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申請に対する処分

第5条

条文
第5条(審査基準)
① 行政庁は、審査基準を定めるものとする。 
② 行政庁は、審査基準を定めるに当たっては、許認可等の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない。 
③ 行政庁は、行政上特別の支障があるときを除き、法令により申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により審査基準を公にしておかなければならない。
過去問・解説
(H21 司法 第22問 イ)
申請に対する処分について、行政庁は審査基準を定めるよう努めなければならず、審査基準を定めるに当たっては、許認可等の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない。

(正答)

(解説)
行手法5条は、1項において、申請に対する処分の審査手続として、「行政庁は、審査基準を定めるものとする。」と規定し、2項において、「行政庁は、審査基準を定めるに当たっては、許認可等の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない。」と規定している。
したがって、申請に対する処分について、行政庁は審査基準を定めなければならず、審査基準を定めるに当たっては、許認可等の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない。

(H23 共通 第24問 ア)
審査基準は申請に対する処分の審査手続に関する基準、処分基準は申請に対する処分の内容に関する基準であり、行政庁は、そのいずれをもあらかじめ定めておかなければならない。

(正答)

(解説)
行手法5条1項は、申請に対する処分の審査手続として、「行政庁は、審査基準を定めるものとする。」と規定しており、審査基準の設定を義務付けている。
他方、同法12条1項は、不利益処分の審査手続として、「行政庁は、処分基準を定め…ておくよう努めなければならない。」と規定しており、処分基準の設定を努力義務としている。
したがって、審査基準は申請に対する処分に関する基準、処分基準は不利益処分に関する基準であり、行政庁は、審査基準に限って、あらかじめ定めておかなければならない。

(H26 予備 第14問 ア)
P県知事は、採石法(以下「法」という。)の運用に関して運営要領を定め、その中で採石業の登録が必要な場合について、基準(a)を設けている。

基準(a):法第32条にいう「採石業を行おうとする者」とは、営利、非営利の目的のいかんを問わず、岩石の採取行為を反復継続的に行おうとする者をいう。

P県知事が定めた基準(a)は、行政手続法にいう審査基準に当たる。

(参照条文)採石法
(登録)
第32条 採石業を行おうとする者は、当該業を行おうとする区域を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。
(登録の申請)
第32条の2 前条の登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。
 1~3 (略)
2 前項の申請書には、前条の登録を受けようとする者が第32条の4第1項第1号から第4号までに該当しない者であることを誓約する書面その他の経済産業省令で定める書類を添附しなければならない。
(登録及びその通知)
第32条の3 都道府県知事は、第32条の登録の申請があつたときは、次条第1項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、前条第1項各号に掲げる事項並びに登録の年月日及び登録番号を採石業者登録簿に登録しなければならない。
2 (略) 
(登録の拒否)
第32条の4 都道府県知事は、第32条の2第1項の申請書を提出した者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は当該申請書若しくはその添付書類に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
 1~5 (略)
2 (略)
(登録の取消し等)
第32条の10 都道府県知事は、その登録を受けた採石業者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は6箇月以内の期間を定めてその事業の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
 1~6 (略)
2 (略)

(正答)

(解説)
行手法2条8号ロ括弧書は、審査基準の定義について、「申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。」と規定している。そして、基準(a)は、採石法32条における登録の主体に関する基準であり、「許認可等をするかどうか」において考慮される事項ではない。
したがって、基準(a)は、行手法にいう審査基準には当たらない。

(H26 司法 第21問 イ)
国土交通大臣は、道路占用許可(以下「許可」という。)について、道路法及び同法第33条第1項に基づく政令の定めよりも具体的に許可の基準を示す通知(以下「本件通知」という。)を策定した。そして、本件通知を、道路管理者として許可を行う権限を有する各地方整備局長、各都道府県知事、及びその他の行政庁に発出した。各地方整備局は、国土交通省に置かれる行政機関(地方支分部局)である。許可の基準を定める政令及び本件通知に関する次のアからエまでの各記述について、それぞれ正しい場合には〇を、誤っている場合には×を選びなさい。

各地方整備局長は、本件通知の内容を、許可に係る行政手続法上の審査基準として公にすることができる。

(参照条文)道路法
第32条 道路に次の各号のいずれかに掲げる工作物、物件又は施設を設け、継続して道路を使用しようとする場合においては、道路管理者の許可を受けなければならない。
 1~7 (略)
2~5 (略)
第33条 道路管理者は、道路の占用が前条第1項各号のいずれかに該当するものであつて道路の敷地外に余地がないためにやむを得ないものであり、かつ、(中略)政令で定める基準に適合する場合に限り、同条第1項(中略)の許可を与えることができる。
2 (略)

(正答)

(解説)
行手法2条8号ロ括弧書は、審査基準の定義について、「申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。」と規定している。そして、本肢における本件通知は、道路法及び同法第33条第1項に基づく政令の定めよりも具体的に許可の基準を示す通知であり、審査基準に当たる。
また、行手法5条3項は、「審査基準を公にしておかなければならない。」としている。
したがって、各地方整備局長は、本件通知の内容を、許可に係る行政手続法上の審査基準として公にすることができる。

(R2 予備 第13問 イ)
処分基準と審査基準のいずれについても、これらを公表することは行政庁の努力義務にとどまる。

(正答)

(解説)
行手法12条1項は、「行政庁は、処分基準を…公にしておくよう努めなければならない。」と規定しており、処分基準の公表を努力義務としている。
他方、同法5条3項は、「行政庁は、…審査基準を公にしておかなければならない。」と規定しており、審査基準の公表を義務付けている。
したがって、処分基準について公表することは行政庁の努力義務にとどまるものの、審査基準について公表することは行政庁の法的義務である。

(R2 予備 第13問 エ)
行政庁は、処分基準と審査基準のいずれを定めるに当たっても、できる限り具体的なものとしなければならない。

(正答)

(解説)
行手法12条2項は、「行政庁は、処分基準を定めるに当たっては、…できる限り具体的なものとしなければならない。」と規定している。
また、同法5条2項は、「行政庁は、審査基準を定めるに当たっては、…できる限り具体的なものとしなければならない。」と規定している。
総合メモ

第6条

条文
第6条(標準処理期間)
 行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間(法令により当該行政庁と異なる機関が当該申請の提出先とされている場合は、併せて、当該申請が当該提出先とされている機関の事務所に到達してから当該行政庁の事務所に到達するまでに通常要すべき標準的な期間)を定めるよう努めるとともに、これを定めたときは、これらの当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない。
過去問・解説
(H20 司法 第29問 ウ)
職権による営業停止処分について、理由の提示及び標準処理期間の設定に係る行政手続法の定めが適用される。

(正答)

(解説)
行手法14条1項本文は、「行政庁は、不利益処分をする場合には、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない。」と規定している。また、同法6条は、「行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間…を定めるよう努めるとともに、これを定めたときは、これらの当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない。」と規定している。
したがって、職権による営業停止処分について、不利益処分に関する理由の提示に係る行手法14条1項本文が適用される一方で、申請に対する処分に関する標準処理期間に係る行手法6条は適用されない。

(H23 司法 第23問 ウ)
市町村長を経由して、都道府県知事に対して申請を提出するよう法律が定めている場合、知事が定めるよう努めなければならない標準処理期間には、申請が知事に到達してから申請の処理に通常要する標準的な期間のほか、市町村長に到達してから知事に到達するまでの標準的な期間も含まれる。

(正答)

(解説)
行手法6条括弧書は、標準処理期間について、「法令により当該行政庁と異なる機関が当該申請の提出先とされている場合は、併せて、当該申請が当該提出先とされている機関の事務所に到達してから当該行政庁の事務所に到達するまでに通常要すべき標準的な期間」と規定している。
したがって、本肢における標準処理期間については、申請が知事に到達してから申請の処理するまでの標準的な期間、及び市町村長に到達してから知事に到達するまでの標準的な期間も含まれる。

(H24 司法 第24問 イ)
行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間を定めたときは、これらの当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない。

(正答)

(解説)
行手法6条は、「行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間…を定めるよう努めるとともに、これを定めたときは、これらの当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない。」と規定している。

(H26 司法 第23問 ア)
行政手続法第6条に定める標準処理期間には、申請が形式上の要件に適合しない場合の当該申請の補正に要する期間は含まれず、適法な申請の処理に要する期間のみが含まれる。

(正答)

(解説)
行手法6条が規定している標準処理期間については、形式上の要件に適合しない申請の補正に要する期間は念頭に置かれておらず、適法な申請の処理に要する期間のみを定めれば足りる(宇賀克也「行政法概説Ⅰ 行政法総論」第8版476頁)と解されている。
したがって、行手法6条に定め標準処理期間には、申請が形式上の要件に適合しない場合の当該申請の補正に要する期間は含まれず、適法な申請の処理に要する期間のみが含まれる。

(R1 予備 第15問 ア)
行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間を定めたときは、当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により、当該期間を公にするよう努めなければならない。

(正答)

(解説)
行手法6条は、「行政庁は、…申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間…を定めたときは、これらの当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない。」と規定しており、標準処理期間の公開を努力義務ではなく、義務としている。
したがって、行政庁は、通常要すべき標準的な期間を定めたときは、当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により、当該期間を公にしなければならない。
総合メモ

第7条

条文
第7条(申請に対する審査、応答)
 行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければならず、かつ、申請書の記載事項に不備がないこと、申請書に必要な書類が添付されていること、申請をすることができる期間内にされたものであることその他の法令に定められた申請の形式上の要件に適合しない申請については、速やかに、申請をした者(以下「申請者」という。)に対し相当の期間を定めて当該申請の補正を求め、又は当該申請により求められた許認可等を拒否しなければならない。
過去問・解説
(H21 司法 第24問 ウ)
ある市では生活保護の不正受給対策として、申請書を提出しようとした者に対して、まず窓口指導を行い、生活保護法の定める保護を必要とする見込みの低い者に対しては申請書を返戻して審査に入らない運用をしているが、窓口指導に従わない意思を明確にしている者に対しても申請書を返戻するのは、行政手続法第7条に反し違法である。

(正答)

(解説)
行手法7条は、「行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければなら…ない。」と規定している。ここでいう「到達したとき」とは、物理的な到着を意味し、受領印等により、当該部局が受領を確認する意思表示をすることは要しない(宇賀克也「行政法概説Ⅰ 行政法総論」第8版478頁)と解されている。
そして、本肢においては、申請書は物理的に到着しており、審査の開始義務が生じている。
したがって、窓口指導に従わない意思を明確にしている者に対しても申請書を返戻するのは、行手法7条に反し違法である。

(H23 予備 第14問 エ)
採石業者Aは、採石法(以下「法」という。)第33条による岩石採取計画の認可(以下「認可」という。)を知事に申請した。

Aが認可を受けた後に法第33条の10により岩石採取廃止の届出をした場合に、知事が届出を受理する行為は行政処分である。

(参照条文)採石法
第33条 採石業者は、岩石の採取を行なおうとするときは、当該岩石の採取を行なう場所(以下「岩石採取場」という。)ごとに採取計画を定め、当該岩石採取場の所在地を管轄する都道府県知事の認可を受けなければならない。
第33条の4 都道府県知事は、第33条の認可の申請があつた場合において、当該申請に係る採取計画に基づいて行なう岩石の採取が他人に危害を及ぼし、公共の用に供する施設を損傷し、又は農業、林業若しくはその他の産業の利益を損じ、公共の福祉に反すると認めるときは、同条の認可をしてはならない。
第33条の7 第33条の認可(中略)には、条件を附することができる。
2 前項の条件は、認可に係る事項の確実な実施を図るため必要な最小限度のものに限り、かつ、認可を受ける者に不当な義務を課することとなるものであつてはならない。
第33条の10 第33条の認可を受けた採石業者は、当該認可に係る岩石採取場における(中略)岩石の採取を廃止したときは、遅滞なく、その旨をその認可をした都道府県知事に届け出なければならない。

(正答)

(解説)
行手法7条は、「行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければなら…ない。」と規定している。
そのため、同法は、受理概念を否定し、申請の到達によって形式・内容の審査義務が発生することを明確にした(宇賀克也「行政法概説Ⅰ 行政法総論」第8版478頁)と解されており、受理という行為は観念できないと解されている。
したがって、Aが認可を受けた後に法33条の10により岩石採取廃止の届出をした場合に、知事が届出を受理する行為は行政行為ではない。

(H26 司法 第23問 イ)
行政手続法第7条に定める「申請がその事務所に到達したとき」とは、当該申請を取り扱うこととされている事務所の職員により、受付印を押印する等、申請を受領した旨の意思が表示された時点をいう。

(正答)

(解説)
行手法7条は、「行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければなら…ない。」と規定している。ここでいう「到達したとき」とは、物理的な到着を意味し、受領印等により、当該部局が受領を確認する意思表示をすることは要しない(宇賀克也「行政法概説Ⅰ 行政法総論」第8版478頁)と解されている。
したがって、行手法7条に定める「申請がその事務所に到達したとき」とは、申請を受領した旨の意思が表示された時点ではなく、物理的な到着があった時点をいう。

(R1 予備 第15問 イ)
行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければならないが、形式上の要件に適合しない申請については、速やかに、申請をした者に対し相当の期間を定めて当該申請の補正を求めなければならず、補正を求めることなく、申請を拒否する処分をすることは許されない。

(正答)

(解説)
行手法7条は、「行政庁は、…申請の形式上の要件に適合しない申請については、速やかに、申請をした者…対し相当の期間を定めて当該申請の補正を求め、又は当該申請により求められた許認可等を拒否しなければならない。」と規定している。
したがって、行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければならないが、形式上の要件に適合しない申請については、速やかに、申請をした者に対し相当の期間を定めて当該申請の補正を求めるか、補正を求めることなく、申請を拒否する処分をしなければならない。
総合メモ

第8条

条文
第8条(理由の提示)
① 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならない。ただし、法令に定められた許認可等の要件又は公にされた審査基準が数量的指標その他の客観的指標により明確に定められている場合であって、当該申請がこれらに適合しないことが申請書の記載又は添付書類その他の申請の内容から明らかであるときは、申請者の求めがあったときにこれを示せば足りる。 
② 前項本文に規定する処分を書面でするときは、同項の理由は、書面により示さなければならない。
過去問・解説
(H18 司法 第28問 イ)
行政庁は、申請により求められた許認可等の処分をする場合には、それにより不利益を受ける者がいるときは、その者に対し、当該処分の理由を示さなければならない。

(正答)

(解説)
行手法8条1項本文は、「行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならない。」と規定している。
したがって、行政庁は、申請により求められた許認可等の処分をする場合には、それにより不利益を受ける者がいるときであっても、申請者に対し、当該処分の理由を示せば足りる。

(H24 司法 第24問 ア)
甲は、たばこ事業法に基づき、営業所の自動販売機に成人識別装置を装備することを条件に製造たばこの小売販売業の許可処分を受けたが、同装置を装備しなかったため、財務大臣は、同法に基づき甲の小売販売業許可処分を取り消した。かかる事例において、財務大臣は、甲に対する小売販売業の許可処分を行う際にその理由を提示しなければならない。なお、行政手続法の定める適用除外には当たらない場面であり、たばこ事業法には、行政手続法の全部又は一部の適用を除外する規定は存在しない。

(正答)

(解説)
行手法8条1項本文は、「申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、…当該処分の理由を示さなければならない。」と規定している。しかし、本肢における製造たばこの小売販売業の許可処分は、「許認可等を拒否する処分」に当たらない。
したがって、本肢において、甲に対する小売販売業の許可処分を行う際にその理由を提示する必要はない。

(H26 司法 第23問 ウ)
申請期間を徒過していることを根拠に、申請を不適法として拒否処分を行う場合には、申請者に対して、行政手続法第8条に基づき当該処分の理由を示す必要はない。

(正答)

(解説)
行手法8条1項本文は、「申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、…当該処分の理由を示さなければならない。」と規定している。ここでいう「許認可等を拒否する処分」とは、申請を不適法として拒否する場合も含まれる(宇賀克也「行政法概説Ⅰ 行政法総論」第8版480頁)と解されている。
したがって、申請期間を徒過していることを根拠に、申請を不適法として拒否処分を行う場合であっても、申請者に対して、行手法8条に基づき当該処分の理由を示す必要がある。

(H27 予備 第13問 ウ)
行政庁が、申請に対しどのような処分をするかについて法令の規定に従って判断するための基準を定めるには、法律の委任が必要であり、行政手続法に委任規定が置かれている。

(正答)

(解説)
法律によってのみ法規を創造することができる。これは、法律による行政の原理のうち、法律の法規創造力を指す。
しかし、審査基準(行手法8条)は、法規命令ではなく、行政規則にとどまるから、法律の法規創造力は及ばず、法律の委任を要することなく、行政庁において定めることができる。
したがって、行政庁が、申請に対しどのような処分をするかについて法令の規定に従って判断するための基準を定めるには、法律の委任は不要であり、それ故に、行政手続法に委任規定が置かれているわけでもない。
総合メモ

第10条

条文
第10条(公聴会の開催等)
 行政庁は、申請に対する処分であって、申請者以外の者の利害を考慮すべきことが当該法令において許認可等の要件とされているものを行う場合には、必要に応じ、公聴会の開催その他の適当な方法により当該申請者以外の者の意見を聴く機会を設けるよう努めなければならない。
過去問・解説
(H18 司法 第28問 ウ)
行政庁は、申請に対する処分であって、申請者以外の者の利害を考慮すべきことが当該法令において許認可等の要件とされているものを行う場合には、必要に応じ、公聴会の開催その他の適当な方法により当該申請者以外の者の意見を聴く機会を設けるよう努めなければならない。

(正答)

(解説)
行手法10条は、「行政庁は、申請に対する処分であって、申請者以外の者の利害を考慮すべきことが当該法令において許認可等の要件とされているものを行う場合には、必要に応じ、公聴会の開催その他の適当な方法により当該申請者以外の者の意見を聴く機会を設けるよう努めなければならない。」と規定している。
総合メモ