等に適合していないと認めるとき)、第2号(注:設置者の能力が基準に適合していないと認めるとき)又は第4号(注:設置者が当該許可に付した条件に違反したとき)のいずれかに該当するときは、当該産業廃棄物処理施設に係る第15条第1項の許可を取り消すことができる。
(正答)✕
(解説)
行手法2条4号柱書本文は、不利益処分の定義について、「行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に、これに義務を課し、又はその権利を制限する処分をいう。」と規定している。
また、同法14条1項本文は、理由の提示について、「行政庁は、不利益処分をする場合には、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない。」と規定している。
もっとも、本肢における、産業廃棄物処理施設の設置許可処分の名あて人は、A社であり、周辺住民ではない。
したがって、産業廃棄物処理施設の設置許可は、周辺住民にとっては不利益処分ではなく、B県知事は、周辺住民に対して処分の理由を公示する必要はない。
行手法2条4号柱書本文は、不利益処分の定義について、「行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に、これに義務を課し、又はその権利を制限する処分をいう。」と規定している。
また、同法14条1項本文は、理由の提示について、「行政庁は、不利益処分をする場合には、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない。」と規定している。
もっとも、本肢における、産業廃棄物処理施設の設置許可処分の名あて人は、A社であり、周辺住民ではない。
したがって、産業廃棄物処理施設の設置許可は、周辺住民にとっては不利益処分ではなく、B県知事は、周辺住民に対して処分の理由を公示する必要はない。
(H22 司法 第25問 イ)
行政指導は、助言・指導といった非権力的な手段で国民に働きかけ、協力を求めるという形で行われることが多いが、行政手続法は、行政指導そのものを権力的手段、具体的には同法にいう処分に当たる行為をもって行うことも例外的に許容している。
行政指導は、助言・指導といった非権力的な手段で国民に働きかけ、協力を求めるという形で行われることが多いが、行政手続法は、行政指導そのものを権力的手段、具体的には同法にいう処分に当たる行為をもって行うことも例外的に許容している。
(正答)✕
(解説)
行手法2条6号は、行政指導の定義ついて、「指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。」と規定しており、処分に当たる行為は行政指導に含めないとしている。
また、同法32条1項は、「行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、…行政指導の内容があくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであることに留意しなければならない。」と規定している。
したがって、行政指導は、助言・指導といった非権力的な手段で国民に働きかけ、協力を求めるという形で行われることが多く、行手法は、行政指導そのものを権力的手段、具体的には同法にいう処分に当たる行為をもって行うことは許容していない。
行手法2条6号は、行政指導の定義ついて、「指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。」と規定しており、処分に当たる行為は行政指導に含めないとしている。
また、同法32条1項は、「行政指導にあっては、行政指導に携わる者は、…行政指導の内容があくまでも相手方の任意の協力によってのみ実現されるものであることに留意しなければならない。」と規定している。
したがって、行政指導は、助言・指導といった非権力的な手段で国民に働きかけ、協力を求めるという形で行われることが多く、行手法は、行政指導そのものを権力的手段、具体的には同法にいう処分に当たる行為をもって行うことは許容していない。
(H24 司法 第26問 3)
行政指導の相手方が行政指導に従わなかった旨を公表する場合には、原則として、行政指導の相手方に意見を述べる機会を与えなければならない。
行政指導の相手方が行政指導に従わなかった旨を公表する場合には、原則として、行政指導の相手方に意見を述べる機会を与えなければならない。
(正答)✕
(解説)
行政指導の相手方が行政指導に従わなかった旨を公表することは、原則として「不利益処分」(行手法2条4号)に当たらないから、不利益処分手続(行手法12条)も適用されない。したがって、行政指導の相手方が行政指導に従わなかった旨を公表する場合には、原則として、行政指導の相手方に意見を述べる機会を与えることを要しない。
行政指導の相手方が行政指導に従わなかった旨を公表することは、原則として「不利益処分」(行手法2条4号)に当たらないから、不利益処分手続(行手法12条)も適用されない。したがって、行政指導の相手方が行政指導に従わなかった旨を公表する場合には、原則として、行政指導の相手方に意見を述べる機会を与えることを要しない。
(H24 司法 第27問 イ)
行政指導とは、指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいうから、行政指導が国家賠償法1条1項にいう「公権力の行使」に当たることはない。
行政指導とは、指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいうから、行政指導が国家賠償法1条1項にいう「公権力の行使」に当たることはない。
(正答)✕
(解説)
行手法2条6号は、行政指導の定義について、「指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないもの」と規定している。もっとも、国家賠償法1条1項における「公権力の行使」は、行政指導であっても含まれ得ると解されている。
したがって、行政指導とは、指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいうものの、行政指導が国家賠償法1条1項にいう「公権力の行使」に当たりうる。
行手法2条6号は、行政指導の定義について、「指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないもの」と規定している。もっとも、国家賠償法1条1項における「公権力の行使」は、行政指導であっても含まれ得ると解されている。
したがって、行政指導とは、指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいうものの、行政指導が国家賠償法1条1項にいう「公権力の行使」に当たりうる。
(H26 予備 第14問 ウ)
P県知事は、採石法(以下「法」という。)の運用に関して運営要領を定め、その中で採石業の登録が必要な場合について、基準(a)を設けている。
基準(a):法第32条にいう「採石業を行おうとする者」とは、営利、非営利の目的のいかんを問わず、岩石の採取行為を反復継続的に行おうとする者をいう。
法第32条の2第2項に基づいて定められた経済産業省令は、行政手続法にいう審査基準に当たる。
(参照条文)採石法
(登録)
第32条 採石業を行おうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。
(登録の申請)
第32条の2 前条の登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。
1~3 (略)
2 前項の申請書には、前条の登録を受けようとする者が第32条の4第1項第1号から第4号までに該当しない者であることを誓約する書面その他の経済産業省令で定める書類を添附しなければならない。
(登録及びその通知)
第32条の3 都道府県知事は、第32条の登録の申請があつたときは、次条第1項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、前条第1項各号に掲げる事項並びに登録の年月日及び登録番号を採石業者登録簿に登録しなければならない。
2 (略)
(登録の拒否)
第32条の4 都道府県知事は、第32条の2第1項の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該申請書若しくはその添付書類に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
1~5 (略)
2 (略)
(登録の取消し等)
第32条の10 都道府県知事は、その登録を受けた採石業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は6箇月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
1~6 (略)
2 (略)
P県知事は、採石法(以下「法」という。)の運用に関して運営要領を定め、その中で採石業の登録が必要な場合について、基準(a)を設けている。
基準(a):法第32条にいう「採石業を行おうとする者」とは、営利、非営利の目的のいかんを問わず、岩石の採取行為を反復継続的に行おうとする者をいう。
法第32条の2第2項に基づいて定められた経済産業省令は、行政手続法にいう審査基準に当たる。
(参照条文)採石法
(登録)
第32条 採石業を行おうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。
(登録の申請)
第32条の2 前条の登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。
1~3 (略)
2 前項の申請書には、前条の登録を受けようとする者が第32条の4第1項第1号から第4号までに該当しない者であることを誓約する書面その他の経済産業省令で定める書類を添附しなければならない。
(登録及びその通知)
第32条の3 都道府県知事は、第32条の登録の申請があつたときは、次条第1項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、前条第1項各号に掲げる事項並びに登録の年月日及び登録番号を採石業者登録簿に登録しなければならない。
2 (略)
(登録の拒否)
第32条の4 都道府県知事は、第32条の2第1項の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該申請書若しくはその添付書類に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
1~5 (略)
2 (略)
(登録の取消し等)
第32条の10 都道府県知事は、その登録を受けた採石業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は6箇月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
1~6 (略)
2 (略)
(正答)✕
(解説)
行手法2条8号ロは、審査基準の定義について、「申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準」と規定している。
もっとも、採石法32条の2第2項に基づいて定められた経済産業省令は、申請するにあたって添附しなければならない書類について規定するものであり、許認可等の判断基準を定めるものではない。
したがって、採石法32条の2第2項に基づいて定められた経済産業省令は、行政手続法にいう審査基準に当たらない。
行手法2条8号ロは、審査基準の定義について、「申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準」と規定している。
もっとも、採石法32条の2第2項に基づいて定められた経済産業省令は、申請するにあたって添附しなければならない書類について規定するものであり、許認可等の判断基準を定めるものではない。
したがって、採石法32条の2第2項に基づいて定められた経済産業省令は、行政手続法にいう審査基準に当たらない。
(R2 予備 第13問 ア)
処分基準と審査基準は、いずれも、不利益処分に関する基準である。
処分基準と審査基準は、いずれも、不利益処分に関する基準である。
(正答)✕
(解説)
行手法2条8号は、ロにおいて、審査基準の定義について、「申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。」と規定する一方、ハにおいて、処分基準の定義について、「不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについてその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。」と規定している。
したがって、処分基準は、不利益処分に関する基準であるものの、審査基準は、不利益処分に関する基準ではない。
行手法2条8号は、ロにおいて、審査基準の定義について、「申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。」と規定する一方、ハにおいて、処分基準の定義について、「不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについてその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。」と規定している。
したがって、処分基準は、不利益処分に関する基準であるものの、審査基準は、不利益処分に関する基準ではない。
総合メモ
第3条
条文
第3条(適用除外)
① 次に掲げる処分及び行政指導については、次章から第4章の2までの規定は、適用しない。
一 国会の両院若しくは1院又は議会の議決によってされる処分
二 裁判所若しくは裁判官の裁判により、又は裁判の執行としてされる処分
三 国会の両院若しくは1院若しくは議会の議決を経て、又はこれらの同意若しくは承認を得た上でされるべきものとされている処分
四 検査官会議で決すべきものとされている処分及び会計検査の際にされる行政指導
五 刑事事件に関する法令に基づいて検察官、検察事務官又は司法警察職員がする処分及び行政指導
六 国税又は地方税の犯則事件に関する法令(他の法令において準用する場合を含む。)に基づいて国税庁長官、国税局長、税務署長、国税庁、国税局若しくは税務署の当該職員、税関長、税関職員又は徴税吏員(他の法令の規定に基づいてこれらの職員の職務を行う者を含む。)がする処分及び行政指導並びに金融商品取引の犯則事件に関する法令(他の法令において準用する場合を含む。)に基づいて証券取引等監視委員会、その職員(当該法令においてその職員とみなされる者を含む。)、財務局長又は財務支局長がする処分及び行政指導
七 学校、講習所、訓練所又は研修所において、教育、講習、訓練又は研修の目的を達成するために、学生、生徒、児童若しくは幼児若しくはこれらの保護者、講習生、訓練生又は研修生に対してされる処分及び行政指導
八 刑務所、少年刑務所、拘置所、留置施設、海上保安留置施設、少年院、少年鑑別所又は婦人補導院において、収容の目的を達成するためにされる処分及び行政指導
九 公務員(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員及び地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第1項に規定する地方公務員をいう。以下同じ。)又は公務員であった者に対してその職務又は身分に関してされる処分及び行政指導
十 外国人の出入国、難民の認定又は帰化に関する処分及び行政指導
十一 専ら人の学識技能に関する試験又は検定の結果についての処分
十二 相反する利害を有する者の間の利害の調整を目的として法令の規定に基づいてされる裁定その他の処分(その双方を名宛人とするものに限る。)及び行政指導
十三 公衆衛生、環境保全、防疫、保安その他の公益に関わる事象が発生し又は発生する可能性のある現場において警察官若しくは海上保安官又はこれらの公益を確保するために行使すべき権限を法律上直接に与えられたその他の職員によってされる処分及び行政指導
十四 報告又は物件の提出を命ずる処分その他その職務の遂行上必要な情報の収集を直接の目的としてされる処分及び行政指導
十五 審査請求、再調査の請求その他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の処分
十六 前号に規定する処分の手続又は第6章に規定する聴聞若しくは弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続において法令に基づいてされる処分及び行政指導
② 次に掲げる命令等を定める行為については、第6章の規定は、適用しない。
一 法律の施行期日について定める政令
二 恩赦に関する命令
三 命令又は規則を定める行為が処分に該当する場合における当該命令又は規則
四 法律の規定に基づき施設、区間、地域その他これらに類するものを指定する命令又は規則
五 公務員の給与、勤務時間その他の勤務条件について定める命令等
六 審査基準、処分基準又は行政指導指針であって、法令の規定により若しくは慣行として、又は命令等を定める機関の判断により公にされるもの以外のもの
③ 第1項各号及び前項各号に掲げるもののほか、地方公共団体の機関がする処分(その根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)及び行政指導、地方公共団体の機関に対する届出(前条第7号の通知の根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)並びに地方公共団体の機関が命令等を定める行為については、次章から第6章までの規定は、適用しない。
① 次に掲げる処分及び行政指導については、次章から第4章の2までの規定は、適用しない。
一 国会の両院若しくは1院又は議会の議決によってされる処分
二 裁判所若しくは裁判官の裁判により、又は裁判の執行としてされる処分
三 国会の両院若しくは1院若しくは議会の議決を経て、又はこれらの同意若しくは承認を得た上でされるべきものとされている処分
四 検査官会議で決すべきものとされている処分及び会計検査の際にされる行政指導
五 刑事事件に関する法令に基づいて検察官、検察事務官又は司法警察職員がする処分及び行政指導
六 国税又は地方税の犯則事件に関する法令(他の法令において準用する場合を含む。)に基づいて国税庁長官、国税局長、税務署長、国税庁、国税局若しくは税務署の当該職員、税関長、税関職員又は徴税吏員(他の法令の規定に基づいてこれらの職員の職務を行う者を含む。)がする処分及び行政指導並びに金融商品取引の犯則事件に関する法令(他の法令において準用する場合を含む。)に基づいて証券取引等監視委員会、その職員(当該法令においてその職員とみなされる者を含む。)、財務局長又は財務支局長がする処分及び行政指導
七 学校、講習所、訓練所又は研修所において、教育、講習、訓練又は研修の目的を達成するために、学生、生徒、児童若しくは幼児若しくはこれらの保護者、講習生、訓練生又は研修生に対してされる処分及び行政指導
八 刑務所、少年刑務所、拘置所、留置施設、海上保安留置施設、少年院、少年鑑別所又は婦人補導院において、収容の目的を達成するためにされる処分及び行政指導
九 公務員(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員及び地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第1項に規定する地方公務員をいう。以下同じ。)又は公務員であった者に対してその職務又は身分に関してされる処分及び行政指導
十 外国人の出入国、難民の認定又は帰化に関する処分及び行政指導
十一 専ら人の学識技能に関する試験又は検定の結果についての処分
十二 相反する利害を有する者の間の利害の調整を目的として法令の規定に基づいてされる裁定その他の処分(その双方を名宛人とするものに限る。)及び行政指導
十三 公衆衛生、環境保全、防疫、保安その他の公益に関わる事象が発生し又は発生する可能性のある現場において警察官若しくは海上保安官又はこれらの公益を確保するために行使すべき権限を法律上直接に与えられたその他の職員によってされる処分及び行政指導
十四 報告又は物件の提出を命ずる処分その他その職務の遂行上必要な情報の収集を直接の目的としてされる処分及び行政指導
十五 審査請求、再調査の請求その他の不服申立てに対する行政庁の裁決、決定その他の処分
十六 前号に規定する処分の手続又は第6章に規定する聴聞若しくは弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続において法令に基づいてされる処分及び行政指導
② 次に掲げる命令等を定める行為については、第6章の規定は、適用しない。
一 法律の施行期日について定める政令
二 恩赦に関する命令
三 命令又は規則を定める行為が処分に該当する場合における当該命令又は規則
四 法律の規定に基づき施設、区間、地域その他これらに類するものを指定する命令又は規則
五 公務員の給与、勤務時間その他の勤務条件について定める命令等
六 審査基準、処分基準又は行政指導指針であって、法令の規定により若しくは慣行として、又は命令等を定める機関の判断により公にされるもの以外のもの
③ 第1項各号及び前項各号に掲げるもののほか、地方公共団体の機関がする処分(その根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)及び行政指導、地方公共団体の機関に対する届出(前条第7号の通知の根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)並びに地方公共団体の機関が命令等を定める行為については、次章から第6章までの規定は、適用しない。
過去問・解説
(H18 司法 第30問 ウ)
行政手続法の行政指導に関する規定は、国の行政機関が行う行政指導に適用されるものであって、地方公共団体の機関が行う行政指導への適用はない。
行政手続法の行政指導に関する規定は、国の行政機関が行う行政指導に適用されるものであって、地方公共団体の機関が行う行政指導への適用はない。
(正答)〇
(解説)
行手法3条3項は、「地方公共団体の機関がする…行政指導…については、次章から第6章までの規定は、適用しない。」と規定している。
したがって、行手法の行政指導に関する規定は、地方公共団体の機関が行う行政指導へ適用されず、国の行政機関が行う行政指導に適用されるにとどまる。
行手法3条3項は、「地方公共団体の機関がする…行政指導…については、次章から第6章までの規定は、適用しない。」と規定している。
したがって、行手法の行政指導に関する規定は、地方公共団体の機関が行う行政指導へ適用されず、国の行政機関が行う行政指導に適用されるにとどまる。
(H21 司法 第22問 ア)
地方公共団体の機関が定める命令等については、その根拠となる規定が法律に置かれている場合には、行政手続法第6章(意見公募手続等)の規定が適用される。
地方公共団体の機関が定める命令等については、その根拠となる規定が法律に置かれている場合には、行政手続法第6章(意見公募手続等)の規定が適用される。
(正答)✕
(解説)
行手法3条3項は、「地方公共団体の機関が命令等を定める行為については、次章から第6章までの規定は、適用しない。」と規定している。
したがって、地方公共団体の機関が定める命令等については、その根拠となる規定が法律に置かれている場合には、行手法第6章(意見公募手続等)の規定は適用されない。
行手法3条3項は、「地方公共団体の機関が命令等を定める行為については、次章から第6章までの規定は、適用しない。」と規定している。
したがって、地方公共団体の機関が定める命令等については、その根拠となる規定が法律に置かれている場合には、行手法第6章(意見公募手続等)の規定は適用されない。
(H26 共通 第25問 エ)
行政手続法の行政指導に関する規定には、地方公共団体の機関が行う行政指導にも適用されるものがある。
行政手続法の行政指導に関する規定には、地方公共団体の機関が行う行政指導にも適用されるものがある。
(正答)✕
(解説)
行手法3条3項は、「地方公共団体の機関がする…行政指導…については、次章から第6章までの規定は、適用しない。」と規定している。
したがって、行政手続法の行政指導に関する規定には、地方公共団体の機関が行う行政指導にも適用されるものはない。
行手法3条3項は、「地方公共団体の機関がする…行政指導…については、次章から第6章までの規定は、適用しない。」と規定している。
したがって、行政手続法の行政指導に関する規定には、地方公共団体の機関が行う行政指導にも適用されるものはない。
(H30 予備 第15問 ア)
行政手続法の不利益処分に関する規定は、職務の遂行上必要な情報の収集を直接の目的としてされる処分にも適用される。
行政手続法の不利益処分に関する規定は、職務の遂行上必要な情報の収集を直接の目的としてされる処分にも適用される。
(正答)✕
(解説)
行手法3条1項は、柱書において、「次に掲げる処分及び行政指導については、次章から第4章の2までの規定は、適用しない。」と規定しており、14号において、「報告又は物件の提出を命ずる処分その他その職務の遂行上必要な情報の収集を直接の目的としてされる処分」を掲げている。
したがって、行手法の不利益処分に関する規定は、職務の遂行上必要な情報の収集を直接の目的としてされる処分には適用されない。
行手法3条1項は、柱書において、「次に掲げる処分及び行政指導については、次章から第4章の2までの規定は、適用しない。」と規定しており、14号において、「報告又は物件の提出を命ずる処分その他その職務の遂行上必要な情報の収集を直接の目的としてされる処分」を掲げている。
したがって、行手法の不利益処分に関する規定は、職務の遂行上必要な情報の収集を直接の目的としてされる処分には適用されない。
(H30 予備 第17問 ア)
建築基準法に基づくいわゆる総合設計許可をする権限を有する都道府県知事が、当該許可の申請の内容の変更を求める行政指導を行う場合、当該行政指導には、行政手続法の行政指導に関する規定が適用される。
建築基準法に基づくいわゆる総合設計許可をする権限を有する都道府県知事が、当該許可の申請の内容の変更を求める行政指導を行う場合、当該行政指導には、行政手続法の行政指導に関する規定が適用される。
(正答)✕
(解説)
行手法3条3項は、「地方公共団体の機関がする…行政指導…については、次章から第6章までの規定は、適用しない。」と規定している。本肢における行政指導は、都道府県知事という地方公共団体の機関がする総合設計許可の申請の内容の変更を求めるものである。
したがって、建築基準法に基づくいわゆる総合設計許可をする権限を有する都道府県知事が、当該許可の申請の内容の変更を求める行政指導を行う場合、当該行政指導には、行手法の行政指導に関する規定は適用されない。
行手法3条3項は、「地方公共団体の機関がする…行政指導…については、次章から第6章までの規定は、適用しない。」と規定している。本肢における行政指導は、都道府県知事という地方公共団体の機関がする総合設計許可の申請の内容の変更を求めるものである。
したがって、建築基準法に基づくいわゆる総合設計許可をする権限を有する都道府県知事が、当該許可の申請の内容の変更を求める行政指導を行う場合、当該行政指導には、行手法の行政指導に関する規定は適用されない。
(R1 予備 第16問 ア)
行政手続法の行政指導に関する規定は、地方公共団体の機関がする行政指導にも適用される。
行政手続法の行政指導に関する規定は、地方公共団体の機関がする行政指導にも適用される。
(正答)✕
(解説)
行手法3条3項は、「地方公共団体の機関がする…行政指導…については、次章から第6章までの規定は、適用しない。」と規定している。
したがって、行手法の行政指導に関する規定は、地方公共団体の機関がする行政指導にも適用される。
行手法3条3項は、「地方公共団体の機関がする…行政指導…については、次章から第6章までの規定は、適用しない。」と規定している。
したがって、行手法の行政指導に関する規定は、地方公共団体の機関がする行政指導にも適用される。
(R6 予備 第17問 エ)
行政指導指針を定めるに当たっては、その公表がされるか否かにかかわらず、原則として、行政手続法所定の意見公募手続を経なければならない。
行政指導指針を定めるに当たっては、その公表がされるか否かにかかわらず、原則として、行政手続法所定の意見公募手続を経なければならない。
(正答)✕
(解説)
行手法2条8号は、柱書において、「命令等」の定義について、「内閣又は行政機関が定める次に掲げるものをいう。」と規定しており、同号ニにおいて、その場合の一つとして「行政指導指針」を掲げている。また、同法39条1項は、「命令等を定めようとする場合には…一般の意見を求めなければならない。」と規定しており、意見公募手続を経る必要があるとしている。
しかし、同法3条2項は、柱書において、「次に掲げる命令等を定める行為については、第6章の規定は、適用しない。」と規定しており、同項6号において、「行政指導指針であって…公にされるもの以外のもの」を掲げている。
したがって、行政指導指針を定めるに当たっては、その公表がされるものに限って、原則として、行政手続法所定の意見公募手続を経なければならない。
行手法2条8号は、柱書において、「命令等」の定義について、「内閣又は行政機関が定める次に掲げるものをいう。」と規定しており、同号ニにおいて、その場合の一つとして「行政指導指針」を掲げている。また、同法39条1項は、「命令等を定めようとする場合には…一般の意見を求めなければならない。」と規定しており、意見公募手続を経る必要があるとしている。
しかし、同法3条2項は、柱書において、「次に掲げる命令等を定める行為については、第6章の規定は、適用しない。」と規定しており、同項6号において、「行政指導指針であって…公にされるもの以外のもの」を掲げている。
したがって、行政指導指針を定めるに当たっては、その公表がされるものに限って、原則として、行政手続法所定の意見公募手続を経なければならない。
総合メモ
第4条
条文
第4条(国の機関等に対する処分等の適用除外)
① 国の機関又は地方公共団体若しくはその機関に対する処分(これらの機関又は団体がその固有の資格において当該処分の名あて人となるものに限る。)及び行政指導並びにこれらの機関又は団体がする届出(これらの機関又は団体がその固有の資格においてすべきこととされているものに限る。)については、この法律の規定は、適用しない。
② 次の各号のいずれかに該当する法人に対する処分であって、当該法人の監督に関する法律の特別の規定に基づいてされるもの(当該法人の解散を命じ、若しくは設立に関する認可を取り消す処分又は当該法人の役員若しくは当該法人の業務に従事する者の解任を命ずる処分を除く。)については、次章及び第3章の規定は、適用しない。
一 法律により直接に設立された法人又は特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人
二 特別の法律により設立され、かつ、その設立に関し行政庁の認可を要する法人のうち、その行う業務が国又は地方公共団体の行政運営と密接な関連を有するものとして政令で定める法人
③ 行政庁が法律の規定に基づく試験、検査、検定、登録その他の行政上の事務について当該法律に基づきその全部又は一部を行わせる者を指定した場合において、その指定を受けた者(その者が法人である場合にあっては、その役員)又は職員その他の者が当該事務に従事することに関し公務に従事する職員とみなされるときは、その指定を受けた者に対し当該法律に基づいて当該事務に関し監督上される処分(当該指定を取り消す処分、その指定を受けた者が法人である場合におけるその役員の解任を命ずる処分又はその指定を受けた者の当該事務に従事する者の解任を命ずる処分を除く。)については、次章及び第3章の規定は、適用しない。
④ 次に掲げる命令等を定める行為については、第6章の規定は、適用しない。
一 国又は地方公共団体の機関の設置、所掌事務の範囲その他の組織について定める命令等
二 皇室典範(昭和22年法律第3号)第26条の皇統譜について定める命令等
三 公務員の礼式、服制、研修、教育訓練、表彰及び報償並びに公務員の間における競争試験について定める命令等
四 国又は地方公共団体の予算、決算及び会計について定める命令等(入札の参加者の資格、入札保証金その他の国又は地方公共団体の契約の相手方又は相手方になろうとする者に係る事項を定める命令等を除く。)並びに国又は地方公共団体の財産及び物品の管理について定める命令等(国又は地方公共団体が財産及び物品を貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、信託し、若しくは出資の目的とし、又はこれらに私権を設定することについて定める命令等であって、これらの行為の相手方又は相手方になろうとする者に係る事項を定めるものを除く。)
五 会計検査について定める命令等
六 国の機関相互間の関係について定める命令等並びに地方自治法(昭和22年法律第67号)第2編第11章に規定する国と普通地方公共団体との関係及び普通地方公共団体相互間の関係その他の国と地方公共団体との関係及び地方公共団体相互間の関係について定める命令等(第1項の規定によりこの法律の規定を適用しないこととされる処分に係る命令等を含む。)
七 第2項各号に規定する法人の役員及び職員、業務の範囲、財務及び会計その他の組織、運営及び管理について定める命令等(これらの法人に対する処分であって、これらの法人の解散を命じ、若しくは設立に関する認可を取り消す処分又はこれらの法人の役員若しくはこれらの法人の業務に従事する者の解任を命ずる処分に係る命令等を除く。)
① 国の機関又は地方公共団体若しくはその機関に対する処分(これらの機関又は団体がその固有の資格において当該処分の名あて人となるものに限る。)及び行政指導並びにこれらの機関又は団体がする届出(これらの機関又は団体がその固有の資格においてすべきこととされているものに限る。)については、この法律の規定は、適用しない。
② 次の各号のいずれかに該当する法人に対する処分であって、当該法人の監督に関する法律の特別の規定に基づいてされるもの(当該法人の解散を命じ、若しくは設立に関する認可を取り消す処分又は当該法人の役員若しくは当該法人の業務に従事する者の解任を命ずる処分を除く。)については、次章及び第3章の規定は、適用しない。
一 法律により直接に設立された法人又は特別の法律により特別の設立行為をもって設立された法人
二 特別の法律により設立され、かつ、その設立に関し行政庁の認可を要する法人のうち、その行う業務が国又は地方公共団体の行政運営と密接な関連を有するものとして政令で定める法人
③ 行政庁が法律の規定に基づく試験、検査、検定、登録その他の行政上の事務について当該法律に基づきその全部又は一部を行わせる者を指定した場合において、その指定を受けた者(その者が法人である場合にあっては、その役員)又は職員その他の者が当該事務に従事することに関し公務に従事する職員とみなされるときは、その指定を受けた者に対し当該法律に基づいて当該事務に関し監督上される処分(当該指定を取り消す処分、その指定を受けた者が法人である場合におけるその役員の解任を命ずる処分又はその指定を受けた者の当該事務に従事する者の解任を命ずる処分を除く。)については、次章及び第3章の規定は、適用しない。
④ 次に掲げる命令等を定める行為については、第6章の規定は、適用しない。
一 国又は地方公共団体の機関の設置、所掌事務の範囲その他の組織について定める命令等
二 皇室典範(昭和22年法律第3号)第26条の皇統譜について定める命令等
三 公務員の礼式、服制、研修、教育訓練、表彰及び報償並びに公務員の間における競争試験について定める命令等
四 国又は地方公共団体の予算、決算及び会計について定める命令等(入札の参加者の資格、入札保証金その他の国又は地方公共団体の契約の相手方又は相手方になろうとする者に係る事項を定める命令等を除く。)並びに国又は地方公共団体の財産及び物品の管理について定める命令等(国又は地方公共団体が財産及び物品を貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、信託し、若しくは出資の目的とし、又はこれらに私権を設定することについて定める命令等であって、これらの行為の相手方又は相手方になろうとする者に係る事項を定めるものを除く。)
五 会計検査について定める命令等
六 国の機関相互間の関係について定める命令等並びに地方自治法(昭和22年法律第67号)第2編第11章に規定する国と普通地方公共団体との関係及び普通地方公共団体相互間の関係その他の国と地方公共団体との関係及び地方公共団体相互間の関係について定める命令等(第1項の規定によりこの法律の規定を適用しないこととされる処分に係る命令等を含む。)
七 第2項各号に規定する法人の役員及び職員、業務の範囲、財務及び会計その他の組織、運営及び管理について定める命令等(これらの法人に対する処分であって、これらの法人の解散を命じ、若しくは設立に関する認可を取り消す処分又はこれらの法人の役員若しくはこれらの法人の業務に従事する者の解任を命ずる処分に係る命令等を除く。)